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本記事では、「MERCY マーシー AI裁判」(1月23日公開)の概要とあらすじ、評論をお届けします。
【「MERCY マーシー AI裁判」あらすじ・概要】
AIが司法を担う近未来を舞台に、身に覚えのない罪で裁かれた男が、限られた時間の中で無実を証明しようと奮闘する姿を描いたリアルタイムアクションスリラー。「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」「ジュラシック・ワールド」シリーズのクリス・プラットが主演を務める。
凶悪犯罪が増加する近未来。敏腕刑事のレイヴンは、バディを組んでいた同僚警官が捜査中に殉職し、犯人が裁判によって無罪放免となったという苦い過去から、AIによる厳格な裁判制度の制定を提唱し、AI裁判所である「マーシー裁判所」が設立された。しかしある日、レイヴンが目を覚ますと、妻殺しの容疑で自らがマーシー裁判所に拘束されていた。レイヴンは冤罪を主張するが、事件前の記憶は断片的だった。無実を証明するには、AIが支配する世界中のデータベースから証拠を集め、AI裁判官が算出する「有罪率」を規定値まで下げなくてはならない。それがかなわなければ即処刑という状況の中、レイヴンは残された90分で真実にたどり着こうと奔走する。
主人公レイヴン役をクリス・プラットが務め、AI裁判官のマドックスを「ミッション:インポッシブル」シリーズのレベッカ・ファーガソンが演じる。監督は、「search サーチ」のプロデューサーとしても知られるティムール・ベクマンベトフ。プロデューサーに「オッペンハイマー」「ダークナイト」のチャールズ・ローベン。
【「MERCY マーシー AI裁判」評論】
●新たな映画言語〈スクリーンライフ(Screenlife)〉が切り拓くSFアクシ(筆者:本田敬)
2004年に監督作「ナイト・ウォッチ NOCHINOI DOZOR」がロシア歴代興行成績第1位を記録、その後「ウォンテッド」でハリウッドに進出した、カザフスタン出身のティムール・ベクマンベトフ。彼の新作は、クリス・プラット、レベッカ・ファーガソン、カーリー・レイスらが出演する、AIをテーマにしたサスペンス・アクションだ。
2029年のロサンゼルス。妻殺害の容疑をかけられたレイヴン刑事(プラット)の審理が、AI裁判官マドックス(ファーガソン)のもとで行われている。90分以内に潔白を証明できなければ死刑が確定し、その場で執行されてしまう。レイヴンは相棒の刑事ディアロ(レイス)らの協力を得ながら、デジタル技術を駆使し、画面上のみで事件の真相を追っていく。
「アンフレンデッド」「search サーチ」のように、デスクトップ画面上で全編が展開する“スクリーンライフ”方式を採用しているのが本作最大の特徴だ。この画期的なスタイルを提唱してきたのが、両作のプロデューサーであり、本作の監督でもあるベクマンベトフである。過去に映画関係者とオンライン会議をした際、相手が画面共有機能をオフにし忘れ、デスクトップを数分間覗き見てしまったことから着想を得たという。彼はこの方式について「観客の理解を根本的に変える新しい表現。もうこの形でしか映画は作らない」と語るほどのこだわりを見せており、実際にデジタル・ネイティブなZ世代からアルファ世代の支持も高い。
従来のスクリーンライフ映画は、無名の若手俳優を起用した低予算作品が定番だったが、本作ではプラットとファーガソンという2大スターを迎え、物理的な現実世界――セキュリティ映像、ドローンショット、ボディカメラ、ビデオ通話など――によるカーチェイスや銃撃戦が加わることで、リアルとデジタルが混在するハイブリッドなアプローチを実現している。
メイン以外のキャストにも注目したい。現場で動くディアロ刑事を演じるカーリー・レイスは、女子ボクシング元世界王者という異色の経歴を持つ俳優だ。ドラマ「トゥルー・ディテクティブ」ではジョディ・フォスターと共演し刑事役を好演、先ごろ発表されたリブート版「バイオハザード」でも新キャストに選ばれるなど注目度は高く、本作でもキレのある格闘シーンでフィジカルな説得力を担っている。
さらに本作はIMAXや3D上映にも対応し、重要な場面では一部のシアター限定で拡張アスペクト比が採用されるなど、視覚的にもスケールアップを図っている。AI裁判という設定のタイムリーさも含め、ホラー色の強かった従来のスクリーンライフ作品に、SFアクション、法廷劇、心理ドラマを融合させることで新たな進化をもたらした一本だ。アワード・シーズン外の日米同時公開となるが、スマートフォンやPCの画面に親しんだ現代の観客にとって、極めて相性の良いアクション映画として注目したい(上映形式の詳細は各劇場にてご確認ください)。
【作品情報】
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MERCY マーシー AI裁判
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