【漫画】本エピソードを読む
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、『インスタントエンジェル天子様が来る!』(ぶんか社刊)の1エピソード『妖精に願い事をかなえてもらえる漫画』を紹介する。作者の安堂友子さんが、10月16日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、3000件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、『マチ姉さんのポンコツおとぎ話アワー』(ぶんか社刊)で知られる安堂友子さんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
■毎日寿司を食べられるが…
「被験者105号来い!」と呼ばれた男性は、微妙な顔つきで「ハイ…」と返事をして前へ出た。「体調はどうだ?」と聞かれた被験者だったが、「変化はないです…」とここでも消極的な様子で返事をする。
食事をとった後は、いつも通り散歩をして血圧測定をするという被験者らしいスケジュールで進んでいく。しかしこの実験内容は“毎日寿司を与えたら人はどうなるのか”というもの。当初、毎日寿司を食べる生活を送りたいと思っていた被験者だったが…。
このエピソードを読んだ人たちからは、「一生続くなら辛い」「仕事どうするんだろう」「好きなものでも毎日はきつい」「ネタを選択できるならいいけど」など、多くのコメントが寄せられている。
■作者・安堂友子さん「笑える部分を残せるように、後味が悪くならないようにしたい」
――『妖精に願い事をかなえてもらえる漫画』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
特別に劇的なきっかけはないのですが、4コマのネタを考えている際に候補のひとつとして浮かびました。アラジンのランプの精のような対象に変な願い事をしたり、おかしな叶え方をされるギャグのパターンは古くからありますが、そうしたネタのバリエーションを増やして数が出せそうと感じたからです。
――普段作品のストーリーはどのようなところから着想を得ているのでしょうか?
自分でもよく分からないです。「着想の湧きどころ」が決まっていれば楽なのですがそうもいかず、生活の中で入る刺激や情報全般です。SNSのニュースだったり目に入った漢字一文字だったり、ふとした疑問や会話などから派生することもあります。
――安堂さんの作品は、登場人物に共感して残念に感じたり、クスッと笑ってしまったりできる秀逸なオチが特徴的だと感じます。ストーリー構成でこだわっていることや、特に意識していることはありますか?
「よくあるオチ…に見せかけた意外なオチ」に持っていけたらいいなと思っています。それと読後感です。ひどい目に遭うオチにしても、笑える部分を残せるように、後味が悪くならないようにしたいです。
――安堂さんの作品には、童話のパロディも多数ありますが普段から童話や絵本をよく読まれているのでしょうか?また、童話や絵本などの魅力についてお教えください。
小さい頃は読んだ方なのかなと思いますが、わりと早い段階から童話や絵本のパロディを好む感じでした。童話は原典(や作者)が生まれた地域や時代の影響を残しているものが多いので、背景を深掘りする楽しみがありますね。絵本だと物語をビジュアルで強化できるのが魅力ですね。同じ童話でもデザインで印象がだいぶ違ってきますし。童話は大勢が教科書的に接するので、共通のストーリー認識ができあがっている面も、パロディをさせてもらう際には利点です。(絵本離れが進んでしまうと今後は難しくなるのかもしれませんが…)
――今後挑戦してみたいジャンルやテーマがありましたらお教えください。
4コマも続けたいのですが、全然印象の違うストーリー物も良いですね。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!
少々間が空いてしまっておりますが、引き続きお仕事をするつもりですので、応援をしていただけたら嬉しいです。よろしくお願いいたします。
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