芸術家モディリアーニの人生を変えた激動の3日間を描く、ジョニー・デップ約30年ぶりとなる監督復帰作「モディリアーニ!」が1月16日から公開される。先日8年半ぶりに来日を果たし、ジャパン・プレミア上映され話題を集めた本作を語るデップのインタビューが到着した。
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デップの長年の友人アル・パチーノの声かけから実現した本作は、画家や彫刻家としてフランス・パリで活動していたが、不摂生な生活による貧困、肺結核、薬物依存などにより若干35歳で亡くなったイタリア人芸術家アメデオ・モディリアーニの人生を変えた激動の3日間を描く。芸術と破滅、愛と再生が交錯する、魂のドラマだ。
1916年、戦火のパリ。才能に溢れながらも批評家に認められず作品も売れなかった、酒と混乱の日々を送る芸術家モディリアーニ。キャリアを捨て、この街を去ろうとしたその時、仲間とミューズの存在が彼を引き止める。人生を変える運命とも言うべき“狂気と情熱の3日間”が始まる。その先に待つのは、破滅か、それとも再生か――。
デップは、久しぶりの監督業に「今回の経験は、『ブレイブ』を監督した時とは比べものにならないほど、前向きなものでした。当時の私は、映画制作の“数学”的な側面に囚われ、すべてを完璧に一致・連動させようとしていました。そうすると、構造に縛られた穴に落ち込んでしまう。少なくとも私には、それが合わなかったのです。今回はまったく違うアプローチを取りました。純粋に『楽しむ』ことを自分に許したのです。映画作りにおいて最低限必要なのは、楽しいこと。それがなければ、何の意味があるのでしょうか。また、前回より今回のほうが、自分が出演しなくてよかった分、やりやすかった。『ブレイブ』の時は脚本、主演、さらに監督とやることが多すぎた。『モディリアーニ!』のほうが、前回よりもずっと自由さを感じた」と本音を口にする。
そして、「この作品はこれまでと毛色が違うと思う。モディリアーニをはじめ、当時のアーティストたちをしっかり描かなくてはいけないという責任感をとても感じながら撮りました。この作品は自伝ではなく、彼の仲間との喧騒の3日間を詰め込みました」と監督としての立ち位置を明らかにする。
題材であるモディリアーニについて、「私は昔から彼に強く惹かれてきました。その理由は、彼の激しさ、飢え、情熱、そして芸術家として自分を超えようとする切実な欲求にあります。評価を得るために段階を一つひとつ登っていく感覚は、私にもよく分かりますし、時代にとって大胆すぎると言われながらも、自分のスタイルを貫いた彼の姿勢を心から尊敬しています」と語り、キャスティングについては「非常に直感的でした。キャスティング・ディレクターがリッカルド・スカマルチョの写真を見せてくれて、私は即座に『彼だ』と言いました。彼のことも、彼の出演作もまったく知らなかったのですが、あのオリバー・リードを思わせる瞳に心を奪われたのです。それで決まりでした。私は基本的に直感を信じます。「最初のひらめきが、最良の答え」なのです」と明かす。
監督として、役者に対する演出については「モディの人生を多く読み込みましたが、正直に言えば、今回原作としたデニス・マッキンタイアの戯曲が、彼の本質を非常によく捉えていました。私はリッカルドをはじめ、キャスト全員に大きな自由を与えました。過度に演出したり、構造を押しつけたりしたくなかったのです。彼らの生の振る舞いや反応を捉え、人物として自然に“生きてもらう”ことを重視しました。そうして、信頼関係の中で才能ある俳優たちに委ねることで、モディは命を得たのです」と振り返る。
さらに、「僕は監督として、役者たちに目の前で自由に演じてほしい、そのキャラクターになりきって自由に色々と表現するようにリクエストしました。それを眺めながら、彼らがいろいろ試しながら演じて、いろいろな選択肢を僕に与えてくれるのを見て、それを編集室で決めて、徐々に映画として形になっていくという作り方をしたんだ」とプロセスを説明した。
「この作品はモディリアーニというアーティスト、芸術家の3日間を切りとったものですが、彼は非常にハングリー精神が旺盛で、情熱を盛ってやる気もある。そんな中で、どんなに売れなくても諦めない自分らしさを常に貫いていて、画家としての人生を全うした。残念ながら生きている間は絵が売れなかったけれど、今となっては2億、3億の値がつく画家なんです。そんな彼の3日間を描くことで、彼はこんな人生を歩んできたんだというのを、自分も垣間見ることが出来て、本当に素晴らしかったし嬉しかった」と、波乱万丈の人生を歩んだ芸術家への思いを寄せる。
本作で流れる音楽については、「音楽は、この映画において非常に重要な要素でした。サウンドトラックはすべて自分でキュレーションし、トム・ウェイツやヴェルヴェット・アンダーグラウンドなど、モディの世界観にしっくりくる楽曲を選びました。実際、演出のプロセス全体が音楽を作曲する感覚にとても近かったのです。旋律やコードが次に何を重ねるべきかを導くように、この映画も同じでした。私はただ、才能ある俳優たちが生き生きと反応し合うのを見守り、すべてが自然に流れていくのを感じていました」とこだわった。
最後に「今回学んだのは、プロセスを信じ、周囲の人間を信頼することでした。本当に有機的で、唯一無二の体験でした。信じられないほど才能あるキャストに恵まれ、彼らの振る舞いや反応をカメラに収めることができた自分は、世界一幸運な男だと感じていました」と述懐した。
映画「モディリアーニ!」は、1月16日からTOHOシネマズ シャンテほか全国公開。
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モディリアーニ!
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