12月30日(火) 6:00
スマホ普及期から長く同じキャリアを使い続けると、使いやすさや慣れから見直しを後回しにしがちです。しかし、通信市場は常に変化しており、新しい料金体系や割引サービス、格安SIMの普及によって、同じ通信品質を保ったまま大幅にコストを下げられる可能性があります。
1万2000円という月額は、たとえば毎年で14万4000円、10年で144万円もの出費です。仮に格安SIMに切り替えて月4000~6000円程度に抑えられたとすると、10年で60万~90万円程度、通信費だけで“浮く”可能性があります。長期間使う前提の通信契約こそ、定期的な見直しが効くポイントなのです。
また、大手キャリアで長期間契約している人は、長さゆえに「キャリアメール」「キャリア決済」「特典ポイント」などを理由に乗り換えをためらいがちですが、本質的な通信品質や速度、電波カバーは多くの場合、サブブランドや格安SIMでも十分実用域に入っています。
これらを見極めずに高額プランを使い続けるのは、もはや“慣れのコスト”と化している可能性があります。
さらに、大手キャリアでは割引条件(家族割、光回線セット割、プラン縛りなど)が複雑になっていることが多く、知らないうちに高いプランに固定されていることも珍しくありません。つまり、長期利用者ほど見直しの恩恵を受けやすい立場にあるのです。
すべての人が見直しで大きく得をするわけではありませんが、以下のような条件に当てはまると、見直しをしないことで損失が大きくなる可能性が高くなります。
・データ使用量が少ない(月10GB未満)にもかかわらず、大容量プランを使っている
・家族割やセット割などの割引が適用されていない、又はその恩恵を十分に生かせていない
・長年使っている同キャリア・同プランから他社割引サービスへ移行したことがない
・通信速度や電波品質を最重要視しない/実用範囲で十分と感じている
こうした条件であれば、見直すことで通信環境を大きく変えなくても、スマホ代を数千円単位で削ることが十分可能です。
表1は、代表的な格安SIM/サブブランドと、一般的な大手キャリアプランとの月額料金比較の一例です。通信量や割引条件により変動しますので、あくまで参考としてご覧ください。
表1
| プラン種別 | 代表例/キャリア | 月額料金の目安 | コメント |
|---|---|---|---|
| 大手キャリアの標準プラン |
(例)大手キャリアの
中容量プラン |
約1万〜1万2000円 | 長年契約で各種オプションを含むケースが多い |
|
サブブランド/
オンラインプラン |
LINEMO、ahamo、povo など | 約2970円〜3278円 | 安価ながら大手と同等の回線を使用可能なケースもある |
| 格安SIM(MVNO) | IIJmio、mineoなど | 数千円台前半〜中盤 | 通信速度制限やサポート対応に注意が必要 |
※筆者作成
このように、キャリアプランと比較すると、月数千~1万円近く差が出る可能性があります。例えば、1万円の差が月当たり6000円だとしても、年間で7万2000円、10年で72万円の差になります。格安SIMやサブブランドを活用すれば、通信コストを大きく削減できるのです。
見直しを成功させるには、単に安いプランを探すだけでなく、以下の流れを丁寧に踏むことが重要です。
まず、現在の通信使用量(データ量・通話時間)を正確に把握します。そして、割引条件(家族割、セット割、長期契約割引など)が適用されているか見直します。
次に、乗り換え先候補(格安SIM、サブブランド、大手オンラインプラン等)を複数比較し、自分の通信使用パターンに適したプランを選びます。加えて、端末のSIM対応状況・電波・速度品質・サポート体制を確認することも欠かせません。
注意点として、乗り換え時には解約違約金、手数料、SIMロック解除、端末の保証引き継ぎなどのコストも発生することがあります。また、新しいプランに移った後も、通信速度低下や混雑時間帯の通信品質変動といったリスクを把握しておく必要があります。
50代で大手キャリアを20年契約している方が月1万2000円を支払っているケースは、見直すことで大幅に通信費を削減できる可能性が高い例といえます。通信インフラはここ数年で劇的に変化しており、格安SIMやサブブランドの料金と品質の進化は目覚ましいものがあります。
「慣れ」だけを理由に高額プランを使い続けることは、長期的にはかなりのコスト負担となります。通信品質・速度・サポートを犠牲にしない範囲で見直しを進め、もっと賢く、もっと軽やかな通信選択をすることが、これからの時代のスマホ利用の基本になるでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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