婚活中にマッチングアプリで年下男子・こうきと出会ったアイコ。見た目も悪くないし、大手IT企業勤めだし、いいかも!?と思っていたら…一緒に行った食事でまさかの「1円単位のワリカン」をしてきた!!衝撃の“ワリカン男”と、おごられて当たり前な“昭和女”は一見わかりあえないと思いきや、互いに少しずつ理解をし、付き合い始める。
【本編を読む】
そこからとんとん拍子に同棲、そしてついにプロポーズされたアイコだったが、同期のきよちゃんが妊活していると知り、妊娠への不安を感じ妊活に向けて動き始めるが…。
古い価値観を引きずっているアラサー婚活女子が、合理主義な理系男子との恋を通じて価値観をアップデートしていくラブコメ作品「『女はおごられて当然』と思ってる昭和引きずり女が、婚活した話」。11巻が発売されたばかりの同作について、作者のコニシ ナツコさんに制作秘話などを聞いた。
――11巻の中で、コニシさんが気に入られているシーンやエピソードを教えてください。
本格的な妊活に備えてブライダルチェックを受けるアイコと、男性側の検査をなかなか受け入れられないこうきの様子を描いたシーンがあります。アイコにとっては検査は当然の行為なので悪気なくこうきを追い詰めてしまうのですが、こうきにとっては大きなハードルです。妊活に対する考え方や姿勢は人によって(特に男女間で)かなり差があると思います。検査を急かすアイコがかわいくもあり残酷でもあるなと思って気に入っています。
――11巻では、「どちらの苗字を名乗るか」という話から、思わぬ展開になっていきます。結婚とは改めて、個人同士だけでなく家と家との結びつきという側面もあるのだなと感じました。実際にご結婚されて、そのように感じたことはありますか?
よほど家族仲が悪くて縁を切っているという状況などじゃない限り、時代が変わっても結婚によって親族が増えるというのは事実ですよね。私の夫は弟さんと仲が良く、甥っ子もいるのでときどきお互いの家を行き来したり食事をしたりしています。私は男兄弟しかいないのですが、弟さんの奥さんとこれから友達?姉妹?のように仲良くなれるんじゃないかなとうれしく思っています。もともとは赤の他人なのに突然身内になるって不思議な感覚だなと思います。でもそういう相手とそりが合わない場合は地獄ですよね…。
――11巻では山下の両親という、またまた強烈なキャラクターが登場します。今後、興味深い展開になりそうな予感ですが…山下の両親のキャラクターは、どういう風に考えられたのでしょうか?
本作のタイトルは「昭和引きずり女」というワードがついていますが、昭和引きずり女であるアイコが「古い!」と楯突きたくなる相手はどんな人だろう?と考えて、昭和を大きく飛び越えて江戸時代頃からの伝統を大切にしているという両親像を考えました。田舎ではまだまだ古い価値観を持っている地域がたくさんあると思うので、1巻から時折古臭い価値観を露呈させる山下がこういうところの出身だというのは納得がいくかなと思いました。
――早いもので、今年も残すところあとわずかとなりました。年末年始はどのようにお過ごしになる予定ですか?
ゆっくり過ごす予定です!が、本作の今後の展開もじっくり考える時間にもしたいと思います。
「こんな男絶対嫌!」と思っていたアイコが、固定観念を覆してくる年下の彼の言動に惹かれ、価値観が変わっていくさまから目が離せなくなる本作。婚活や結婚の参考になる描写も多いので、結婚を考えている人もぜひ読んでみて!
取材協力:コニシ ナツコ(@natsukoni81)
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