「豊臣兄弟!」で6度目の大河出演にして主演つかんだ仲野太賀…常に“役の人生”に全力な「愛され力」の源池松壮亮とは宮藤官九郎作品でも共演

仲野太賀/※2025年ザテレビジョン撮影

「豊臣兄弟!」で6度目の大河出演にして主演つかんだ仲野太賀…常に“役の人生”に全力な「愛され力」の源池松壮亮とは宮藤官九郎作品でも共演

1月7日(水) 7:10

仲野太賀
【写真】人懐っこい笑顔…!笑みがこぼれてしまい口元を手で覆う仲野太賀

1月4日にスタートした大河ドラマ「豊臣兄弟!」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)で主演を務め、天下人・豊臣秀吉(藤吉郎)の弟にして右腕であり“戦国最強のNo.2”とも称された豊臣秀長(小一郎)を演じる仲野太賀に、熱い視線が注がれている。すでに主演作も多数、満を持してといえる大河ドラマ主演を果たした彼の魅力は、とにかく「演じる役の人生に真摯(しんし)」なところにあるだろう。(以下、出演作品のネタバレを含みます)

■仲野の“大河”初出演は「風林火山」

仲野と大河ドラマの縁は深い。初出演は2007年、14歳の頃に上杉龍若丸役で出た「風林火山」。それから最新作含め合計6作品に出演しているが、2011年の「江~姫たちの戦国〜」では豊臣秀頼を演じたこともある。「豊臣兄弟!」のおかげで豊臣秀吉の弟(秀長)と秀吉の子を1人で演じることになった。

ともあれ、「豊臣兄弟!」第1話はのちの天下人たちの姿とはほど遠い、くすんで土にまみれた尾張の情景からスタート。仲野の持って生まれた実直そうな佇まいも、兄・藤吉郎の影になる小一郎らしい。池松壮亮が演じる藤吉郎(秀吉)は、最近のドラマでは冷酷・野心家・独裁者…といった造形がされることも多いが、この第1話でも刺客の横川甚内(勝村政信)を容赦なく斬り捨てたところに、その片鱗がうかがえる。

共に機転が利くが、根の性格は正反対そうなこの兄弟。小一郎がこれから藤吉郎にどんな視線を見せていくかも楽しみだ。

■兄役の池松とは「季節のない街」でも共演

池松との共演には、宮藤官九郎が企画・監督・脚本を務めた2023年配信のドラマ「季節のない街」(ディズニープラスで配信中)や、映画「本心」(2024年)を思い出す読者も多いだろう。2024年にテレ東でも放送された「季節のない街」は、宮藤が山本周五郎の小説を原案とし、“ナニ”と呼ぶ震災をきっかけに仮設住宅の街で暮らすワケありの人々を描いた物語。池松が災害で何もかもを失った“半助”こと田中新助を、仲野は街の青年部を率いるタツヤを演じた。

登場人物ほぼ全員が何かしら苦労を抱えている中で、仲野のタツヤも例外ではなかった。兄はヤクザ者で、困ったときだけ金を無心しにくる疫病神。母親はそんな兄や下の弟妹を溺愛し、タツヤが家族のために貯めてきた貯金を使い込んでしまう。

こんな苦労の多いキャラクターだが、作風そのものは宮藤作品らしくコメディー風味で重くはない。仲野は感情を大げさに見せないナチュラルな芝居で、ひょうひょうと暮らす新助と空気感を合わせていた。終盤、タツヤは本音を爆発させて死のうとまでするが、そのシーンでのタツヤの表情や振る舞いを見ていると、ひそかにコメディーらしさが残っていて、シリアスと笑いを取るバランスも絶妙だ。重い要素があってもちゃんとエンタメになる宮藤ワールドにマッチした役者力だった。

もちろん他にも仲野の芸歴の中で外せない作品は多い。「ゆとりですがなにか」(2016年、日本テレビ系)で、ゆとり世代を象徴するような“ゆとりモンスター”社員の山岸ひろむ役で強烈なインパクトを残し、一躍知名度を上げた。同僚たちをイライラさせるカリカチュアされた“ゆとり世代”としての演技は、のちに自身も「どこに行ってもイラつかれた」と苦笑いしながら振り返っている。

2022年には昨今の演劇界には欠かせない名バイプレーヤー・松尾諭の半生をドラマ化した「拾われた男」に主演しているが、本作での個性派俳優“松戸諭”になりきった演技も記憶に新しい。仲野はモデルの松尾に寄せて体重を増やし、東京都出身ながら関西弁も劇中で完璧にマスター。上京するも売れない俳優時代にたまたま拾った航空券がきっかけで事務所に拾われ、その後も失恋や結婚、兄・武志との再会、といった波乱の人生を演じ切った。

劇中での仲野は、よく驚きよく笑い、遭遇するすべての出来事に全力で向き合う。映像の中ではあるが、この人(松戸)は本気で自分の人生を、後悔しないよう生きている、と見る者全員に納得させる力がある。フィクションとノンフィクションの要素を持ち合わせているが、どんな局面でも目はいつも光を失わない仲野の目力も、ノンフィクションらしさを補強した。
仲野太賀


■2024年の朝ドラではヒロインの夫を好演

その後、2024年には連続テレビ小説「虎に翼」(NHK総合ほか)に主人公・寅子(伊藤沙莉)の夫・佐田優三役で出演した。主演の伊藤は「拾われた男」でも松戸の妻・比嘉結役で出演していて、またも夫婦役をすることに。だが時代は全く異なり、今作では女性弁護士として頑張る寅子を支える包容力たっぷりの夫として描かれた。

戦前が舞台とはいえ、寅子が優三に弁当を届けたのがきっかけのなれそめ、結婚と平穏な日々、そして戦争で優三が召集されての悲しい別れと、恋愛劇の要素も持ち合わせていた「虎に翼」。優三の優しさや、彼が試験に落ちてしまったときの愛嬌(あいきょう)すらある驚きなど、寅子でなくてもとにかくこの優三という人を好きになってしまいそうだった。

「豊臣兄弟!」でもそうだが、仲野の芝居を見ていると、どんな時代や性格の人物でも魂の熱さ、あるいは芯の強さを感じてしまう。これは彼の確固たる武器であるし、その上でコミカルも真顔も、誠実な微笑も様になるのが魅力だ。一見して彼に感じる「愛嬌」の源でもあり、小一郎の出世物語でもワクワクさせてくれそうだ。

◆文=大宮高史
仲野太賀




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