父の不動産を弟と「共有名義」で相続し、私が住んでいます。「住んでいる人が固定資産税を支払うべき」と言われたのですが、税金負担も兄弟で共有ですよね?

父の不動産を弟と「共有名義」で相続し、私が住んでいます。「住んでいる人が固定資産税を支払うべき」と言われたのですが、税金負担も兄弟で共有ですよね?

1月27日(火) 9:10

不動産を兄弟で相続した際、どちらかの単独名義にせず、共有名義として兄弟で管理する場合があります。このとき、固定資産税の支払いは住んでいる人だけの負担なのか分からない人もいるかもしれません。 今回は、共有名義の不動産に住んでいる人と住んでいない人がいる場合における、固定資産税の扱いや注意点などについてご紹介します。

共有名義でも住んでいなければ非課税になる?

共有名義の不動産の場合、固定資産税は居住の有無に関係なく連帯して納付する義務が課されます。地方税法第10条の2第1項では「共有物、共同使用物、共同事業、共同事業により生じた物件又は共同行為に対する地方団体の徴収金は、納税者が連帯して納付する義務を負う」と定められているためです。
 
固定資産税も地方税となるため、共有者全員に対して連帯で納税義務が課されます。たとえ住んでいなかったとしても税金の支払いは必要なので、法律の内容も踏まえてほかの共有者に自分から伝えるとよいでしょう。
 

共有名義で固定資産税を支払うときの注意点

先述したように、共有名義の不動産は、連帯して固定資産税を納付する義務が課されます。ただし、久万高原町によれば、連帯して納付する義務とは「各自の持分に関係なく、共有者全員が全額の納税義務を負うもの」です。共有者ごとに、分けて課税されることはありません。
 
そのため、共有名義のなかで代表者を決め、その代表者に対してまとめて固定資産税の納付書が送付されます。もし代表者を決めていない場合は、自治体の基準によって代表者が選定され、納付書が送付されます。
 
民法第253条第1項では「各共有者は、その持分に応じ、管理の費用を支払い、その他共有物に関する負担を負う」と示されており、基本的には不動産の持分に応じて、それぞれ固定資産税を負担することになるでしょう。しかし、共有者が全員合意しているのであれば、任意の割合で負担を分けることも可能です。
 
もし自分が不動産に住んでおり、弟は不動産に住んでいない状態で共有者となっている場合、持ち分通りよりも話し合いによって決めた方がトラブルになりにくい場合があります。例えば、自分は常に使用しているから9割、弟はほとんど使わないから1割負担にするなどです。
 
負担割合を決めたら、代表者がまとめて納税し、あとでほかの共有者から必要な金額を受け取るようにするとよいでしょう。
 

もし支払ってもらえない場合はどうすればよい?

もし住んでいないという理由で、固定資産税の支払いを拒否される場合は、共有名義の解消を検討するとよいでしょう。民法第253条第2項では「共有者が一年以内に前項の義務を履行しないときは、他の共有者は、相当の償金を支払ってその者の持分を取得することができる」と定められているためです。
 
つまり、手続きは必要になりますが、弟が保有している分を買い取る形にすれば、自分の単独名義に変更できる可能性があります。買い取ると、弟は固定資産税を支払う必要がなくなり、自分は不動産を自分の意思で自由に管理できる点がメリットです。
 
一方、もし弟が共有名義の不動産を保有した状態で、長年にわたって固定資産税の負担分を滞納し続ける場合は、求償権(きゅうしょうけん)を利用できる可能性があります。求償権とは、立て替えた分のお金を請求できる権利です。
 
内容証明などを利用してお金を返済するよう請求します。それでも支払われない場合は、裁判所へ支払い督促や訴訟を申し立て、勝訴や和解に至ると、支払ってもらえるでしょう。
 
求償権に関する手続きが分かりにくい場合は、専門家に相談するのも選択肢のひとつです。
 

共有名義の不動産の固定資産税は連帯で納税義務がある

共有名義の不動産にかかる固定資産税は、連帯で納税義務が課されています。そのため、弟と共有名義なら、自分だけでなく弟も固定資産税の納付が必要です。ただし、共有名義でも固定資産税の納付書は代表者に一括で送付されるため、事前に話し合って負担割合を決めておくとよいでしょう。
 
もし支払ってもらえない場合は、単独名義にしたり求償権を行使したりするなどの方法があります。弟とよく話し合い、どうしても話がまとまらないのであれば、最終手段として裁判所への申し立ても検討しましょう。
 

出典

e-Govポータル法令検索 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号) 第一章 総則 第三節 連帯納税義務等 第十条の二
e-Govポータル法令検索 民法(明治二十九年法律第八十九号) 第二編 物権 第三章 所有権 第三節 共有 第二百五十三条(共有物に関する負担)
久万高原町 共有名義で所有している固定資産の代表者選定基準と変更方法
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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