「動画で勉強」VS「読書」、効率的な学習方法はどっち? 最新科学で検証した結果わかったこと

「動画で勉強」VS「読書」、効率的な学習方法はどっち? 最新科学で検証した結果わかったこと

「動画で勉強」VS「読書」、効率的な学習方法はどっち? 最新科学で検証した結果わかったこと

1月2日(金) 17:01

誰もが動画で簡単に学べる時代。でも、子どもにとって効率よく学べるのは動画と読書のどちらなのでしょう? 気になる方も多いのでは……?
\「子どもが読書にハマる」方法を大公開!/

年間数千本の論文を読む「科学論文オタク」の言語学者・堀田秀吾氏が、最新の研究から導いた、 “子どもにとっての最高の読書法” をわかりやすく解説します。

書籍『いまの科学でいちばん正しい 子どもの読書 読み方、ハマらせ方』(Gakken)は、子どもの読書に関する親の疑問をひとつひとつ解消しながら、読書が子どもにもたらすメリットや、どんな子どもも「読書好き」に導く、とっておきのメソッドが満載の一冊です。

今回は、特に気になる “動画学習と読書、どちらが効率的?” と言う疑問についての解説をご紹介します。
「動画で勉強」 VS 「読書」効率が高いのはどっち?

※画像はイメージです
文字が発明される前の時代、人は情報を口で語るか、身振り手振りで伝えていました。聴覚と視覚による「ライブなやりとり」が最初の情報伝達手段だったのです。やがて文字が生まれ、人類は「その場限りの情報」を時間や場所を超えて記録・伝達できるようになりました。そこから何千年ものあいだ、文字は知識の蓄積と学びの中心的な手段として使われてきました。

しかし現代ではデジタルデバイスの普及によって誰もが簡単に動画を見たり、自分で動画を作って情報発信したりできる時代になりました。文字が担ってきた「伝える」役割が、再び「音と映像」に原点回帰した、と言えるかもしれません。

では、動画で学ぶことと読書で学ぶことではどちらがより効果的なのでしょうか? それぞれにメリットがあり、学習の目的や内容によって向いている方法は変わってきます。

動画の強みは「わかりにくいことをわかりやすく」伝えられることです。アウランガバード医科大学のプージャらの研究では、 複雑な医学知識でも動画を使うことによって視覚的に理解しやすくなる ことがわかっています。同様にパダン国立大学のアジリアらの研究でも物理のような抽象的な科目でも動画によって学習効果が高まったと報告されています。

これは考えてみれば当たり前で、人は見たことがないものをイメージすることができません。ゾウを見たことがない人に「鼻が長くて耳が大きくて四本足で歩く巨大な動物」と説明しても、実際のゾウとは似ても似つかない姿を想像するでしょう。

※画像はイメージです
動画には映像、音、動きなどをリアルに見せる力があります。これによりイメージしにくい知識もすっと頭に入ってくる。とくにそのテーマに関する初歩的な知識がない、あるいは抽象概念に慣れていない子どもたちにとっては動画の活用は非常に有効です。

さらにスウェーデンのメーラルダーレン大学のアクセルソンとウプサラ大学のニューグレンによる研究では、インタラクティブ(双方向)な動画は学習への集中度や定着率を高めるという結果も出ています。動画を見ながら質問に答えたりコメントを送ったりすることで、「受け身の視聴」から「能動的な学び」へと変化するのです。教育現場で普及しているタブレット教材もインタラクティブなものがどんどん登場しています。

玉川大学の石巻・サンダースの研究では、字幕付きの動画が言語学習者のモチベーションを高めることが示されています。いまや小学生も英語を学校で習う時代となりました。映画を観るときにいつも吹き替え版を観ているなら、たまには字幕版にもトライしてみてはいかがでしょうか。

文字中心の情報伝達になる読書は、文字だけであるがゆえ「深く考える力」を育てることに適しています。バレンシア大学のファジャルドらの研究によると、 読書は批判的思考力やメタ認知(自分の考えを振り返る力)を伸ばすのに効果的 だとされています。

※画像はイメージです
それに動画と違って読書は自分のペースで進めやすい特徴があります。わからないところを何度も読み返す。必要ないと思ったところは読み飛ばす。混乱してきたらいったん立ち止まって情報を整理する。登場人物の考えに寄り添ったり、筆者の主張を疑ったり、自分の考えを重ねたりしながら読む。これらの行為は「意味を深く咀嚼する」読解力を育てます。

もちろん動画でも似たようなことはできますが、わざわざ動画を止めて深く考える人は大人でも少ないはずです。

また、何を勉強しているのかにもよるでしょうが、細切れなコンテンツになりがちな動画と違って、そのテーマを体系的に学ぶなら本が圧倒的に有利です。

現代の学説を一般化すれば、難しい概念やあるテーマの初学者には視覚的・聴覚的な補助がある動画が効果的。一方、知識をじっくり噛みしめたり自分の考えを深めたりしたいときは読書による学びが適していると言えます。実際にはその子に合った方法を試してみて、うまく両者を組み合わせるのが最強の方法でしょう。
JUDGMENT
続きは書籍でお楽しみください。

※本記事は、『いまの科学でいちばん正しい 子どもの読書 読み方、ハマらせ方』<著:堀田秀吾/Gakken>より抜粋・再編集して作成しました。

関連リンク
わが子にとって「ちょうどいい本」は?「難しさ」と「長さ」で判断しよう|読書好きの子どもを育てる!”ささる”本の選び方 #2
わが子に本を読ませたい! 読書好きの子に育てる2つの方法
子供が読むのはマンガやラノベばっかり…これって読書になるの? 元開成学園校長が教える<思春期男子の正しい育て方>#3
マイナビウーマン

生活 新着ニュース

合わせて読みたい記事

編集部のおすすめ記事

エンタメ アクセスランキング

急上昇ランキング

注目トピックス

Ameba News

注目の芸能人ブログ