DV被害など、追い詰められた人々を人知れず逃がす「夜逃げ屋」という仕事。その裏側を、実体験をもとに描いているのが宮野シンイチさん(@Chameleon_0219)だ。SNSで公開されている『夜逃げ屋日記』は、現場の空気や人間関係の緊張感までリアルに伝わってくる作品として注目を集めている。今回紹介するのは第13話。お金がない依頼者を前にしたとき、夜逃げ屋の社長が見せた“冷たさ”の正体が描かれる。
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■「払えないなら、やらない」非情に聞こえる社長の言葉
依頼料を払えないと話す依頼者・大崎さんの自宅を後にした社長とスタッフたちは、次の現場へ向かう車を走らせていた。次の依頼の話を淡々と切り出す社長に対し、取材として同行していた宮野はどうしても納得がいかず、「今回の依頼は本当に見捨てるんですか」と問いかける。返ってきたのは、「依頼料が払えないなら、そのつもりだ」という冷静すぎる返答だった。
■「助けたい」という気持ちと、仕事としての線引き
宮野は「後払いにするとか、安くするとか、何か方法があるんじゃないですか」と食い下がる。しかし社長は、「今日初めて会った人間をそこまで信用できない」ときっぱり言い切ったのだった。さらに「自己犠牲のヒーローを描きたいなら、来る場所を間違えている」と宮野に告げる。言葉は厳しいが、この仕事が感情だけで成り立つものではないことを突きつけてくる。
■例外はある、でも今回は違う。それを見分けるのに必要なものは!?
それでも宮野は問いを重ねる。「赤ちゃんを連れた母親でも、同じ判断をするんですか」。少し間を置いて社長は、状況次第で自分の取り分を減らすこともあると明かした。ただし今回は違う。その理由は「勘」。経験からくる直感だと言い切り、それ以上の説明はしない。その姿は冷酷というより、現場を知り尽くした人間の覚悟にも見えた。
■直後に覆る判断、そして残る違和感
その後、思いがけず大崎さんが依頼料を見つけて戻ってきた。「これでお願いできますか」と差し出されたお金に、社長は頭をかきながら「払えるならやるか」と一言。張り詰めていた空気が一気に緩み、宮野も胸をなで下ろす。ただ、急に見つかったお金と、宮野自身の行動には、どこか拭えない違和感が残る。この一件が、物語の次に来る展開を読者に予感させるのだ。
■「夜逃げ屋」という仕事が映す、人の弱さと強さ
『夜逃げ屋日記』は、単なる善悪では割り切れない現場の判断を丁寧に描く。助けたい気持ちと、仕事として守らなければならない線。その狭間で下される決断が、この作品の読みどころだ。続きが気になる人は、ぜひ本編で確かめてほしい。
取材協力:宮野シンイチ(@Chameleon_0219)
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