<噛むって大事!>しっかり噛んだら子どもの記憶や集中力もアップ!?肥満の防止にも第2回

1月14日(水) 11:00

頑張って噛む子どもと応援する親のイラスト_作者マメ美

ご飯やお菓子などを食べるときに、普段何気なく行っている「噛む」という行為。実は記憶力や集中力、そして肥満にも関係してくるようです。
株式会社ロッテ 中央研究所 「噛むこと研究部」では、ガムを通していろいろな研究や論文収集を行っています。研究部の菅野範さんに、噛むことが与える子どもの記憶力や集中力、そして肥満への影響についてお聞きしていきましょう。
ガムを噛むと、集中しやすい環境を作り出すことが可能に

――「噛む」という行為が、子どもの集中力にも影響があるそうですね。どういった研究結果が出ているのでしょうか?

菅野範さん(以下、菅野さん): 小学3年生を対象にガムを噛みながら集中力のテストを行った研究があります。テストの内容は20種類以上の記号が400個配置されたシートを用いて、特定の3つの記号は1本線で消し、それ以外には点をつける作業を2分、それを8回行うことです。ガムを噛まないで行うと6回目から成績が下がってしまいましたが、噛みながら行った場合には後半の成績低下が起こらずに高いパフォーマンスを維持しました。ガムを噛むことで集中力を維持できた結果と考えられます。

――なぜ集中力を維持できたのでしょうか?

菅野さん: 噛むことで脳への刺激となり、脳の血流が増加することがわかっています。ガムを噛んで認知機能テストをした研究では、脳の司令塔と呼ばれる前頭葉の血流が上がることも報告されています。また、ガムを噛むリズム運動で、セロトニンというホルモンが分泌されることがわかっており、ストレスや気持ちが落ち着きにもつながるため、そういったことが影響した可能性が考えられます。
脳内の情報処理スピードの維持にもガムが貢献
――集中力のほかに、他の能力についても影響はありますか?

菅野さん: 「ワーキングメモリー」への影響も報告されています。「ワーキングメモリー(作業記憶)」とは、情報を一時的に記憶しながら作業をする能力です。何かを覚えたり考えたりするときに、動いてくれます。このワーキングメモリーは前頭葉が司っているため、前頭葉への血流が増えるとワーキングメモリーへも影響します。
たとえば長時間勉強をしていると、疲れやストレスを感じますよね。そのときはワーキングメモリーの機能も低下するので、学習の効率がダウンしてしまうでしょう。それを回復させるための方法として噛むことも挙げられます。ガムを噛むことで脳に刺激が与えられてワーキングメモリーの機能が回復するという研究結果も出ています。
参考:株式会社ロッテ|噛むこと研究室|日々の勉強に「噛む」を取り入れよう!「噛む」ことがもたらす「学習」に関する効果を解説します。
口の中の「何か」を噛まないと刺激は得られない
――「噛む」行為は、口の中に何も入っていなくても可能です。となると、いつでもどこでも「噛める」と思うのですが、それはよいのでしょうか?

菅野さん: 実は口の中に何も入れないで噛んでも、脳の活性化につながらないという研究結果があります。たとえばガムを口に入れたときと何も入れないときでは、脳の反応や血流に違いが出るのです。口にものが入ることで、脳への刺激になります。

――脳への刺激を与えるために、手軽なものとしてガムが挙げられるということですね?

菅野さん: もちろんご飯でもお菓子でも脳への刺激は得られますが、ガムのいいところは長く噛み続けられることです。ガムは噛んでいるうちに次第に味は薄くなりやがて無味になりますが、吐き出さない限り口の中からなくなってしまうことはありませんからね。
しっかり噛むことで、肥満の防止につながる


――親としては子どもの肥満も気になるところですが、噛むことは肥満防止につながりますか?

菅野さん: 肥満を防ぐには食べ過ぎないことはもちろんですが、しっかりと噛んで食べることが重要とされています。しっかり噛んで食べることで脳にある満腹中枢から「お腹がいっぱいになっているよ」というサインが早く出るようになります。同時に「お腹が空いたから何かを食べよう」という摂食中枢のサインにもストップをかけられます。早食いでは満腹サインが出る前の摂食サインが出続ける状態なので食べ過ぎにつながってしまいます。しっかり噛むと食事時間が長くなりますから、満腹感を得られる量も少なくてすむようになるでしょう。

――ガムを活用した研究結果はありますか?

菅野さん: 食後にガムを20分間噛むと、食後の4時間にわたってカロリー消費が上がるという研究結果があります。研究結果からの試算にはなりますが、毎食後にガムを噛むことで脂肪にして年間約2kg相当のカロリー消費アップにつながると試算されました。これは食後にガムを噛むことで消化管が活発に動き、代謝が上がることで、熱としてのカロリー消費につながるためと考えられます。食後には口臭対策としてガムを噛むこともあるでしょうが、実はカロリー消費にも一役買っていると言えます。
参考:株式会社ロッテ|噛むこと研究室|脳/肥満と生活習慣病/ストレス噛むことに関して、発表されているさまざまな調査結果を紹介します。
編集後記
親として子どもの学習はとても気になるテーマ。集中して勉強をしてほしいと思うなら、自宅での学習においてはガムを噛みながらの方が効果は上がるかもしれませんね。またガムだけではなく「噛む」ことが肥満防止にもつながるそう。健康を考えるなら、しっかりと噛む習慣をつけることが大切になってきそうです。
※取材は2025年10月に行いました。記事の内容は取材時点のものです。
取材・文川崎さちえ編集・ここのえイラスト・マメ美

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