決勝戦のチケットが最安でも60万円!? サッカーワールドカップのチケット価格問題を深掘り

決勝戦のチケットが最安でも60万円!? サッカーワールドカップのチケット価格問題を深掘り

12月30日(火) 18:00

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J-WAVEの番組『STEP ONE』には、ナビゲーターのサッシャ、ノイハウス萌菜が気になる海外ニュースをお伝えする「CHINTAI GLOBAL BEATS」というコーナーがある。ここでは2025年12月にオンエアした同コーナーのなかから、「サッカーワールドカップのチケット高騰」に関するトピックをテキストで紹介する。

【オンエア:2025年12月15日(月)/ナビゲート:サッシャ、ノイハウス萌菜】

「前回のカタール大会のほぼ5倍」

今回の「CHINTAI GLOBAL BEATS」では、サッシャが『CNN』を中心にアメリカの複数メディアの記事を紹介。「サッカーワールドカップのチケット価格にファンが愕然としている理由」に関するニュースをピックアップした。

【元記事】「Why soccer fans are ‘astonished’ by the ‘extortionate’ ticket prices for next year’s World Cup」

サッシャ: 今回、サッカーワールドカップのチケットの値段が高いというのは、世界的なニュースになっています。北中米で開催されるわけなので、「メディアも含め、地元の人たちはどう感じているのか」ということを、『CNN』を含めていろいろなニュースソースから集めてみました。今回のワールドカップは史上最大規模の大会として開催されるので、アメリカのメディアでは期待されていますが、世界中のファンのあいだではチケットの価格が大きな波紋となっています。最初に大きく報じたのは『CNN』で、『サッカーファンはなぜ、来年のワールドカップの法外なチケット価格に驚いているのか』というタイトルをつけて、記事ではまず金額の事実を伝えています。

『CNN』によると、決勝戦のチケットはもっとも安いもので4,000ドル以上、日本円にするとおよそ60万円だという。グループリーグ3試合から自国の代表チームを追った場合、最安値のチケットだとしても決勝トーナメントまでに最低6,900ドル。チケット代のみで、この日(12月15日)のレートで107万5,000円かかるそうだ。

さらに、決勝戦のもっとも高価なチケットは8,600ドル以上、日本円で134万円を超えるという事実を告げられたノイハウスは、思わずため息を漏らす。

サッシャ: ひとつのチームを決勝まで追いかけて、最安でも100万円を超えるというのは、前回のカタール大会のほぼ5倍です。

ノイハウス: えぇ!そんなに!?

サッシャ: しかも、チケット代は2026年のわりと早い段階で、事前に一括で支払わないといけない。『CNN』はこの数字を淡々と示しながら、「普通のファンにとって、これは現実的なのか」という問いかけをしているわけです。ほかにも、アメリカの通信会社の『AP通信』や、イギリスの『ロイター通信』も「もっとも忠実なファンが、もっとも苦しんでいる」というポイントを強調しています。

価格変動制に“平等性”を問うメディアも…

FIFA(国際サッカー連盟)は、日本も含む各国のサッカー協会に、アウェーに足を運ぶサポーター(ファン)へ優先的にチケットを届けられるよう、「PMA(参加加盟協会)割り当て制度」を導入している。しかし、『AP通信』や『ロイター通信』の記事によると、PMA割り当てチケットこそが高額で、「そこが問題だ」と指摘する。

サッシャ: さらにもっと問題なのは、今回は北米の大会で、アメリカ・カナダ・メキシコの3カ国共催なので、都市間の移動距離が非常に長いこと。アメリカの『CBS』は、飛行機代、ホテル代に加え、レンタカー代などもかかると、トータルコストが想像を超えてしまうのではないかと伝えています。つまり、チケットが買えたとしても現地まで行けない人が出てくるのではないかということまで、問題になっているんですね。ほかにも、『Business Insider』などの経済系メディアは、この問題を“ビジネスの構造”の観点で報じているのですが、FIFAはこれまで「次回のワールドカップは、史上もっとも手ごろなワールドカップになる」と説明してきていました。

ノイハウス: そうなんだ!?

サッシャ: 実際、グループリーグには60ドル、およそ9,000円からのチケットも存在します。ところが、その安いチケットは地元で購入する人用で、各国協会の割り当てにはなりません。ですから、長年応援してきて、遠くから交通費も払って来る人ほど、安い席にアクセスできないということになります。

サッシャは、国によってはグループリーグの最安チケットでも250ドル、4万円近く払わなければならない状況を説明し、アメリカの複数メディアでは「価格変動制」についても問題視されていると語る。

サッシャ: 今回のワールドカップは、初めてグループリーグでも価格が固定されなくなります。つまり、需要に応じて価格が変わるので、同じグループリーグの試合でも国によって支払う金額が違います。これについて『AP通信』は、「ワールドカップの平等性が揺らいでいるのではないか」と伝えているんですね。

アメリカの報道に共通しているのは、FIFAを感情的に糾弾するのではなく、「誰がスタジアムにいるべきなのか」「熱狂は維持されるのか」「これは世界の大会と言えるのか」など、問いを残すようなかたちで報じている点だ。

サッシャ: 『CNN』は「ワールドカップはお金を持つ人のイベントになってしまうのではないか」と問いかけをしています。チケットの価格のニュースですが、スポーツの文化や本質を問う問題でもありますよね。日本のサポーターがどの程度の値段で(現地に)行けるのかも心配ですが、ワールドカップが始まったら、客席がどんな人たちであふれているのかにも注目するとよいかもしれません。

J-WAVE『STEP ONE』のコーナー「CHINTAI GLOBAL BEATS」では、番組独自の視点で世界を見渡し、国内ではまだ知られていない話題やニュース、ニューミュージックをお届け。放送は月曜~木曜の12時5分ごろから。

番組情報

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月・火・水・木曜
9:00-13:00




サッシャ、ノイハウス萌菜



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