【写真】白いトナカイとの神々しい1枚
ミュージカル『刀剣乱舞』陸奥守吉行役や「僕のヒーローアカデミア」The “Ultra” Stage 緑谷出久役などで活躍する、俳優・田村心。活動10周年と30歳を迎えた田村が、自身のフルネームを冠すメモリアルな1冊、「田村心フォトエッセイ『Shin Tamura』」を発売する。
ストイックに磨き上げた肉体美や、大人の魅力を醸すカットから、飾らない自然体な姿までをオールフィンランドロケで撮り下ろした1冊。
同作には、「夢」を追いかける者としての30年、俳優として葛藤してきた10年の歳月を赤裸々に語った田村本人による完全書き下ろしのエッセイも収録。夢を志すまでの葛藤や、養成所時代、スタッフとして作品に関わった過去、デビュー後の座長経験、これまで明かしてこなかった苦節のエピソード…構成を含めゼロから自身の言葉でつむいだ文章となっている。「このフォトエッセイで色々な話ができたから、本当に20代に後悔や、やり残したことがなくなりました。」とも綴った渾身のエッセイの冒頭の一部を、発売に先駆けて特別に公開する。
■10周年の今振り返る役者としての原点
自分の「役者」としての原点は何だろう?そう考えた時、一番に思いつくのは、やっぱりヒーローだった。幼い頃から日本の特撮が好きで、海外のヒーローものも好きだった。その「好き」が「憧れ」に転じて、いつからか「夢」になった。自分の「夢」が「役者」だと自覚したのがいつかは覚えていないけれど、小さい頃からずっと役者になりたかったのだと思う。
■しまい込んでしまった「夢」
そもそも、小さい頃は家族が自分を芸能界に入れたがっていたのかもしれない。児童劇団のような所に通っていたし、親に連れられて芸能事務所と面談したこともあった。母と姉が有名なオーディションに応募したこともあった。しかし、小さい頃の自分はとても恥ずかしがり屋だった。児童劇団のレッスンは楽しかったが、いざテレビ番組のオーディションを受けた時は、一言も話せず、名前すら言えなかった。そりゃ落ちるよね 。芸能事務所との面談でも、話せなくなってしまった。母と姉が応募したオーディションも、気になって毎日携帯でチェックしていたくせに、興味がないふりをしてしまった。当時は芸能界に興味はあったけれど、とてつもない恥ずかしがり屋で、それは芸能界において致命的だった。それでも、家族に任せておけば、いつか自分も芸能界に入れると思っていた。自分を表現するのは苦手だったけれど、ドラマや映画を観るのは好きだった。好きなシーンのセリフを携帯にメモして覚えたりしていた。
学生になった頃には、ぼんやりと自分の「夢」を自覚していた。自分も芸能界に入ってみたかったし、役者になりたかった。そんな思いはあったのに、自分から夢を口にするのはまだ恥ずかしかった。怖かった。小さい頃は色々動いてくれていた家族も「きっとこの子は芸能界に興味がないんだ」と判断したのか、いつからか自分は、どこにでもいる普通の学生になっていた。結局、19歳になるまで自分の夢を口にすることはできなかった。
■夢を再確認したきっかけ
18歳。高校を卒業した自分は浪人生活をしていた。周りと同じように大学受験をしたけれど、行きたかった大学に受からなかったからだ。この時期、自分の人生についてすごく考えていた。塾の自習室で勉強をしているようで、自分の人生について考えている時間の方が長かった。浪人生としては0点だよね。いくら考えても、自分の居場所も、やりたいことも、ここにはないように思えた。周りの本気が苦しかった。
自分の人生を変えたいけれど、どうしたら良いのか分からなくなっていた時、好きなアーティストであるUVERworldのライブに行った。そのライブで、彼らが夢を語るMCがあった。その時、自分の中で明確に「俺は役者になりたい」「役者になるんだ」って覚悟が決まった。答えなんかきっとずっと前から出ていたのに、あと一歩を踏み出す勇気がなかった。誰かに背中を押してほしかった。
■走り出した夢への旅路
ライブから1週間後、行動を起こした。色々な事務所の応募フォームに写真を送ってみた。今思えば、宣材写真ではなく自撮りの写真で応募していたから無知って恐ろしい…(笑)。当然上手いことはいかず、返事なんて1件も返ってこなかった。そんな時、役者養成所の広告を見つけた。養成所はお金がかかるし、役者になれる保証もない。だからあまり良いイメージはなかった。でも、それしかなかった。本当にそれ以外の道が分からなかった。申し込んでみたらすぐに返事が来た。それだけで少しうれしくなって、そして、誰にも相談せず、初めて自主的にオーディションを受けに行った。
数週間後、オーディションの結果が郵送で家のポストに届いた。ひと目で養成所からの郵便物と分かる見た目で「家族が先に受け取っていたらどうするんだ!」なんて思いながら受け取り、コソコソ自分の部屋に持って行って、中を確認した。「合格」の文字と、少し良い待遇で養成所に通いませんか?という内容だった。うれしかった。今度こそスタートラインに立てたような、何かが始まったような、そんな気がした。
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