12月31日(水) 4:30
株主優待とは、一定数以上の自社の株式を保有する株主に対して、企業が自社商品や割引券などを提供する制度です。なかでも12月は、株主優待の権利確定月として注目度が高い時期といえます。その理由は、12月決算の上場企業が多く、優待対象銘柄の数も多いためです。
株主優待を受け取るには、「権利付最終日」までに該当する株式を保有している必要があります。2025年12月の場合、権利付最終日は12月26日(金)となる見込みです。
生活費の節約につながる優待も多く、食品、日用品、通信費、買い物割引など、家計の固定費・変動費を直接下げられる内容が用意されているケースもあり、投資初心者でも「お得さ」を実感しやすいのが特徴です。
株式会社SBI証券の2025年10月31日時点データによると、12月の権利確定銘柄の人気上位は以下の通りです。
1位:INPEX(1605)
2位:楽天グループ(4755)
3位:ヤマハ発動機(7272)
株式会社INPEXはエネルギー分野で国内最大級の企業です。株主優待制度は長期保有を重視した内容となっており、保有株式数と継続保有年数に応じてオリジナルQUOカードがもらえます。具体的には以下の通りです。
・400株以上800株未満:2000円分
・800株以上:5000円分
・400株以上800株未満:3000円分
・800株以上:8000円分
400株以上かつ1年以上株を保有した場合のみ受け取れる仕組みです。さらに、400株以上を8年間保有した株主には、通常の優待品に加えてオリジナル記念品が贈られます。
楽天グループ株式会社は通信からECまで幅広く展開する企業です。第29期の優待内容は、100株以上の保有者を対象に、楽天モバイル「音声+データ(30GB/月)プラン6ヶ月無料(継続要件あり)」となっています。楽天モバイルを利用していて、通信費を節約したい人には魅力的な内容です。
ヤマハ発動機株式会社は、モーターサイクルで世界的に知られる企業です。株主優待としては、100株以上保有者に優待ポイントを付与し、そのポイントを自社施設の利用割引券や地元名産品などと交換可能です。
株主優待を検討する際は「優待内容」だけでなく、必要な投資金額と、配当と優待を合わせた実質利回りを意識することが重要です。
例えば、株価が約3000円前後で100株購入すると、投資額は約30万円です。このとき、配当金と株主優待の合計が年間1万円相当であれば、実質利回りは約3%と計算できます。
また、株主優待には「つなぎ売り」という取得方法もあります。これは、現物で株式を保有する一方で同じ銘柄を信用取引で売り建てることにより、権利確定日まで保有しつつ、株価変動リスクを抑えながら優待を狙う方法です。
権利落ち後に株価が下落しても、信用売りの利益で下落分をある程度相殺できるため損失を小さく抑えられる可能性があります。ただし、信用取引には貸株料や手数料などのコストがかかる点には注意が必要です。
12月の株主優待は対象銘柄が多く、家計の節約向上につながりやすい優待内容が用意されているケースがある点も魅力です。なかでも今回参照したデータによれば、INPEXや楽天グループ、ヤマハ発動機は、人気が高い銘柄となっています。
優待を選ぶ際は、内容だけでなく投資額や配当を含めた実質利回り、保有期間などの条件にも注目することが大切です。権利確定日を意識しつつ、自分の生活スタイルに合った優待を無理のない範囲で活用しましょう。
株式会社SBI証券 12月の株主優待人気銘柄ランキング
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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