仲野太賀、デビュー20年でたどりついた大河主演に感慨“楽しいプレッシャー”を感じながら大役に挑む

仲野太賀 クランクイン!写真:松林満美

仲野太賀、デビュー20年でたどりついた大河主演に感慨“楽しいプレッシャー”を感じながら大役に挑む

1月2日(金) 7:00

1月4日よりいよいよスタートする大河ドラマ『豊臣兄弟!』(NHK総合/毎週日曜20時ほか)で主人公・豊臣秀長を演じる仲野太賀。大河ドラマへの出演は今回が6作目となるが、主演として迎える本作にも「気負いもなく、周りと助け合いながら撮影に臨めている」と言う。“楽しいプレッシャー”を感じながら大役に挑む仲野に、本作の魅力をたっぷり語ってもらった。

【写真】仲野太賀、カッコよすぎるインタビュー撮りおろしショット

◆主演オファーに「こんなことあるんだ!」と驚き

大河ドラマ第65作目となる本作は、連続テレビ小説『おちょやん』、『半沢直樹』などで知られる八津弘幸が脚本を手掛ける。「長生きしていれば豊臣家の天下は安泰だった」とまで言わしめた天下一の補佐役・豊臣秀長の視点で戦国時代をダイナミックに描いていく。兄・豊臣秀吉役に池松壮亮、織田信長役に小栗旬が扮し、座長の仲野をがっちりサポート。ほかに、吉岡里帆、浜辺美波、白石聖、宮崎あおい、松下洸平、竹中直人ら豪華キャストが顔をそろえることも話題を集めている。

――大河ドラマの主演オファーを聞かれた時のお気持ちはいかがでしたか?

仲野:これまで5作品の大河ドラマに出演させてもらっていて、その都度、その作品の真ん中に立っている先輩の背中を本当にカッコイイなと思いながら見ていました。

いつか自分も大河ドラマの主役をやってみたいという夢は俳優を始めたころからありましたが、俳優活動を重ねる中でその夢がどれだけ遠いものなのか痛感し、気づいたときには頭の片隅に追いやっていました。

そんな中、こうして『豊臣兄弟!』主演のオファーをいただいた時は、片隅にあった大きな夢がいきなり目の前に現れたような感じがして、「こんなことがあるんだ!」と本当に驚きましたし、これまでいろんな作品に出させてもらってきましたが、特別な何かが導いてくれたというよりは、どんな仕事もすべてがつながっているんだなと思えたんですよね。そういう意味で、これまで出会ってきた人、お世話になってきた人の顔が頭に浮かびました。

――座長としての意気込みはいかがでしょうか?

仲野:主演を任されてすぐに大河ドラマの座長然とできるわけではなく、僕は僕でしかないので…。いろいろ考えましたけど、いざクランクインした時にはありのままの自分すぎて、これはもう自分らしくいくしかないなと。

自分らしくってなんだろう?と考え、現場が明るく楽しく、和やかな雰囲気でいられるよう日々努めています。大河ドラマの現場というだけで俳優からすると少し緊張するようなものなので、少しでもリラックスして撮影に臨めるような空気づくりができたらと思っています。

――戦国時代を描く大河ドラマは毎作品人気を集めていますが、そうしたプレッシャーはありますか?

仲野:今回の『豊臣兄弟!』も、王道の大河ドラマといいますか、誰もが知っているような武将が次々と登場して、戦国時代らしい物語が目まぐるしく展開していきます。演じる上でも現代劇とは大きく違って、生きるか死ぬかという極限の状態が身近にあり、そういう演技のふり幅は戦国時代ならではのものかなとも思いますし、俳優としてもすごく演じがいがあると感じています。

八津さんの脚本は軽やかで青春活劇のようなポップさがあって、観る人を選ばない、誰が観ても楽しめるエンタメ作品になっていて、読んでいてワクワクするんですよね。キャラクターがとても生き生きと瑞々しく描かれていて、史実を見れば小一郎も藤吉郎もいずれどうなるかはわかっていますが、それでも『豊臣兄弟!』の脚本を読んでいると、この兄弟がいったいどんなことを成し遂げるのか、どういう人生を送って、どんな景色を見るのか、と夢が膨らんでいきます。

演じる上でも感情がすごく高ぶっていくというか、胸が熱くなる脚本だなと感じています。

プレッシャーもありましたが、比較的プレッシャーが力になっていくタイプなので、大河ドラマならではの所作や殺陣、乗馬の稽古も個人的には楽しくやらせてもらっています。気づいたら乗馬が大好きになって、今となっては撮影の合間に乗馬練習に行くのが一番の楽しみになってます。早く練習の成果を披露したいですね。

◆秀長だからこそ見えていた景色を大事にしたい



――演じられる小一郎(豊臣秀長)はどんな人物だと捉えられていますか?

仲野:すぐ隣にはものすごい情熱をもって天下統一を目指し成り上がった秀吉という兄がいて、秀長はその補佐官として活躍していたのは言うまでもないのですが、秀吉や信長、家康のような人って100人に1人のような本当のカリスマだと思うんですけど、秀長はどちらかというと残りの99人側にいる人なのかなと感じます。そういう人だからこそ、秀吉とはまた違う景色が見えていたのかもしれないなと思っていて。秀長がきっと見ていたであろう景色を大事にしたいと思っています。

先日奈良の壷阪寺に行かせてもらったんですけど、そこには秀長の公像があるんです。それは大坂夏の陣の後に作られたんじゃないかと推測されているそうなんです。秀長が亡くなったのはそのずいぶん前で、豊臣政権が終わり徳川の時代になっているにもかかわらず、秀長の公像が作られているのは不思議な話らしく。

亡くなった後もこの人のことを遺したいと思ったから作られた、そんなところからも秀長の人間性を推測できるんじゃないかなと感じました。あらゆる人に目線を合わせ、手を差し伸べながら、豊臣という時代を支え守ろうとした人だったのかなと思います。

――小一郎の役作りで大切にされている点はどんなことですか?

仲野:兄に振り回され、一歩下がって支えている補佐官というイメージがあると思うんですけど、史実に残っていない若い時代の役作りが難しくて。

若い頃は、能動的だったような気がしていて、農民という出自で、家族や大切な人がいる脚本上の設定を大切にしながらも、小一郎の中に脈々とある、生きる上での生命力みたいなものを大事にしたいと思っています。

小一郎は、農民として田んぼを耕しながら自給自足の生活を送っていくのが幸福で、彼はただ家族と平和に暮らしたいだけなのに、なかなかそうはいかない暮らしが続く。そういうところからこみ上げてくる小一郎の「自分らしく生きたい」というエネルギーみたいなものをより生き生きと表現できたら、ただの受け身な役柄ではなく、物語を推進していくパワーになっていくのかなとも考えています。

――小一郎に共感するところを教えてください。

仲野:小一郎は農民のときに村を野盗に襲われていたり、大切な人を失ったり、痛みを知っている人。なので、侍になってからも無駄な争いをなるべく避け、いかに争わずにみんなが笑って生きられる世を作るか、ということが願いの真ん中にあって、それは本当にとても素敵だなと思います。今現在も世界中で争いは絶えませんが、小一郎みたいなリーダーがいてくれたらもっと平和の世になるのかなと想像してしまいます。

◆池松壮亮、小栗旬、白石聖……、共演者に支えられる現場



――兄・藤吉郎(豊臣秀吉)を演じる池松壮亮さんとのお芝居はいかがでしょうか?

仲野:池松さんとは作品についてもいろんな意見を交わしてます。現代の人に戦国時代の物語を伝えるには何をすべきなのか、豊臣兄弟だからこそ表現できる事は何なのか、秀長とはどういう存在なのか。共に頭を巡らせながら話す事で、見えてくる事がたくさんあります。

秀吉が主役の話はこれまでもたくさんありましたが、視点を変えてナンバー2である秀長が主役であるということで、すごく共感性が高いんじゃないかなと思っていて。たくさんの人に共感してもらえる兄弟の話であり、それでいてエンタメとしてしっかりと兄弟の熱が伝わるような物語にしたいねとも話しています。思っていることを共有しながら、目の前にある課題に対してどうやったらよりよいものができるのか。撮影をしているとどうしてもいろんな困難や課題が出てくるので、みんなが笑って撮影できるようにするにはどうするべきなのか。そういったことを日ごろから相談しながら過ごしています。

――織田信長を演じられる小栗旬さんは、仲野さんと池松さんが兄弟役だから、今回の出演オファーを受けられたとのことです。

仲野:我々世代の俳優で小栗さんに影響を受けなかった人はいないと思います。こんなにも偉大な存在なのに、すごく親身に寄り添ってくれる方なんです。小栗さん自身が挑戦を止めない人だし、一切手を抜かず、どんな状況下であっても誰よりも自分自身に対してストイックで、その姿には尊敬しかないです。

信長を引き受けてくださった時点で、ものすごく覚悟を決めてこの現場に臨んでくれているのだと思いますし、僕らにもすごく期待をかけてくれて、我々豊臣兄弟の精神的な柱となっています。これが小栗さんがこれまで積み重ねてきたトップランナーとしての俳優の在り方なんだなというすごみを日々感じていて、こんなにも説得力を持って信長を演じられる人はほかにいないんじゃないかなと思いますね。

小栗さんと出会って十数年経ちますけど、作品でちゃんと共演するのは初めてで、今ここにきて小栗さんの小栗さんたる所以みたいなものをすごく感じていますし、感謝の気持ちでいっぱいです。

劇中の信長は言葉にするのもはばかられるくらい怖いですし、秀長は本当にひどい目に遭っていますけどね(笑)。

――秀長にとっておさななじみで、大切な存在である直を白石聖さんが演じられています。

仲野:目の前に困難が立ちはだかった時に、立ち止まったり、後退したり悩んだりする小一郎の気持ちを、直は瞬時に見抜いて理解して、背中を押してくれる。農民から侍になって戦の世界に入っていく中で、小一郎らしくあれる場所であり、侍としてより成長させてくる人でもあり、とっても大きな存在だと思います。

そんな直を毎シーン毎カット、これでもかっていうくらい高い集中力で演じてくださっているんですよね。白石さん自身は雄弁ではないし慎ましい方なんですけど、一緒にお芝居をするだけでいかに誠実に役と向き合っているかが手に取るようにわかりましたし、伝わってくるものがものすごくありました。何度も心動かされて、白石さんじゃなかったらこうはならなかったっていう僕の表情がたくさん引き出されていると思うし、白石さんに直を演じてもらえて感謝しかないです。

瑞々しく、みんなが好きになる、最高に魅力的な直を演じてくれたなと思っています。

◆デビュー20周年での大河主演に感慨



――先日、『名古屋まつり』で小栗旬さんと一緒にオープンカーでパレードし、多くのファンから熱狂的な歓迎を受けました。

仲野:あんなにも多くの方々から声をかけられるというのもなかなかないですから、貴重な体験をさせてもらいました。『豊臣兄弟!』に対する熱い期待を感じられて、より一層、スタッフ、キャスト一丸となって頑張っていかないといけないなという気持ちになり、身が引き締まりました。

――仲野さんは今年デビュー20周年を迎えられます。そんな年に大河ドラマの主演という大役を務められることに、どんな思いがありますか?

仲野:とても感慨深いですね。13歳からこの仕事を始めて、本当にたくさんの作品に出させてもらいましたし、たくさんの方々とお仕事をして、一つ一つ積み上げてきたものすべてがつながっているんだなと思います。大河ドラマという大きな挑戦は自分自身を成長させてくれる時間だと思うので、1年半という長いようで短い撮影期間を噛みしめながらやっていきたいと思います。

――撮影開始から半年が経ちましたが、もう半年、まだ半年、どちらでしょうか?

仲野:“もう半年”ですね。始まる前は1年半の撮影は経験したことのない期間なので長く感じると思っていたのですが、日々目まぐるしく過ごして気づいたら1/3まで来てしまった。残り1年を大事にしながら、悔いのないようにやり遂げたいと思っています。

――この半年で、ご自身の中に変化は感じていますか?

仲野:撮影が進んで、大河ドラマは短距離走ではなくマラソンなんだなっていう気づきがありました。力の入れ具合が少しずつわかってきましたね。最初は肩をぶん回しながらやっていましたが、途中で肩が壊れて(笑)、それからは休憩をしながらゆっくりゆっくりやれています。

長い撮影期間をいいコンディションでやっていくためには、リラックスしながら撮影を続けていくことがベストで、そのためには休みが必要だなと。大河ドラマは撮影の環境が素晴らしくて、土日が休みで、月曜日にリハーサル、火曜日から金曜日が撮影になります。休みとリズムのある撮影はとても健康的だなと思いました。今はそのルーティンが体にすごくなじんできたので、とってもリラックスしてできていると思いますし、力むことがすべてじゃないと学びました。

できるかぎりのことをやりたい、全力を尽くしていきたいと思う毎日で、自分の中の大きな変化というのを客観視することは難しいんですけど、よくスタッフさんが「大河ドラマが始まった時と終わった時ではみんな顔が変わっていく」と言われます。これからあと1年かけて、自分がどういうふうに変化していくのかすごく楽しみですね。

(取材・文:近藤ユウヒ撮影:松林満美)

大河ドラマ『豊臣兄弟!』は、1月4日よりNHK総合にて毎週日曜20時ほかで放送。

※宮崎あおいの「崎」は「たつさき」が正式表記

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