石川県在住の50代女性・Mさんには、四半世紀の間ずっとお礼を言いたいと思っている相手が居る。
その人は、ある冬の日、Mさんの幼い息子たちが2人きりで雪の中を歩いているのを見つけて......。
<Mさんからのおたより>
私には子供が3人います。今から25年前の冬の出来事です。
3人目の出産で病院に入院していた時に、息子2人を自分の実家に預けていました。
12月の雪が降って積もったある日、5歳と3歳の息子が「お母さんに会いたい」と言いだしたそうです。
じいちゃんとばあちゃんが「後で病院に連れて行くから待ってなさい」と言ったのですが、すぐにでも行きたかった2人は聞かず、こっそり実家を出てしまったのです。
幼児が2人きり、子供の足ではいけない場所へ
病院まではとても子供達の足で歩いていけるわけもない距離。
車で病院に行ったことがある記憶を頼りに、長男が次男を連れて病院の方に向かって歩いていたようです。
その時、車で通りがかった方に声をかけていただき、どこに向かってるのか答えたところ、その方が病院の私が入院している部屋まで2人を送り届けてくださったのです。
その親切な方は「あなたのお子さんですか?」と私に質問し、間違いないですと答えると、すぐにその場を去って行かれました。
私は帝王切開後ということもありあまり歩くこともできず、その人にありがとうございますの一言しか言えず、追いかけることもできませんでした。
どこのどなたかもわからないまま何もお礼ができないままです。
「いつかお礼ができることがあれば」といつも考え、今日に至っております。
今では息子たちも30歳と28歳になりました。おかげさまで元気に過ごしております。
本当にあの時、親切にしていただいた方には感謝しきれない思いでいっぱいです。
この御恩は一生忘れることはありません。ありがとうございました。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな誰かに伝えたい「ありがとう」や「ごめんなさい」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
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