宇野昌磨も「ゲームの世界観に包み込まれる感覚がたまらない」と絶賛!見どころ満載の「大カプコン展」レポート

プロフィギュアスケーターであり、大のゲーム好きでもある宇野昌磨さんが「大カプコン展」の魅力を語る/(C)CAPCOM撮影:ソムタム田井

宇野昌磨も「ゲームの世界観に包み込まれる感覚がたまらない」と絶賛!見どころ満載の「大カプコン展」レポート

12月28日(日) 19:00

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「ストリートファイター」シリーズをはじめ、「バイオハザード」や「モンスターハンター」など大ヒットタイトルを多数手掛け、世界中のゲームファンを魅了し続けるゲームソフトメーカーのカプコン。40年にわたる“ゲーム開発の歴史”を膨大な資料とともに紹介する「大カプコン展 ―世界を魅了するゲームクリエイション」が、2026年2月22日(日)まで、CREATIVE MUSEUM TOKYO(東京・京橋)で開催中。その概要を解説しつつ、大のゲーム好きであり、スペシャルゲストとして本展の内覧会にも参加したプロフィギュアスケーター・宇野昌磨さんのインタビューも併せてお届けする。
【写真を見る】「ストリートファイター」シリーズでお馴染みの、波動拳のポーズを取る宇野昌磨さん
プロフィギュアスケーターであり、大のゲーム好きでもある宇野昌磨さんが「大カプコン展」の魅力を語る


■東京会場で新たに公開される貴重な展示もアリ

大阪、名古屋、鳥取会場での巡回を経て、いよいよ東京でも開催されることになった「大カプコン展」。本展では、開発者たちの手描きによる企画書や原画、ポスターやパッケージなどのグラフィックワーク、体験型コンテンツ、最新技術など、ゲーム誕生の壮大なプロセスおよび、そこに関わるクリエイターたちの想像力と実現力に着目。東京会場で新たに公開される企画書やラフスケッチなどもあり、カプコンの作品に慣れ親しんできたファンにとってはたまらない展示構成になっている。ちなみに各展示の内容は、以下の通り。

■【ROUND1】カプコン ゲームクロニクル
■キャラクターパレード
歴代の人気キャラクターが大行進する巨大アニメーション。来場者はキャラクターたちとともに入場できる。
キャラクターパレード


■ヒストリー
1980年代から現代にいたるまでのカプコンの歴史やゲーム業界を年代順に振り返るコーナー。ゲーム機の実物なども展示されている。
 ゲーム業界やカプコンの歴史を年代順に振り返るヒストリーコーナー

歴代のゲームソフトのタイトルビジュアルが勢ぞろい


■キャラクター
人気キャラクターたちのイラストや設定画などの開発資料、立体造形物などを展示。
キャラクターの資料にはジオラマも展示。リアルにゲームを感じられる


■ポスター/メインアート
歴代タイトルのパッケージに採用されたイラストの原画や、発売当時、宣伝広告として使用されたポスターの実物を展示。
 ポスター/メインアート


■【ROUND2】テクノロジーとアイデアの進化
■カプコンピクセルラボ
タブレット端末を使って、ドット絵づくりを体験できるコーナー。作ったキャラクターは自身のスマートフォンにダウンロードすることも可能。制約の多かったビデオゲーム黎明期の創意工夫を紹介・体験できる展示として好評を博している。


 カプコンピクセルラボ。作ったピクセルアートはQRコードからダウンロードもできる


■フェイシャルトラッキングミラー
最新のキャラクター表情制作技術の一端を展示。鏡を模したモニターの前に座って表情を変えると、それに合わせてキャラクターの表情も変化する。選べるキャラは「ストリートファイター」、「バイオハザード」、「モンスターハンター」といった人気シリーズから選出されている。
 フェイシャルトラッキングミラー。自分の表情に合わせてキャラクターの表情もリアルタイムで変化


■カプコン流 効果音メイキング
効果音の収録現場の様子と実際のゲーム画面を見比べることで、ゲーム中によく聞く効果音が何を使って、どのように作られているのかを紹介するコーナー。その意外性や創意工夫には、驚かされること間違いなし!

■【ROUND3】ファンタジーとリアリティ
■プロジェクションマッピング(春麗/ダンテ)
ゲーム中で使用されているテクスチャーデータなどをプロジェクションマッピングで等身大立像へ投影し、現在の3DCG制作の工程や裏側を表現。
 プロジェクションマッピング(春麗)

 プロジェクションマッピング(ダンテ)


■バイオハザード・新ウォークスルー体験
「バイオハザード」の世界観を新感覚で体験できるインスタレーション展示。特別なセンサーが向けられた壁面にゾンビなどの映像が投影される。
バイオハザード・新ウォークスルー体験


■モンスターハンター 超立体図鑑
「モンスターハンター」世界のフィールド模型にプロジェクションマッピングとAR(拡張現実)を組み合わせ、自然環境の作り込みや、その環境に適したモンスターをリアルに表現。こちらのコーナーでは、疑似的にクリエイターの創造力に触れることができる。
モンスターハンター 超立体図鑑


■【王の雫】エフェクトはゲームの華
「モンスターハンターワールド:アイスボーン」に登場するモンスター、ムフェト・ジーヴァの超必殺技“王の雫”を肌で体感できる空間展示(※ゲームデータに一部編集を加えています)。

■【BONUS STAGE】
■モーションキャプチャーミラー
今やゲーム開発に欠かせない技術であるモーションキャプチャーの疑似体験コーナー。特殊なスーツや機材を使うことなく、誰もが簡単にモーションアクターの気分を味わえる。
 モーションキャプチャーミラー。キャラクターを自由に動かせる


■【FINAL ROUND】受け継がれるカプコンらしさ
■伝説の企画書たち
カプコンの礎となった、過去のゲーム仕様書や企画書などを多数展示。これまでほとんど世に出ていない、約40年前のカプコン創業期のタイトル資料も閲覧できる。ほかにも開発者インタビューや、今だからこそ話せるカプコンエピソードなどの展示もあり。またこちらのコーナーでは、東京会場で新たに公開される企画書やラフスケッチも展示されている。
 東京会場から公開された手描きのラフスケッチ

貴重な企画資料を隅々まで読み込める


■グッズ&オリジナルメニューも充実!
■オリジナルグッズ
東京会場で新しく登場するグッズも含め、多数のオリジナルグッズを販売。
ミュージアムショップ

東京会場で新登場するグッズ


■開催期間限定のテーマカフェも実施
本展期間中は会場内の併設カフェCREATIVE MUSEUM TOKYO CAFEにて「大カプコン展 Food Festival」も実施。カプコンのゲームやキャラクターにインスパイアされた多国籍なオリジナルメニューが味わえる。
大カプコン展 Food Festival。ゲームタイトルの世界観を感じられるメニューが盛りだくさん!

宇野昌磨さんもコラボメニューを試食!


■宇野昌磨さんに「大カプコン展」の魅力を直撃

続いてここからは、宇野昌磨さんのインタビューを掲載する。

――「大カプコン展」では、カプコンの約40年にわたる歴史を追体験できる展示も多いですが、驚きや発見はありましたか?

【宇野昌磨】僕は小さい頃からゲームが好きで、物心ついた時からずっとゲームをしていたんですが、大カプコン展は自分自身の“ゲームプレイの軌跡”といいますか、「これくらいの年齢の時にはこのゲームをやっていたな」という思い出を呼び覚ましてくれる展示内容でした。

それと、普段ゲームをしている時は意識しない“クリエイターのこだわり”を知ることができました。どうやって作っているのか?どんな点に苦労したのか?どこに力を入れたのか?…といった部分も見られるので、同じゲームを遊ぶにしても、本展に来る前と後では、リスペクトの度合いだったり、感じられる楽しさの深みが大きく変わってくるだろうなと思います。

――今話題に上がった“クリエイターのこだわり”ですが、こちらは特にどういった展示から感じられましたか?

【宇野昌磨】40年前のゲームはドット絵で描かれていて、そこからどんどん進化して、今の綺麗なグラフィックに行きつくんですが、僕は昔の、ちょっと粗めの絵も好きなんです。そうしたグラフィックの変遷を辿れる展示もあるんですが、それを見ると懐かしさも含めて、あらためてドット絵のよさがわかるし、まだ技術が発展していなかったなかでたいへんな思いをして描かれていたんだな…ということがわかるのは貴重な経験でした。

また、ゲームって、今はオンラインで誰かと一緒にプレイする機会も多いですが、基本的には自分一人でするものだと思っていて。画面越しにゲームの世界に没頭して、そこに入り込んだ気分になって楽しむものだと思うんですが、本展の「どこを見ても自分たちの好きなゲームの展示だらけで、それらの世界観に包み込まれる」という構成は、ゲーマーにとってはすごく楽しい空間だなと感じました。
宇野昌磨さん(左)と「大カプコン展」をプロデュースした牧野泰之さん(右)


■意外と好戦的!「スト6」にハマった理由とは?

――ゲーム関連のコラボレーションやお仕事も多くされていますが、今回の「大カプコン展」にはスペシャルゲストとして登壇されています。招待を受けたときのお気持ちをお聞かせください。

【宇野昌磨】僕は小さい頃からずっとゲームをしてきて、プライベートではスケートの話よりも、ゲームの話をすることのほうが多いくらいなので、ゲームに関するお仕事のオファーが来たことは素直にうれしかったです。

――「ストリートファイター6」のプレイ動画も拝見しました。宇野さんにとって、「スト6」のおもしろさはどんなところにありますか?

【宇野昌磨】対戦格闘ゲームというのは、対人でのプレイが基本になるんですけど、人との対戦って負けが続くと、めちゃくちゃイライラするんですよ(笑)。フィギュアスケートの場合は採点競技ということもあって、最初から最後まで自分自身との戦いですが、対戦格闘ゲームは自身のベストを尽くしたうえで、相手の弱い部分や触れてほしくない部分を見つけ出して。そこを徹底的につついて倒すという行為は、ふだんの生活ではなかなかできないことなので、そこが楽しいポイントです。

――好戦的ですね!少し意外に感じました。

【宇野昌磨】そうですね(笑)。でもそうじゃないと、対戦格闘ゲームはプレイしないですよ。もちろんそのほかにもRPGだったり、自分一人で完結できて、世界観に入り込めるジャンルのゲームも好きなので、それらもよく遊んでいます。ゲームの世界って本当に広くて深いですね。
【写真を見る】「ストリートファイター」シリーズでお馴染みの、波動拳のポーズを取る宇野昌磨さん


――カプコンの作品でほかにも思い入れのあるものはありますか?

【宇野昌磨】「モンスターハンター」シリーズと「ロックマン」シリーズが好きで、よく遊んでいます。

――それらのタイトルで、これはおもしろいなと思われた展示はありましたか?

【宇野昌磨】「ロックマン」シリーズの展示です。おもしろいだけでなく、いろいろ勉強にもなりました。昔のタイトルはプレイしたことがないんですが、今のゲームのように、いろんな色があって滑らかにキャラクターが動く…ということが当たり前ではなかった時代に、たいへんな苦労をされて、それらを再現されていたことに驚かされました。あれだけの技術を詰め込んだ作品を作り出された過程を知れるという意味でも、すごく貴重な展示だと思います。
「ロックマン」シリーズのドット絵に関する展示に感動したと話す宇野昌磨さん


■会場を覗けば“遊びたいゲーム”がきっと見つかる

ーー貴重なお話、ありがとうございます。最後に、これから「大カプコン展」に参加される方に向けて、メッセージをお願いします。

【宇野昌磨】ゲームが好きな方なら、迷わず来るべきです。あくまでも僕個人の考えですが、ゲームをやめてしまうきっかけとして、一番大きな理由は「そのゲームに飽きてしまう」ことにあると思うんです。マンネリ化といいますか、同じプレイのくり返しが続き、新しい刺激を感じられなくなったとき、人はそのゲームで遊ばなくなるんです。そこでもう一度、「このゲームを遊びたいな」と思わせるには、“情報”が重要な要素だと思っていて。

――その辺りについて、詳しくお聞きしたいです。

【宇野昌磨】例えば、僕は「ロックマン」が好きなんですけど、これを「久しぶりにもう一回やろう」と思うようになるには、それなりの理由が必要なんです。僕の場合は「昔遊んで楽しかったから」という経験・情報があるので、「もう一回やろう」という行動に行きつくんですけど、そうした経験や情報がない人にとっては、「そのゲームができた経緯」や「開発時にはどういう苦労があったのか」という“開発の裏側”が見えることは、非常に興味が引かれるポイントだと思います。

あと、これは僕自身もそうだからわかるんですけど、ゲーマーには必ず“遊びたいゲームを探す期間”があるんですよ。新しいゲームで遊びたいんだけど、「これだ」と思えるものがなかなか見つからなくて、あれこれ物色する期間があるというか。そうやって、次に遊ぶべきゲームを探している方にとっても、大カプコン展はおすすめです。ここにくれば絶対に、次に遊びたいゲームが見つかるので、足を運んでいただきたいですね。

――そういった目的で展示を楽しむのもアリですね。

【宇野昌磨】展示物を見ているうちに、それらの作品をプレイしたくなったり。あるいは、しばらく遠ざかっていたシリーズの最新作を遊びたくなったり。人によって受け取り方は全然違うと思いますが、参加すれば必ず新しい発見があるので、気になる方はぜひ一度、会場を覗いてみてください。
内覧会の前日が宇野昌磨さんの誕生日だった…ということで、プレゼントが贈られる一幕も


「大カプコン展 ―世界を魅了するゲームクリエイション」は2月22日(日)まで開催中。カプコンのゲームを隅々まで知ることができる盛りだくさんな内容なので、ぜひ足を運んでみて。

取材・文=ソムタム田井
編集=澤田麻依

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