「もう死んでる…」10年前に消えた少女の白骨死体を探しに…!?その冒険は自分の居場所へと帰る旅だった【作者に聞く】

帰り途(みち)/矢嶋こずみ(@kosmy8588)

「もう死んでる…」10年前に消えた少女の白骨死体を探しに…!?その冒険は自分の居場所へと帰る旅だった【作者に聞く】

1月1日(木) 15:58

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帰り途(みち)
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コロナ禍に一般企業を退職したことを機に、「ヤングジャンプ」の「1億円40漫画賞」に応募し、その作品が見事入賞したという矢嶋こずみ(@kosmy8588)さん。現在は版面漫画やWebtoonの背景作画・仕上げを担当する仕事をしながら創作活動を続けている。そんな矢嶋さんの作品『帰り途(みち)』がネット上で「切ないけど凄くいい話ですね!」「読み返してすべて理解し泣きました。素敵…」「これは悲しいですね…でも勇気を出すことの大事さを学べる良いお話でした」と評判だ。作者の矢嶋さんにこの作品に込めた思いなどについて聞いてみた。

■耽美に寄りすぎない地に足の着いた物語を目指した
帰り途(みち)_P1

帰り途(みち)_P2

帰り途(みち)_P3

本作「帰り途(みち)」を描いたきっかけについて、作者の矢嶋こずみさんは「『海の見える田舎町』で起きた『一夏の冒険』を描きたくて作りました」と語る。ジュブナイル的な作品を好む矢嶋さんは、既存作に「少年たち」や「少年少女」の組み合わせが多い点に着目し、少女2人を主人公にしながらも、耽美に寄りすぎない地に足の着いた物語を目指したという。矢嶋さんは「要約すると、作中でも出てきた『スタンド・バイ・ミー』の女の子版ですね」と明かす。

美しい海の描写が印象的な同作だが、具体的なモデル地はないという。矢嶋さんは「東海道沿いの田舎町」で「方言があまり無い」場所をイメージし、静岡周辺を思い浮かべながら描いたそう。京都在住の矢嶋さんは「東京へ遊びに行くときは、新幹線やバスの車窓から永遠に続く静岡の景色を眺めていました」と振り返り、「都会にも行きやすいけど落ち着いていて、のどかだけど少し閉塞的な雰囲気が作品に合っていた」と語ってくれた。

タイトルの「帰り途(みち)」には、「2人の少女がそれぞれの帰る場所を見つける途中」という意味が込められているという。避けられない不幸に直面した2人にとって世界は残酷だったが、「何があっても安心して飛び込める居場所を見つけることがこの物語の終着点だと考えました」と矢嶋さんは語る。

主人公はかつての居場所を取り戻し、もう1人の少女は、物語の終盤に登場する人物のもとへ帰ることで、本当の勇気を身につける。過去にとらわれて前に進めずにいる人や、自分の居場所を見失っている人にとって、同作は静かに寄り添い、そっと背中を押してくれるはずだ。

取材協力:矢嶋こずみ(@kosmy8588)

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