12月28日(日) 0:10
住宅ローン控除(正式には「住宅借入金等特別控除」)は、住宅ローンの年末残高に応じて所得税や住民税から税額が控除される制度です。控除期間は原則10年(条件により13年)で、毎年一定額が税金から差し引かれる仕組みです。
一方、ふるさと納税も、2,000円の自己負担を除いた金額が所得税および住民税から控除される制度です。つまり、両制度とも「税額控除」のしくみであり、控除される順番や税額の残りによって影響し合う可能性があるという点がポイントです。
住宅ローン控除とふるさと納税を同時に使うと、「ふるさと納税の所得税からの控除分が減る」ケースがあります。
これは、住宅ローン控除によって所得税がすでに減っているため、ふるさと納税で控除できる“所得税の枠”が残っていない場合があるからです。このとき、ふるさと納税の控除は、住民税側に多くまわされます。
しかし、住民税にも控除の上限があり、それを超えてしまうと、結果的にふるさと納税の一部が控除されず、自己負担が増えるという可能性もあるのです。
住宅ローン控除とふるさと納税の併用で損をしないためには、以下のような対策がおすすめです。
・ふるさと納税の上限額を正確に把握すること
→上限額は年収や家族構成だけでなく、住宅ローン控除の影響も加味されます。ふるさと納税のサイトでは登録なし・無料でシミュレーションができますので、活用してみるとよいでしょう。
・寄付額を調整して無理のない範囲で行う
→控除しきれなかった分は戻ってこないため、余裕を持った金額設定が安心です。
・住民税の控除枠を意識しておく
→控除には「基本分」と「特例分」があり、住民税所得割額の2割が上限です。この点を知らずに多く寄付すると、損をすることがあります。
住宅ローン控除とふるさと納税は、どちらも活用したい制度ですが、併用する場合は控除の重なりによって一部の金額が控除されないケースがある点に注意が必要です。
とくに、住宅ローン控除によって所得税がゼロまたは少額になる家庭では、ふるさと納税の控除が住民税側に偏り、住民税の上限を超えると自己負担が増えることがあります。
またもし医療費控除を考えている方は、こちらも上限額に影響を与えるので確認する必要があります。
そうしたリスクを避けるためにも、事前にシミュレーションをして、少額から始めて様子を見ることが大切です。制度を正しく理解して、ふるさと納税を活用していきましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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