米ブロードウェイで上演中の「ストレンジャー・シングス」前日譚舞台「ザ・ファースト・シャドウ」に、本編で悪役ヴェクナを演じるジェイミー・キャンベル・バウアーがサプライズ出演を果たしたと、米エンターテインメント・ウィークリーが報じている。
舞台「ザ・ファースト・シャドウ」は、ドラマの前日譚にあたる作品だ。1959年、クリール一家がネバダ州からインディアナ州の田舎町ホーキンスへ引っ越してくるところから物語は始まる。主人公は、のちにヴェクナとなる少年ヘンリー・クリール。自らの超能力に苦しみながら、謎めいた闇を遠ざけようともがく日々が描かれる。ホーキンス高校では、ドラマでおなじみのボブ・ニュービーの姉パティと親しくなっていく。
舞台では通常、若きヘンリーをルイス・マッカートニーが最後まで演じる。しかし12月19日(現地時間)、ニューヨークのマーキス・シアターで行われた公演では違った。物語終盤、時間が飛ぶシーンでゆっくりと振り返った人物は、バウアー本人だったのだ。満員の客席は熱狂的な拍手に包まれた。
バウアーは米エンターテインメント・ウィークリーの取材に対し、出演の経緯を明かしている。先日ロサンゼルスで行われたシーズン5のプレミアで、スタッフから「舞台に出てみないか」と打診されたという。「その後ルイスから『出るんだって?』と言われたんだ。どうやら彼のアイデアだったらしいけど、前から話は進んでいたみたいだね」
驚くべきは準備期間の短さだ。木曜日に衣装合わせ、金曜日にリハーサル、そしてその夜が本番。どう準備しているのかと問われると、「今はひたすら現実逃避しているよ」と笑いつつ、「舞台は2回観ているし、彼が誰なのかは分かっている。それが出発点だ」と語った。
バウアーは舞台とシーズン5の深い繋がりについても言及した。シーズン5のエピソード4では、サディー・シンク演じるマックスがヴェクナの記憶を覗き見るシーンがある。そこには若きジョイスが学校劇「オクラホマ!」のチラシを配る姿が映し出される。これは舞台の重要なプロットポイントでもある。
「舞台で描かれていることが、今シーズンでさらに掘り下げられている。シーズン4の準備中に僕が想像していたヘンリーの経験が、舞台を観たとき、まさにそこにあった」とバウアーは振り返る。母ヴァージニアとの関係、父ヴィクターのアルコール依存、そして「舞台ではヴァージニアがヘンリーの顔を叩くシーンがある。このキャラクターには常に孤立と孤独があったんだ」と、ヘンリーというキャラクターの核心に触れた。
舞台と呼応しながら、ホーキンスの物語はいよいよ完結へと向かう。シーズン5のVol.2(エピソード5~7)は12月26日午前10時(日本時間)に配信。そして約2時間5分におよぶ最終話は、元日の午前10時に届けられる。新年とともに、10年近くにわたる壮大な物語が幕を閉じることになる。
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オクラホマ!
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Photo by Pascal Le Segretain/Getty Images