「入院中のお母さんに会いたい」祖父母宅を抜け出した幼い兄弟は、見知らぬ人の車に拾われて

幼い兄弟が雪の中でふたり(画像はphotoAC)

「入院中のお母さんに会いたい」祖父母宅を抜け出した幼い兄弟は、見知らぬ人の車に拾われて

12月31日(水) 19:00

石川県在住の50代女性・Mさんには、四半世紀の間ずっとお礼を言いたいと思っている相手が居る。

その人は、ある冬の日、Mさんの幼い息子たちが2人きりで雪の中を歩いているのを見つけて......。

幼い兄弟が雪の中でふたり(画像はphotoAC)

<Mさんからのおたより>

私には子供が3人います。今から25年前の冬の出来事です。

3人目の出産で病院に入院していた時に、息子2人を自分の実家に預けていました。

12月の雪が降って積もったある日、5歳と3歳の息子が「お母さんに会いたい」と言いだしたそうです。

じいちゃんとばあちゃんが「後で病院に連れて行くから待ってなさい」と言ったのですが、すぐにでも行きたかった2人は聞かず、こっそり実家を出てしまったのです。

幼児が2人きり、子供の足ではいけない場所へ

病院まではとても子供達の足で歩いていけるわけもない距離。

車で病院に行ったことがある記憶を頼りに、長男が次男を連れて病院の方に向かって歩いていたようです。

その時、車で通りがかった方に声をかけていただき、どこに向かってるのか答えたところ、その方が病院の私が入院している部屋まで2人を送り届けてくださったのです。

息子たちを病院まで(画像はphotoAC)

その親切な方は「あなたのお子さんですか?」と私に質問し、間違いないですと答えると、すぐにその場を去って行かれました。

私は帝王切開後ということもありあまり歩くこともできず、その人にありがとうございますの一言しか言えず、追いかけることもできませんでした。

どこのどなたかもわからないまま何もお礼ができないままです。

「いつかお礼ができることがあれば」といつも考え、今日に至っております。

今では息子たちも30歳と28歳になりました。おかげさまで元気に過ごしております。

本当にあの時、親切にしていただいた方には感謝しきれない思いでいっぱいです。

この御恩は一生忘れることはありません。ありがとうございました。


誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!

名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな誰かに伝えたい「ありがとう」や「ごめんなさい」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。

Jタウンネットでは読者の皆さんの「『ありがとう』と伝えたいエピソード」「『ごめんなさい』を伝えたいエピソード」を募集している。

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(※本コラムでは読者の皆さんに投稿していただいた体験談を紹介しています。プライバシー配慮などのために体験談中の場所や固有名詞等の情報を変更している場合がありますので、あらかじめご了承ください)

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