こっちも専門家が勝手に決める!!輝く!週プレ「やりすぎバイク・オブ・ザ・イヤー2025」

【第1位】ホンダ 新基準原付盟主ホンダは新制度に即応し、早くも4モデルを投入。価格帯は23万9800円から40万円超までと、幅広い選択肢を用意した

こっちも専門家が勝手に決める!!輝く!週プレ「やりすぎバイク・オブ・ザ・イヤー2025」

12月24日(水) 11:30

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【第1位】ホンダ 新基準原付盟主ホンダは新制度に即応し、早くも4モデルを投入。価格帯は23万9800円から40万円超までと、幅広い選択肢を用意した

【第1位】ホンダ 新基準原付盟主ホンダは新制度に即応し、早くも4モデルを投入。価格帯は23万9800円から40万円超までと、幅広い選択肢を用意した





今年、各バイクメーカーから大放出された魅惑のマシンの中から、7台の受賞車を独断のみで勝手に決定。選考委員長はバイク取材の鬼神、モーターサイクルジャーナリストの青木タカオ氏!!

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【ホンダが新基準原付を4車種同時投入】 ――青木選考委員長、まずは1位からお願いします。

青木 今年のバイク界は〝 新基準原付 〟がすべてを持っていきましたね。良くも悪くも社会を揺るがし、ついには制度改正にまで至ったのです。

国内メーカー、特に二輪業界の盟主ホンダが旗振り役となり、10月16日に新制度対応の4モデルを公開。この会見には報道陣が殺到し、大きく取り上げられました。もはや〝新基準原付〟は流行語大賞にしていいレベルでしたね。

――ただし、SNSなどで誤解も広がりました。

青木 はい。「原付免許で125ccに乗れるらしい」という話がSNSを中心にひとり歩きし、混乱を招きましたね。

――実際はどういう制度?

青木 誕生したのは、従来の原付一種(50cc以下)の新たな枠、〝新基準原付〟です。原付免許で乗れますが、既存の125ccとは完全に別物。排気量は50~125ccでも最高出力は4.0kW以下に制限され、しかも〝新基準モデル〟として設計された車両だけが対象です。

――要するに原付一種の免許で乗れる新基準原付は、最高速度は30キロで、二段階右折義務など従来の原付一種のルールが適用されるということですね。では、新基準原付誕生の背景には何が?

青木 今年11月に施行された〝新排ガス規制〟の影響です。従来の50ccでは、コスト的にも技術的にもクリアがほぼ不可能。このままでは、日本の原付文化そのものが消滅してしまう。

――原付文化?

青木 はい。国内の昨年の原付保有台数は約418万台。数字だけ見ても〝国民車〟と呼んで差し支えない規模です。もはや趣味の乗り物ではなく、通勤・通学・買い物......生活インフラの一部なんです。

――それが規制で一気に失われる可能性があった?

青木 だからこそ、二輪業界(全国オートバイ協同組合連合会、日本自動車工業会)は、2022年から粘りに粘って交渉を続け、警察庁を動かした。

結果、〝原付が一時的に消える空白期間〟が生まれてしまうのをギリギリで回避したんです。二輪行政をずっと追ってきた身からすると、生活インフラを土壇場で守り切った歴史的な瞬間でしたね。

――ちなみにホンダの新基準原付はどんな顔ぶれ?

青木 スーパーカブ スーパーカブ プロ クロスカブ ディオ110 Lite仕様 です。車体は従来の110/125cc(原付二種クラス)と共通で、見分け方はナンバー。新基準原付が白ナンバー、110/125ccがピンクナンバーです。



【話題のオフロード車に、近未来すぎる試作車!】

【第2位】スズキ DR-Z4S/DR-Z4SM10月8日に発売されたDR-Z4SとDR-Z4SM。価格は両モデルとも119万9000円。青木氏いわく「走りはどっちもギンギンです」と太鼓判

【第2位】スズキ DR-Z4S/DR-Z4SM10月8日に発売されたDR-Z4SとDR-Z4SM。価格は両モデルとも119万9000円。青木氏いわく「走りはどっちもギンギンです」と太鼓判





――2位をお願いします。

青木 スズキの DR-Z4S DR-Z4SM です。常識的には「250ccがベストバランス」といわれるオフロード界に、スズキは2000年に〝250の軽さで400cc〟という反逆児的なDR-Zを投入。残念ながら09年に姿を消しましたが、実に16年ぶりに堂々復活を果たしました。

――DR-Z4SとDR-Z4SMの違いは?

青木 DR-Z4Sは21インチのブロックタイヤ(オフロード向けの角張ったパターンで不整地に強い)で完全オフロード特化。ジャンプも余裕でこなし、軽い車体と400ccの押し出しで、リアを流しながら走ると気持ちいい。

――DR-Z4SMは前後17インチでオンロード&サーキット仕様です。

青木 サーキットで試しましたが、切り返しの鋭さが際立つ。アップライト姿勢なので疲れにくく、ワインディングでは雑に走らせても速い。オンでもオフでも〝裏ワザ級〟の走りです。

【第3位】ホンダ EVアウトライヤーコンセプトジャパンモビリティショー2025でホンダ開発陣を完全ロックオンした青木氏。納得するまで「ほほ笑み尋問取材」を敢行した

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――お次は3位です。

青木 ホンダの EVアウトライヤーコンセプト で決まりです。ホンダが未来の二輪像をド直球で提示してきました。

――ほお! 具体的には?

青木 二輪駆動に腰を抜かしました。前後インホイールモーター(ホイール内にモーターを内蔵)と電子制御で理論上は可能ですが、それを実車でやってきた。低重心化も徹底していて、視界の広さも驚異的です。

リアタイヤは規格外の極太で、要するにSFアニメのバイクをホンダが実機で披露したようなモデルです。全部がやりすぎ!

【第4位】ヤマハ WR125R大阪モーターサイクルショー2025のヤマハブースに登場して話題に。ファンの間では国内導入の期待が高まっているが......

【第4位】ヤマハ WR125R大阪モーターサイクルショー2025のヤマハブースに登場して話題に。ファンの間では国内導入の期待が高まっているが......





――4位は?

青木 ヤマハの WR125R です。今年3月の大阪モーターサイクルショーで、車名ボードすら出さずにぽつんと展示。にもかかわらず、SNSはもちろん会場もザワつくレベルの大バズりを見せました。

――そんなに?

青木 というのも、原付二種クラス(~125cc)のフルサイズのオフ車って、実は知る人ぞ知る超人気帯。維持費は安い、扱いやすい、サイズもガッツリ本格派なのに気軽に振り回せる。まさに日常から週末までフル活用できる万能バイク。

ところが、このクラスの国内メーカー製・ナンバー付きフルサイズは長いこと〝絶滅状態〟だったんです。その〝空白〟に、突然ヤマハが実車投入したわけです。

――発売はありそう?

青木 細かいことは言えませんが......ここだけの話、ヤマハの動きを総合すると〝ほぼ確定〟です。むしろ「出ない理由が存在しない」という状況。発売されれば、間違いなくヒット。いや、〝確実に市場を持っていく〟レベル!



【鉄板のCBとZに、新型EV続々】 【第5位】ホンダ CB1000F11月14日に発売となったホンダCBシリーズの頂点。価格は139万7000円。伝説モデルのオマージュに男心がパンパンに膨らむ!!

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――5位は?

青木 ホンダの CB1000F 。白バイの名門CB1300スーパーフォアが消えるタイミングで投入された〝新世代CB〟。直4エンジンの扱いやすさと電子制御を満載し、フラッグシップとしての完成度が異様に高い。ホンダの本気がモロ出しです。

【第6位】カワサキ Z900RS漢カワサキの伝説モデル「Z1」のDNAを受け継ぐのがZ900RS。最新型の価格は152万9000~183万7000円

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――6位は?

青木 カワサキ Z900RS 。18年の発売から大型バイク販売で7年連続トップのレジェンド。そのプレミアム最新型は、ブレンボ、オーリンズ、前後ドラレコまで〝盛れるだけ盛った〟完全やりすぎ仕様な仕上がり。来年はCB1000Fとのバッチバチの販売バトル確定!

【第7位】ヤマハ JOG EEV化されたJOGが12月22日、東京都と大阪府で地域限定先行発売。お値段は15万9500円。新時代スクーター爆誕

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――そして、7位は?

青木 ヤマハの JOG E 。50ccが消えゆく中、〝誰でも乗れる原付EV〟としてヤマハが市場投入。航続距離はフル充電で53km。最大の衝撃は16万円を切る価格と、ホンダの交換式バッテリー「モバイルパワーパックe:」をついに採用したこと。かつて〝HY戦争〟と呼ばれたライバル同士が、令和に電撃共闘です。

――懸念材料はなし?

青木 ガチャコ(交換式バッテリー共用インフラ)との契約が必要で、交換ステーションは東京・埼玉・大阪に限られます。12月22日から東京と大阪で先行発売しますが、EV普及の試金石ですね。

【欠点】スズキ e-バンバン懐かしの「バンバン」がEVで復活!ジャパンモビリティショー2025で公開され、ファンは大熱狂。市販化はあるか!?

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――次点は?

青木 スズキの e-バンバン です。70年代の名車〝バンバン〟が原二EVで復活。ファットタイヤで砂地も行けるキャラは昔のまま。ベテランには懐かしく、若者には新鮮。海外EVスクーター「e-アドレス」の技術を流用しているそうです。大反響なので日本導入も十分ありえます。

――最後に総括を!

青木 今年は制度改正で原付文化を未来へつなぎ、EVが次の主戦場を描き、伝説モデルが復活。レトロも未来も同時に噴き出した、まさに〝やりすぎバイク元年〟でした。

撮影/山本佳吾週プレバイク班奥隅圭之淵本智信

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