年末の人気漫画振り返り!2025年によく読まれた漫画をピックアップ。今回は、宅配現場を知り尽くした元ドライバーの漫画家が描く、悪質な「送りつけ詐欺」の手口と対処法を紹介する。
【漫画】頼んでない荷物が届いて…?本編を読む
ある日、自宅に届いた宅急便。「代引きで2万5600円です」とドライバーに告げられるが、自分には頼んだ覚えがない。しかし、「もしかして家族の誰かが頼んだものかも...」と不安になり、支払ってしまう――。
近年、このように注文していない商品を勝手に送りつけ、代金を請求する「送りつけ詐欺」が横行している。今回は、長年宅配業界で働いてきた経験を持つ漫画家、ゆきたこーすけさん(@kosukeyukita)の作品『頼んでない』を紹介するとともに、身に覚えのない荷物が届いたときの対処法について話を聞いた。
■現場で感じる「怪しい荷物」の気配
代金引換(代引き)は、商品の受け取りと同時に代金を支払うシステムだ。基本的に現金支払いのみであるため、突然の高額請求に家族が慌てて支払ってしまうことがある。悪質な業者は、この仕組みを狙ってくる。
ゆきたさんは、現場で見聞きした怪しい荷物について次のように語る。
「荷物を見ただけではわかりませんが、お客さんの話を聞くと『注文していない』とか『電話がかかってきて、断ったのに送ってきた』など、『ちょっとおかしいな…』と感じることはあります。とくにご年配のお客さんに多くあると思います。そのような場合はすぐに受け取らず、ご家族に相談されるとか、発送元に問い合わせてみる、などの確認をされることをおすすめします」
現在でも代引きを利用する人は一定数いるという。その理由についてゆきたさんは、「『商品が届いてからしか決済をしたくない』という方や『カード情報を業者にあまり渡したくない』という方が、代引きを選ばれることが多いように思います。また、オンライン決済に慣れていない年配の方のご利用も多いかもしれません」と分析する。
■「受け取り拒否」と「保留」を活用せよ
では、注文していないものが届いたときはどう対処すべきなのか。ゆきたさんは明確なアドバイスをくれた。
「まず第一に、『送られてきた以上は受け取らないといけない』と思ってしまう方がいらっしゃるのですが、身に覚えのないものは受け取りを拒否しても大丈夫です。すぐに判断がつかないときは、受け取りを保留にし、荷物は一旦持ち帰ってもらうことができます。その間に確認をしていただいてもよいかと思います」
特に年配の人は「届いたものは受け取らなければならない」と思い込み、支払ってしまうケースが多いという。もちろん、中には自身が頼んだ定期コースの商品を忘れている場合もあるため、まずは冷静に確認することが重要だ。
万が一、誤って受け取ってしまった場合でも諦める必要はない。「お金を取り戻せる場合もあるので、諦めずに消費者センターや宅配会社にご相談ください」とゆきたさんは呼びかける。
ゆきたさんはブログ「運び屋ゆきたの漫画な日常」で、宅配便にまつわるトラブルやおもしろエピソードを毎日発信している。読者からの実録エピソードも募集中とのことなので、困った経験がある人は投稿してみるのもよいだろう。「おもしろい、困ったなどのエピソードがありましたら、ぜひ、ご投稿お待ちしております」(ゆきたこーすけ)
取材協力:ゆきたこーすけ(@kosukeyukita)
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