子どもを危ない目にあわせた夫が「ボクは悪くない!」なぜそうなる?【心理カウンセラーに聞く】

「ボクは悪くない」/(C)前川さなえ/KADOKAWA

子どもを危ない目にあわせた夫が「ボクは悪くない!」なぜそうなる?【心理カウンセラーに聞く】

1月27日(火) 21:00

「ボクは悪くない」
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子どもが生まれた後の生活は、それまでとは大きく変わります。授乳や寝かしつけ、おむつ替えなど、育児は夫婦で協力することが大切です。しかし、夫が子どものお世話よりも自分を優先していたら、妻はどんな気持ちでしょうか?また、自分の間違いを認めず妻のせいにしたら…。

『うずら男 モラハラかまって夫が人間をやめるまで』は、ふたりの男の子を育てる主人公・あすかと、妻に執着しすぎる夫・和史(かずふみ)の夫婦関係を描くお話です。妻からの関心を求める夫は、乳幼児の息子にまで嫉妬。そして、何よりも自分が優先という考え方で、要求が通らないと怒り出すのでした。夫と父親の責任を放棄した「モラハラかまって夫」と、あすかの行き着く先は…。

■【ストーリー】
息子・つばさを出産し、忙しい育児に追われるあすか。息子のミルクを準備していると、自分のコーヒーが用意されていないことを夫に指摘されます。ひとりだけゆっくり朝食を食べ、コーヒーを要求してくる姿にモヤモヤしながらも、夫のコーヒーをいれることに。代わりに、夫には息子にミルクを与えてもらうよう頼みました。その後、あすかがコーヒーを持って行くと、そこには驚きの光景があったのです…。



■ミルクを頼んだら息子に命の危機が!しかし夫は…
ちょっと何してるのよ‼︎|赤ちゃんに【ハチミツ】をあげようとする夫…

夫がミルクを与えようとするも、息子は飲もうとしません。そこで「甘みを足せば飲むかも」と考えた夫。なんと、ミルクにはちみつを入れようとしていたのです。1歳未満の赤ちゃんには厳禁であるはちみつの摂取を、間一髪のところで防いだあすか。夫に対して「そんなこともわからないの?」と失望と怒りが込み上げます。

すると「ボクのコーヒーとつばさのミルクとどっちが大事なんだよ」と、夫は不機嫌をあらわにするのでした。

「ちょっと間違えただけ」「大げさに騒いじゃってさ」さらには…

息子に命の危機があったにもかかわらず「ちょっと間違えただけ」と、反省の色を見せない夫。さらに、自分のミスをあすかに押し付けます。夫の発言を理解できず、困惑するあすか。この出来事をきっかけに「子どもに関することは夫には頼らない」と心に決めます。

■自分の非を認めず責任転嫁する夫!その心理とは?心理カウンセラー・白目さんに聞いてみた!
自分の間違いを素直に認められず、そのうえ妻に責任を押し付けようとする夫。なぜそのような思考になるのでしょうか?そして、モラハラの初期サインとは?

漫画を読んで気になった素朴な疑問について、心理カウンセラー・白目みさえさんにお話を伺いました。白目さんは精神科に勤務する傍ら、母親の日常をテーマにした『子育てしたら白目になりました』などを描く、人気コミックエッセイストとしても知られています。

「ボクに教えておかなかったあすかに責任があるんじゃないですか」

──「知らなかったことを責められてもどうしようもない」「教えなかったあなたにも責任がある」と責任を転嫁し、最終的に「ボクは悪くない」と言い切るのは、どんな心理構造からくるのでしょうか?自分の非を認めることが極端に難しい人の背景には、どんな心の傷やパターンがあるのでしょうか?

白目さん:「知らなかったことを責められても仕方ない」「教えなかったあなたにも責任がある」という言葉の裏には、“失敗=見捨てられる”という強い恐れがあります。「自分が悪い」と認めてしまうと“とんでもないことが起こる”―そう思うと、人は必死に「自分が悪くない理由」を探すようになります。時に「謝ったら死ぬわけでもあるまいし」と言われますが、本人にとってはそれが誇張ではなく、本当に“生存を脅かすほどの恐怖”なのです。

やがて、その不安は他者への責任転嫁として表れます。「いいや? 私は悪くないよ」と言い返せる“親のような”相手には向けず、穏やかに受け止めて反省してくれる人にだけ繰り返すように…。自分の非を肩代わりしてくれることで、そこに“安心”を感じてしまうのです。



「どっちが大事なんだよ」と怒り出す夫|これってどういう心理なの⁉︎

── ともするとただの言い訳にも見えますが、「知らない=悪くない」「あなたが教えなかったのが悪い」という構図は、モラハラの初期サインとして考えられるのでしょうか?責任を認めず相手のせいにする言葉は、どこから“支配的”な関係へと発展していくのでしょうか?

白目さん:この構図が固定化すると、相手の共感や許しを前提に、罪を預けて安心しようとする関係が生まれます。気づけば、相手が悪いのになぜか自分が謝っている―ここに“支配の入口”があると言えるでしょう。

■パートナーへの思いやりが何よりも大事
自分の間違いを認めない発言や態度は「相手に見捨てられる」という恐怖心からくるそう。しかし、パートナーに責任を押し付ける行為は、反対に信頼関係を壊してしまうでしょう。もしも、相手が悪いのに自分が謝ってしまうようなやりとりが続いたら、支配的な関係になっているサインかもしれません。本当に愛しているのなら、支配するのではなくパートナーを思いやることが大切です。



【白目みさえさんプロフィール】
臨床心理士・公認心理師。心理カウンセラーとして精神科に勤務。漫画家としても活動。近著「子育てしたら白目になりました」が好評

文=しゅま
保育士とのダブルワークをしながら2人育児に奮闘するママライター。「無理せずラクに」をモットーに、暮らしを豊かにするアイデアを取り入れながら生活を楽しんでいます。家事・育児・仕事に追われるママの視点で、便利なライフハックを発信します!



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