※このコラムは「ラヴ上等」エピソード1〜10のネタバレを含みます。
■ヤンキー、実はスタンスがグローバル。真正面から感情伝えがち
ついに最終話まで配信となった「ラヴ上等」。今回みんなの行動を見ていて実感したのが、ヤンキーは自分が感じた違和感や不満を、正面切って伝えて自己解決していくということ。はっきりと自分の意見を伝えることを控えがちな日本人の気質とは正反対で、
自己主張をしっかりしていくあたり、ヤンキーのスタンスはグローバルに近いのかも。
バー勤務・地下格闘技選手のてかりんは、ショーダンサー・あもと盛り上がるホスト・てんてんを横目に不機嫌MAX。作業も手につかなければ、建築業・ミルクの話も耳に入らずシカトする始末。
てんてんを呼び出して「怒ってっかるぁああマジで!激おこだよ!何に怒ってるでしょうか?」と、ゴリゴリの巻き舌で、「男性が世界一困るクイズ」を出すのです。
彼氏でもないので、他と仲良くしようが縛る理由も文句言う権利もないんですが、思ったことは正面からぶつかって解消していくスタイル。
一方で、
てんてんも普段ホストとして様々な女性を相手にしているだけあって、一切感情を表に出さず、てかりんの指摘を「言ってくれてありがとう」のスタンスで、表向きは受け入れているのがさすが
でした。そこでまたご機嫌を速攻直す、素直でかわいいてかりん。完全にホストに転がされるちょろい客状態です。
■自分の幸せは自分で決める。優位に立ちにいくあものテクニック
同じく正面から伝えにいくスタイルで、一枚上手だったのがあも。バー経営・二世とキスをするなど一歩リードしたかと思いきや、まだ他の女性にちょっかいをかけてフラフラする二世に対して、
自分の価値を守るために言葉でぶん殴る
のです。
「いろんな人にちょっかい出してるから、キスもいろんな人にやっているのかと思った。苦しくなる恋愛だったら、我慢するところじゃない。その他大勢のような扱いをするなら消える(意訳)」といったことを、二世にはっきりと伝えます。しかもこれを笑顔で伝えられるのが、あものうまさなんですよね。
ここで怒りや悲しみを混ぜて感情的に伝えてしまうと、重さが加わって、あもが追う側になってしまう。
笑顔で伝えることで、「このままでは私がいなくなること選択するよ」という、あくまであもが選ぶ側であるという主導権を崩さず、警鐘を鳴らせるというテクニック。
ミルクとの会話でも「二世遊んでると思う。でもそれならそれで。だけど自分はそういう人やだから」と言っていましたが、
あもは自分の幸せの軸がきちんと決まっていて、それを元に行動するからブレがないし、病まない。
ミルクや専門学生・キャバクラ勤務のおとさんがそうでしたが、「自分が好かれているかどうか」という相手の判断に軸を置いてしまうと、感情のコントロールが相手任せになってしまうので、一気に幸せか遠ざかってしまうんですよね。
自分の幸せは自分で決める、このあものスタイルは見習っていきたい。
■詰められて政治家の答弁になった二世
二世の気持ちが一瞬揺れて「わけ分かんなくなってきた」と言っていたのは、おとさんが下乳出した衣装で膝に乗ってきて、性欲で頭やられたからですよね?
あもから詰められた時の二世の
「(誰にするか)定まってるは定まってるけど、その中で揺れてるっていうか……」という言葉は、完全に政治家の答弁
でした。答えになってないやつ。一瞬性欲に頭を支配されたものの、最終的な告白をしたのは、あもでした。
おとさんは、こども食堂への感謝の手紙で
「自分達がヤンキーであり、万人が受け入れてくれる存在ではない」という、自分なりの立ち位置を踏まえた上での感謝の言葉が、彼女の心の美しさや慎ましさを反映しているかのよう
で、とても良かったですね。
ミルクとの掛け合いも自然で良かったので、あんな感じで受け止めてくれる相手が見つかればきっと心乱されることなく幸せになれるはず。どうか幸せになって欲しいものです。
■ミルクがおとさんに揺れた理由
塗装業・タレントのBabyに一途に気持ちを寄せていたミルク。なかば一目惚れのような形で、出会い頭からBaby一択で突き進んだミルクでしたが、職人目線での違和感や話の合わなさなど、ある程度の時間を経て相性の悪さを感じ始めます。
一方で、おとさんの一途さと職人気質さを買い、「おとさんがいい」と言い出しましたが、あれは
Babyにこうあって欲しかったという幻想を重ねていたようにも見えます。
Babyの気持ちが自分に向いているのか不安なミルクにとって、あんなにまっすぐに気持ちを伝えたり、専門学生として自分のポリシーを持ってイベントに取り組んだりしているおとさんは、
「職人としての真面目さ」「感情」といった、ミルクがBabyへの不満を解消する全てを持っている存在
でしたから。
Babyがこうだったらいいのに、という願望があったからおとさんの姿が輝いて見えたのでは。きっとBabyが少しでも気持ちを見せていたら、またミルクはBabyにのめり込んでいたでしょう。
一方で、ミルクはその気持ちの揺らぎをBaby本人にも伝えたことで、雲行きが怪しくなります。
Babyは一途な人が好きだと言っていましたし、Baby自身も、サウナや校内放送での呼び出しなど、自分が選択を迫られた場面では必ずミルクを一途に選んでいた
んですよね。
あもも「もったいないよ!一途が一番強いんだよ」と助言していましたが、最終的にこの揺らぎがBabyの決断に大きな影響を与えました。
とはいえ、この結果は相性がそのまま露呈しただけのこと。
Babyがミルクに対して強めに当たっていたのも、彼女なりの不器用な甘えであり、それでも受け止めてくれるミルクを期待していた
のだと思います。ただ、それではミルクには物足りなかったし、合わなかった。
結局付き合ったとしても、この生活で抱いた違和感はミルクの中にまた絶対湧いてきたことでしょう。この結果で良かったのだと思います。
■「顔一択!」と言いながら中身を見てるつーちゃん
最後にBabyが選んだのは、キャバクラ経営・つーちゃんでした。穴馬のように後半からBabyレースで刺してきたつーちゃん。当初、
好きなタイプは「顔一択」と言っていた彼ですが、結構中身を見てますよね。
顔一択なら初動でBabyに行っているはずなんですが、
一緒に未来を見ることができそうか考え、「過去のことも含めて、俺が守りてぇなって思った」と考えている時点で、中身も好きになるための大切な要素
なんですよ。
最後の「本気で好きだよってことを伝えたかった。だから行動で示したいなとは思っておる」という言葉も、
突然オーキド博士みたいな口調にはなっているものの、めちゃくちゃかっこいい。
口先でどんなに甘いことを言おうと、結局最後は行動に移してくれるかどうか。
幼少期、守ってくれる人や頼れる人がおらず、1人で生き抜いていくしかなかったBabyにとって、こうやって本質で示そうとしてくれる人間と結ばれたことは幸せなこと。実際、
お互い対等に好きな気持ちを表現したいミルクよりも、「俺が守る!受け止める!」というスタンスのつーちゃんの方が、甘え下手なBabyと合っているので、一番いいところに収まったように思います。
お幸せに!
■送辞のようなてかりんの言葉
告白を終えた後、最後にてかりんが壇上で伝えた言葉もとても良かった。
まるで生徒代表の送辞を思わせる、この短い学生生活の全てがギュッと凝縮された言葉たち。
みんなの衣装も、北九州のヤンキーの成人式くらいド派手で美しくて、衣装や着こなしもそれぞれのキャラが反映されていて最高でした。
ガム食いながら登場するつーちゃんはらしさしかなかったり、ミルクは緑の衣装がカメムシっぽいことを気にして黒板にまで「俺はカメムシ!」と書いていたり、ヤンキーの中に1人だけ殿の跡取り息子みたいな風貌の美白すぎるてんてんが若干浮いていたり、
何から何まで個性が強すぎる。
実際のところてんてんは誰にも恋をしてなさそうでしたが、モデル・メイク講師のきぃーちゃんに行ったのは最後に告白しなくてはならないルールだからやむなしなのでしょう。
取り繕わず本気でぶつかるメンバーだったからこそ、視聴者も本気でのめりこめる番組になった
のだと思います。
早くもシーズン2が決定したとのことで、楽しみでなりません。リアルな恋愛や人間模様を見せてくれた出演者の皆さんに感謝をしつつ、シーズン2を待ちたいと思います。コラムもお付き合いいただき、ありがとうございました!
(やまとなでし子)
Netflixリアリティシリーズ「ラヴ上等」独占配信中
作品ページ:https://www.netflix.com/title/81769466
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