1月27日(火) 4:00
まず普通車とグリーン車では座席配列に大きな違いがあります。普通車は3列+2列の横並び5席なのに対し、グリーン車は2列+2列の4席となっており、グリーン車の方が座席幅・間隔ともに広くゆったりしています。
また座席の機能も充実しており、コンセント(電源)・フットレスト・レッグウォーマー・読書灯を完備、そしてリクライニングも「シンクロナイズド・コンフォートシート」を採用し、長時間でも快適な座り心地を実現しています。
さらに、普通車では現在ワゴン販売は行われていませんが、グリーン車では座席のQRコードからフード・ドリンクの注文ができ、パーサーに届けてもらえます。このように、「のぞみ」のグリーン車は設備が充実していることが分かります。
料金体系が普通車よりも割高なことから、グループ客や家族連れが少なく、パーソナルスペースやプライバシーを確保しやすい環境にあるといえます。設備やサービスに価格以上の魅力を感じる場合、グリーン車も選択肢の1つとなるでしょう。
下記の表1は、のぞみ号の主要駅間の普通車指定席とグリーン車のおよその料金体系と差額になります(2026年1月時点)。東京駅発、通常期のおとな1人分(片道)の料金です。
表1
| 東京駅発 | ~名古屋駅 | ~新大阪駅 | ~博多駅 |
|---|---|---|---|
| 普通車(指定席) | 1万1300円 | 1万4720円 | 2万3810円 |
| グリーン車 | 1万4960円 | 1万9590円 | 3万1070円 |
| 差額 | +3660円 | +4870円 | +7260円 |
※出典:東日本旅客鉄道株式会社「えきねっと」を基に筆者作成
株式会社JR東海エージェンシーが2023年10月に発表した「新幹線ユーザープロファイル」によると、東海道新幹線または山陽新幹線を月に1回以上利用する人をユーザーと定義した場合、世帯年収1000万円を超えるユーザーの割合は普通車では約29.5パーセントであったのに対し、グリーン車では約44.1パーセントであることが分かりました。
また新幹線ユーザーの約90パーセントをビジネスパーソンが占めており、職種を「経営・社業全般」と回答した普通車ユーザーは約8.2パーセントに留まりましたが、グリーン車ユーザーでは約19.8パーセントに上りました。
以上のことから、高年収のビジネスパーソンほどグリーン車を利用していると考えてよさそうです。なお、普通車ユーザーのうち世帯年収400万円未満の割合は約10.7パーセント、グリーン車ユーザーでも約10パーセントと大きな差は見られませんでした。
東海道新幹線では、2021年から普通車指定席の7号車は「S Work車両」に指定されています。Webミーティングや携帯電話の通話も座席で可能なほか、最低限の作業音はお互い様として許容するルールも存在し、より高いセキュリティ暗号化方式を採用した専用Wi-Fi「S Wi-Fi for Biz」も利用可能です。
さらに、追加料金2000円で7号車6~10番A・C席に設けられた「S WorkPシート」では、以下のような特別装備が設置されています。
・プライバシーを確保可能なパーティション(中央B席にパーティションを設置)
・パソコン作業に適したフロントテーブル(傾斜角度の調節や手前に引き出せる機能)
・ドリンクホルダー付きのサイドテーブル
移動中に作業を行うなら、グリーン車ではなくS Work車両を選ぶほうが合理的なケースもあります。
グリーン車を利用している方に高年収層が多いことは確かですが、普通車ユーザー・グリーン車ユーザーそれぞれに占める世帯年収400万円未満の割合が同程度で、移動の目的や状況によって選択が分かれていると考えられます。
混雑回避や仕事のしやすさを重視するならグリーン車、通話やWeb会議を前提にするならS Work車両など、移動時間の使い方に合わせて選ぶと満足度が上がるでしょう。
株式会社JR東海エージェンシー
東日本旅客鉄道株式会社 えきねっと
株式会社ジェイアール東海ツアーズ 2025年最新版 東海道新幹線の座席選び完全ガイド|自由席・指定席・グリーン車の違いと得する予約術
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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