フランスの名匠クレール・ドゥニ監督の「ガーゴイル」が 4Kレストア版として、1月30日から公開される。ポスタービジュアル、予告編が披露された。
・
【フォトギャラリー】「ガーゴイル」場面写真
カンヌ国際映画祭でプレミア上映時には途中退場者の発生、そして観客の女性2名が気絶するという事件も勃発した、恐ろしい衝動を抑えきれない男女の愛を描いた激しく切ないラブストーリー。
ハネムーンでパリを訪れたシェーンとその妻ジューン。幸せに満ちた新婚旅行にはある秘密が隠されていた……。それはかつて彼が巻き込まれた研究の副作用で、《欲望》と《暴力》が結びつく危険な衝動を抱えていることだった。同じ研究に関わり、同じ病を抱え欲望のままに暴走するコレ。街の片隅で彼女は人を襲い続け、夫のレオは彼女を守りながら孤独な日々を送っている。やがてシェーンは症状の真相を求めてコレを訪れるが、二人の“止められない本能”はすでに取り返しがつかない悲劇の始まりだった――。
「イン・マイ・スキン 人には言えない、私が本当にしたいこと」(02)、「マーターズ」(08)など21世紀初頭以降に制作された暴力的で生々しい描写を特徴とし、挑戦的なテーマを探求する映画を指す“ニュー・フレンチ・エクストリミティ”の系譜であり、「RAW 少女のめざめ」(16)や「サブスタンス」(24)など、女性監督が描くボディホラーの先駆者とも言える。
その後、カンヌ国際映画祭最高賞であるパルム・ドールを受賞した「TITANE チタン」(21)のジュリア・デュクルノーらルカ・グァダニーノなど後世の監督たちにも多大なる影響を与えた。主演は「バッファロー’66」(88)のビンセント・ギャロ。シェーンと同じ病に侵されるコレ役には「ベティ・ブルー 愛と激情の日々」(86)、「屋敷女」(07)で知られるフランスの名優ベアトリス・ダル。
26年1月30日新宿ピカデリーほか全国公開。
【作品情報】
・
ガーゴイル
【関連記事】
・
【動画】「ガーゴイル」予告
・
ブラックホールに向かう宇宙船で生殖実験「ハイ・ライフ」クレール・ドゥニ監督に聞く
・
黒沢清監督、クレール・ドゥニ監督作&最新フランス映画事情について「映画批評月間」セレクション担当者と対談
©MESSAOUDIA FILMS-REZO PRODUCTIONS-ARTE FRANCE CINEMA-DACIA FILMS-KINETIQUE INC.