高市政権発足で住宅ローンはどう変わる? 金利政策による影響はいかに?

高市政権発足で住宅ローンはどう変わる? 金利政策による影響はいかに?

12月26日(金) 23:10

2025年10月21日に、高市早苗総理による政権が発足しました。首相が変わると政策も変わる場合があり、これから住宅ローンを組もうと考えている人は金利への影響を不安視している人もいるかもしれません。 本記事では、金融政策により金利が引き上げられると住宅ローンなどにどのような影響が考えられるかについてご紹介します。

金利が引き上げられるとどうなる?

高市政権が2025年10月に発足する前から、日本銀行により金利は徐々に引き上げが促されてきました。
 
2025年1月24日に公表された日本銀行の「金融市場調節方針の変更について」によると、「2%の『物価安定目標』の持続的・安定的な実現」という観点から、金融緩和の度合いを調整することが適切であるということから、金利の上昇が必要と判断されたためです。
 
その後、公表当時は0.25%で推移していた金利が0.5%程度で推移するよう、日銀が段階的に追加利上げを実施してきました。
 
高市政権は当初、追加利上げに慎重と見られていましたが、足元では日銀の判断を容認する姿勢がうかがえます。その流れのなかで、2025年12月19日の金融政策決定会合では、政策金利が実際に0.5%から0.75%に引き上げられました。その水準は、1995年以来約30年ぶりの高さです。
 
このような金利動向を受けて、金利が引き上げられると各金融機関の貸出金利も上がる傾向にあり、ローンの返済に影響が出ると考えられます。したがって、住宅ローンを利用している人だけでなく、これから検討している人にとっても、今後の金利動向は重要なポイントとなるでしょう。
 

金利が変動すると住宅ローンはどうなる?

住宅ローンには、変動金利と固定金利があります。変動金利は固定金利より利率が低いものが多く、金融情勢に応じてその年の利率が変わることが特徴です。一方、固定金利は住宅ローンを契約した時点での利率が契約終了まで引き継がれます。
 
そのため、金融政策による金利の変動に影響を受けやすいのは変動金利です。金利が高くなれば、それだけ支払う総額も多くなります。ただし、先述したように固定金利よりは利率が低いケースが多いため、状況によっては固定金利のほうが支払う総額が高くなる場合もあります。
 
こうした違いや金利のメリットを理解したうえで、住宅ローンの金利の種類や返済計画を決めると、金利が変動しても生活への影響をおさえやすくなるでしょう。
 

金利のタイプ別住宅ローンの決め方

固定金利と変動金利のうち、どちらが向いているかは人によって異なります。それぞれの特徴を比較して、自分に向いているほうで組むとよいでしょう。
 
なお、住宅ローンの契約期間中に経済的な余裕ができた場合、繰り上げ返済で当初の予定より早く支払い終えると、金利変動による影響を受けにくくなります。
 

変動金利が向いている人

変動金利は、金利の上昇に応じて返済総額も変わるため、ある程度経済的に余裕がある人に向いています。また、金利の変動に合わせた返済の準備も必要なので、自分で情報収集をして合わせられる人に適した選択といえるでしょう。
 
さらに、住宅ローンの返済期間を短く設定している場合は、多少金利が変動しても返済総額の上昇リスクは少ない傾向にあるとされています。そのため、契約期間が短くできるだけ金利が低いほうがよい人にもおすすめです。
 

固定金利が向いている人

固定金利は支払いが始まると、金融政策により金利が変動しても毎月の支払金額が一定になるメリットがあります。契約時点で返済計画が立てやすいため、金利の変動に対応しにくく事前に返済総額を確定させておきたい人に向いているでしょう。
 
また貯蓄が少なく、将来返済額が増えるリスクがあると困る人も、固定金利のほうがよいでしょう。
 

金利動向を踏まえて住宅ローンの選び方を考えよう

もともと、2025年1月に公表された金融政策により、金利は上昇していました。高市政権になってからも、2025年12月19日の金融政策決定会合で金利がさらに0.50%から0.75%へ引き上げられました。
 
金利が引き上げられると住宅ローンの金利も上がり、返済総額は多くなるでしょう。ただし、金利上昇だけでなく、低下に転じる可能性もゼロではありません。住宅ローンを契約するときは、金利の状況も参考にしつつ、自分に合ったほうを選ぶことが大切です。
 

出典

日本銀行 当面の金融政策運営について
日本銀行 金融市場調節方針の変更について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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