南沙良の“モノマネ”を出口夏希が絶賛!10代の「青春」と「危うさ」を描いた『万事快調〈オール・グリーンズ〉』の魅力とは

南沙良&出口夏希 クランクイン!写真:上野留加

南沙良の“モノマネ”を出口夏希が絶賛!10代の「青春」と「危うさ」を描いた『万事快調〈オール・グリーンズ〉』の魅力とは

1月17日(土) 10:00

第28回松本清張賞を満場一致で受賞した小説『万事快調〈オール・グリーンズ〉』が映画化。1月16日より全国で公開中だ。本作は、未来が見えない町に暮らす朴秀美と矢口美流紅ら高校生が、自分たちの夢をかなえるために同好会“オール・グリーンズ”を結成し、禁断の課外活動を始めるという物語。監督は『猿楽町で会いましょう』の児山隆が務める。朴役の南沙良と美流紅役の出口夏希に、本作の魅力を聞くと、児山監督のアイデンティティが詰まっていると監督のモノマネをしながら語ってくれた。

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■7年ぶりの共演で見つけた発見

――原作・シナリオを読んだときの感想を教えてください。

南:かなりインパクトのあるお話だと感じました。原作を読んだときにキレのあるセリフや皮肉が多く出てきたのですが、それがすごく面白くて。映画でもそういう原作のよさを活かせたらいいなと思っていました。

出口:とにかく面白そうな作品だと素直に思いました。今まではあまり演じたことがないような作品・役どころだったので、美流紅を演じられる日が来るのが楽しみで仕方なかったです。

――それぞれが演じる朴、美流紅と共感できる部分はありますか。

南:朴ほどひねくれてはいませんが、私も卑屈な部分があるので気持ちは分かりました(笑)。自分も同じ立場だったらそういう選択をするかもと思ったところはありましたね。

出口:共感できるところは…ないかも。演じているときに(役を)自分と重ねたことがあまりなくて。

――他の作品でも基本的にはそういうスタンス?

出口:そうですね。インタビューで聞かれたときに共通点をひねり出すことが多いです(笑)。もちろん、同じ人間だから似ているところもあると思いますが。

――人間は色々な面がありますもんね。では、演じるうえで意識していた点は?

出口:詳しくは作品を見て感じてもらいたいのですが、学校などにいるときとお母さんといるときの美流紅って、もう別人なんです。“美流紅が美流紅を演じていた”というか。そこは彼女を表現するうえで大切な要素だと思いました。とは言え、その違いを特別意識していた訳ではなくて。逆に、本当に何も考えずに、その場で思ったように演じていた気がします。

南:朴は行き場のない怒りや不満を抱えている人間だと思ったので、その部分を自分のなかで膨らませながら演じていました。

――作中ではラップを披露されています。練習はしましたか。

南:しました、しました!元々ラップは好きだったのですが、自分でやる機会はなかなかなくて…。実際にやってみたら難しかったですね。ラッパーの方って本当にすごいなと思いました。

――ラップシーンの収録はいかがでしたか。

南:緊張しました。実際のラッパーの方々の目の前でやったので、冷や汗をかきましたね(笑)。

――2人は過去にも共演がありますが、そのときと比べてお互いの印象は変化しましたか。

南:以前にご一緒したのが、もう7年くらい前で。

出口:時が経ったなって感じたよね。当時はあまりお話する機会もなかったし。

南:まさか、こんなに楽しく話せるとは思っていなかった。

出口:分かる!同じ気持ちだった!初めて会ったときはこんなに話せるようになるとも思っていなかった。大爆笑してくれるから、一緒にいて楽しい。

南:そうね(笑)。だいぶ印象が変わりました。

■過激な作品の裏側は意外にも――


――現場はどんな雰囲気ですか。

出口:過激な作品ですが、(岩隈真子役の吉田美月喜含む)私たち3人は撮影収録の合間にお菓子を食べて寝るなど、まったりしていました(笑)。

南:3人の波長がすごく合っていて。同じ部屋にいても居心地がよかったです。

出口:ぐっすり寝れたもん。

南:そうそう。質のいい睡眠が取れたよね(笑)。

――それくらいリラックスされていたんですね(笑)。

出口:はい(笑)。あと、釜山と東京どっちの映画祭にも現場のスタッフさんが監督に会いに来ていたくらい、スタッフさん同士の仲もよかった印象です。

――私はまだ監督とお会いできていないのですが、映画公式サイトのコメントを見る限り、面白そうな方だなと感じています。2人は監督にどんな印象をお持ちですか。

南:いい意味で、マジで…変な人(笑)。

出口:変わってるよね(笑)。でも、話しやすいですし、私たちがお芝居しやすいような雰囲気を作ってくれるし。変だけど、面白くていい方です。

南:うん、面白いよね!だから、スタッフさんもみんな監督のことが好きなんだと思う。

――映画にはそんな監督の面白さがのっている。

出口:そういえば、作品には監督の好きなものがいっぱい詰め込んであると聞いたことがあります。

南:衣装とかも監督の私物がちょこちょこあって。「(声を変えて)これ、ネットで買ったんすよ」って言っていたのを聞きました。

出口:えっ、今の監督のモノマネ?

南:うん、初めてやった。

出口:めっちゃ似てる(笑)。クオリティ高い!

――今度はぜひ監督の前での披露をお願いします。

南:舞台挨拶のときにチャレンジしてみようかな(笑)。

――本作はわりと監督のアイデンティティも詰まっているのかもしれないですね。

南:詰まっていると思います。

■一生懸命に戦う姿は高校生らしい青春


――2人は「あれは青春だったな」と思う経験はありますか。

出口:私は超青春できてたと思います!地元の同級生たちと仲がよくて、今でも休みを合わせて旅行に行ってます。コテージを借りてサウナに入ったりして、今も青春しています。

南:私は青春をあまりしてこなかったんです。でも、これからする可能性ももちろんありますから!

――役者の仕事をしていたら、作品のなかで青春を味わえるかもしれません。

南:確かに。本作も、青春だなと思うことをやっていました。

出口:バカではあるけどね。でも、この子たちなりに一生懸命に戦う姿は高校生らしい青春だなと思いました。

――青春って、危うさもあるんだろうなって、本作を見ていてすごく感じました。

南:そうかもしれないですね。

――そういう青春の結果がもたらしたラストシーンも衝撃でした。

出口:あのシーンは、監督から「とりあえず振り返ってやってみて」と言われて演じました。どんなラストシーンになっているのか。ぜひ劇場で確かめてほしいですね!

(取材・文:M.TOKU写真:上野留加)

映画『万事快調〈オール・グリーンズ〉』は全国公開中。

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