1月27日(火) 23:30
年末調整の還付金は、会社が毎月の給与から天引きしている所得税が、1年間の税額を確定させた結果「払いすぎ」だった場合に戻るものです。つまり、還付金が少ない人は損をしているわけではなく、もともと払いすぎていた分が少なかった可能性があります。
逆に還付が多い人は「所得税を多めに天引きされていた」または「控除が大きく増えた」など、税額が下がる条件があったということです。年末調整は税金を取り戻す制度というより、税額のズレを精算する仕組みと考えると理解しやすいでしょう。
還付金額の差は、大きくいえば「年の途中で控除が増えたか」「天引き額が多めだったか」で決まります。例えば、生命保険料控除や地震保険料控除を新たに適用した人、扶養親族が増えた人は、所得税が下がりやすく還付が大きくなります。
また、年の途中で転職して前職分の源泉徴収票を会社に提出した場合も、天引き税額のズレが調整されて還付が増えるケースがあります。反対に、控除が少ない、または毎月の天引きが適正だった人は、戻る金額も小さくなりやすいのです。
同僚が数万円戻った場合、まず疑いたいのが扶養に関する控除の差です。扶養控除は、扶養親族(子どもや親など)がいると所得税が下がるため、年末調整で還付金が増える原因になります。特に年の途中で子どもが生まれた、親を扶養に入れたなどの変化があると、控除が増えやすいでしょう。
また配偶者控除や配偶者特別控除も、配偶者の年収や本人の所得により適用可否が変わり、結果として税額が大きく変動します。「扶養の人数」「配偶者の収入見込み」を正しく申告できているかは、還付額の差につながる重要ポイントです。
年末調整で還付金が大きくなる典型例は、生命保険料控除や地震保険料控除など、年末にまとめて申告する控除がある場合です。控除証明書を提出すると所得税が減るため、払いすぎ分が還付として戻ります。
また、iDeCo(個人型確定拠出年金)を利用している人は掛金が全額所得控除になるため、還付額が増える傾向があります。
さらに、住宅ローン控除(2年目以降)は年末調整で反映されるため、対象者は数万円単位で還付が出ることも珍しくありません。控除の有無は還付金の差を生みやすいので、「同僚は何を申告していたか」を想像すると納得しやすいでしょう。
還付金が数千円だったと聞くと「こんなに少ないの? 」と損した気分になりますが、必ずしもマイナスではありません。還付金が少ない人は、そもそも毎月の所得税が適正な額で天引きされていて、年末に大きなズレがなかった可能性があります。
反対に還付が多い人は、1年間「税金を多めに前払いしていた」状態ともいえるため、必ずしも得をしているわけではありません。大切なのは、控除漏れや申告ミスがないかを確認することです。もし控除証明書を出し忘れていた場合、本来戻るはずのお金が戻っていないケースもあるので注意しましょう。
年末調整の還付金が数千円だったとしても、必ずしも損をしているわけではありません。還付金は「払いすぎた所得税が戻る仕組み」なので、控除の内容や扶養の状況、住宅ローン控除やiDeCoの有無によって金額差が大きくなります。
同僚が数万円戻ったのは、控除が増えやすい条件がそろっていた可能性が高いでしょう。まずは控除の申告漏れがないか確認し、年末調整で対応できない控除がある場合は確定申告で調整するのが安心です。
国税庁A2-17源泉所得税及び復興特別所得税の年末調整過納額の還付請求
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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