大事件ばかりがニュースではない、身近な小さな事件の方が人生を左右することも。注目のテーマを取り上げ大反響を呼んだ2025年の仰天ニュースを特別セレクション!(初公開2025年7月29日記事は取材時の状況)
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ここ数年、外国人観光客が非常に増えた。その影響は電車やバスなどの公共交通機関にも及んでいる。利用に関するマナーは日本と海外で異なる場合が多く、彼らに悪気はなくとも周囲が「迷惑」と感じてしまうケースが少なくない。
外国人観光客が「荷物だけ置いていった?」
秋元奈央子さん(仮名)は、娘と一緒に名古屋から新幹線に乗って博多へ向かっていた。キャスター付きの大型スーツケースを2つ持っていたため、「特大荷物スペースつき座席」を事前に予約していた。
「この日は金曜日で、乗り込んだ車両は8割程度が埋まっていました」
やがて新大阪駅に到着し、大型荷物をスペースに置いていた別の乗客が下車した。そこで思わぬ事態が発生する。
「新大阪駅から乗車してきた外国人カップルが、空いた特大荷物スペースにスーツケースをしれっと置き、振り返ることなく奥へ進んでいったんです」
秋元さんと娘は怪訝に思い、お互いに目を見合わせた。
「え、ここの席に座らないのに荷物だけ置いていったの?」
新幹線が発車するとすぐに問題が発生した。置き去りにされた大型スーツケースが走行の揺れでゴロゴロと転がり出したのだ。秋元さんは慌てて立ち上がり、スーツケースを押さえた。
「娘と一緒にスーツケースを確認すると、案の定ストッパーのない仕様でした。私たちが押さえていないと振動で転がり続けてしまう状態だったんです」
誰かをケガさせてはいけないと思った秋元さんは、横向きに座って背面にある大型スーツケースが通路に転がらないよう片手で押さえることにした。しかし、次々と疑問が湧いてきた。
「荷物を置いたカップルはどこで下車するのだろう?」
「もし博多下車だと、このまま2時間もこの状態?」
「そもそも人の荷物に勝手に触れていることになるよね?」
「でも誰かにぶつかったら私の責任?」
「動くのを見て見ぬふりしてもいいの?」
考えても答えは出なかった。
40分後にようやく解放「この時間は一体なんだったのか…」
だが、じっとしているわけにもいかない。秋元さんは「しばらく荷物を代わりに押さえていて」と娘に声をかけ、車掌さんを探しに席を立った。
「進行方向とは逆に3車両ほどさかのぼったところで、ようやく車掌さんを見つけました。新大阪駅から乗車した外国人カップルが特大荷物スペースにキャリーケースを置き、そのまま別席に座ったこと、荷物が揺れで動くため押さえているが、他人の荷物を管理せざるを得ない状況に困っていることを伝えました」
車掌と一緒に車両へ戻り、座席を順に見て回った。ほどなく外国人カップルを見つけ、何やら説明のうえでスーツケースを本人たちに手渡した。
「そこで『次は岡山』というアナウンスが流れました。新大阪駅から40分。ようやく荷物との格闘から解放されたんです。自分の荷物じゃないのに、この時間は一体なんだったんだろうと……」
外国人観光客の増加に伴い、新幹線車内ではこうしたトラブルが少なくない。
東海道・山陽新幹線では、7月1日より試験的に一部のデッキにある「特大荷物コーナー」を事前予約不要にしているが、さらなる混乱が起きないことを願う。
<文/藤山ムツキ>
【藤山ムツキ】
編集者・ライター・旅行作家。取材や執筆、原稿整理、コンビニへの買い出しから芸能人のゴーストライターまで、メディアまわりの超“何でも屋”です。著書に『海外アングラ旅行』『実録!いかがわしい経験をしまくってみました』『10ドルの夜景』など。執筆協力に『旅の賢人たちがつくった海外旅行最強ナビ』シリーズほか多数。X(旧Twitter):@gold_gogogo
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