吉﨑マーナが書いた漢字は『成』(撮影:福田文平)
12月31日(水) 12:15
プロテストに合格した選手が合格年度No.1の座をかけて争った「JLPGA新人戦 加賀電子カップ」で、これからプロ生活が始まる98期生の選手たちに“今年の漢字”を書いてもらった。今回は吉﨑マーナをご紹介!
沖縄県出身で、2007年9月17日生まれの18歳。父親の影響で7歳からゴルフを始め、2021年の「沖縄県民ジュニアゴルフ選手権」での優勝など中学時代から存在感を示した。高校3年の今年は「全米アマチュア」に出場。「日本ジュニア選手権(女子 15~17歳の部)」では優勝し、日本タイトルを携えプロテストに合格した。
来季の国内女子ツアーへの出場権をかけて争われるQT(予選会)は1次で敗退し、ルーキーイヤーは下部のステップ・アップ・ツアーが主戦場となる。
そんな吉﨑が書いた漢字は“成長”の意味を表す『成』。「今年は初めて全米アマチュアとかに出場できたり、レギュラーツアーにも出て、いろいろ経験することができました。成長できた一年なのかなと思います」と振り返る。
特に成長できたのは、コースマネジメントだった。「ゲームの流れを読む力が少しずつつかめてきたことが大きいです。もともとポジティブに捉えられるタイプではなくて、そこは中学生の時から欠けていた。お父さんといろいろ話しながらやっていました。高校1年のときに、宮里藍さんが行っているビジョン54に出会えたことが変わることにつながりました。メンタルの部分に加えて、ゴルフのマネジメントにおいても成長できました」。
日米通算24勝を誇る宮里藍が主催するジュニア大会「宮里藍インビテーショナル Supported by SUNTORY」では、宮里も学んできたメンタルトレーニングメソッド「ビジョン54」のレッスン会も行われる。その学びが吉﨑のプレースタイルに好影響を与え、成長へと結びついた。
海外への挑戦、日本ジュニア優勝と充実の一年となった一方、課題も見えた。「まだまだフィジカルが足りない。QTがうまくいかなかったので、レギュラーツアーは出られる試合が限られる。ステップ・アップ・ツアーには出られるので、そういった時間を有効に使って後半戦に全部出られるように、結果を残せるように準備したいです。毎週戦うことは今までやったことがないので、得られる課題もたくさんあると思う。そこでまた、成長できたらいいなと思います」と強い眼差しを向ける。
狙うは、第1回リランキングを突破し、後半戦の出場権を得ることだ。そのために、オフはこれまで本格的に取り組めなかったトレーニングに集中的に励む考えだ。「アマチュアのときは、12月のクリスマス近くまで試合があって、1月からはダイキンの予選会が始まっていたので、2カ月間しっかりトレーニングをする時間がありませんでした。進化するために、死ぬ気で頑張りたいです」。プロとして迎える初めてのオフ。時間の使い方も、挑戦も大きく変わる一年になる。
来年の目標は「ルーキーのシーズンに、レギュラーツアーで優勝することを目標にやっている。そこを達成できるように、まずは第1回リランキングを突破できるように頑張りたい」と闘志を燃やす。“成長”の一年を糧に、プロ1年目でどんな進化を遂げるのか。(文・高木彩音)
