金髪姿の破壊力がすごすぎる34歳俳優。8年前大ヒットドラマの“衝撃”→2025年の韓国風金髪マッシュへ

坂口健太郎Instagramより

金髪姿の破壊力がすごすぎる34歳俳優。8年前大ヒットドラマの“衝撃”→2025年の韓国風金髪マッシュへ

12月23日(火) 8:47

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坂口健太郎はビジュアルを自由自在に変える。マッシュヘアーを基本にしながらも役柄に合わせたあざやかな髪色がどれも自然となじむ。

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ビジュアルの変化は彼の演技を構成(構築)する重要な一部とさえいえる。中でも2017年に放送された『東京タラレバ娘』(日本テレビ系)での金髪役はファンからの支持も厚い。

今年もまたさまざまなシチュエーションで、髪色の変化をグラデーション豊かに披露している。金髪役の復刻もあった2025年、ビジュアル面から読み解く坂口健太郎の魅力とは? イケメン研究家・加賀谷健が独自視点から解説する。

坂口健太郎が演じた役のイメージといえば?



21時から東京タラレバ娘2020 です🥰

謎の手。
よろしくお願いします🤲 pic.twitter.com/r8XRGRECvk— 坂口健太郎 (@kentaro_s_711) October 7, 2020

坂口健太郎の代表作を一つだけ挙げよ。仮にそう問われても単純に選びきれないが、強いていえば吉高由里子主演ドラマ『東京タラレバ娘』だとひとまず答えられそうだ。

といっても同作の放送は8年も前のことであり、坂口が演じた役名は記憶の彼方にあるし、吉高演じるヒロイン・鎌田倫子に対してやたら冷たい態度をとる役柄だったよなくらいにしか覚えていない。

そんな名前知らずの役であるにもかかわらず、ビジュアルについては強烈に覚えている。ずばりビロードのようにさらさらとした金髪男。この金髪ビジュアルの魅力たるや……。

ここで冒頭の問いを訂正しておく。坂口健太郎が演じた役のイメージといえば? この問いにならそれはイコール金髪男が醸した圧倒的破壊力なのだと答えられる。でもなぜ今さら8年も前のテレビドラマを引っ張りだす必要があるのか?

最近話題になった彼のビジュアルといえば、さらさら金髪などとは程遠いものではなかったか。10月31日公開の主演映画『盤上の向日葵』初日舞台挨拶に登壇した坂口は黒髪の短髪であり、ソフトワイルドな髭を口周りにピピッと生やしていた。

同作で演じた天才棋士・上条桂介役は特に短髪だったわけでもなく(一部の場面で髭面ではあった)、舞台挨拶での坂口の発言によるとどうやら準備作のための役作りらしい。

『東京タラレバ娘』の金髪が復刻した2025年



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舞台挨拶から遡ること4か月。6月22日にミラノファッションウィークで催されたプラダのショーに坂口の姿があった。世界中のセレブリティの一人としてショーに参加した坂口をオフランウェイ上のカメラがキャッチしている。

素肌にジャケットを羽織るシルキーなスタイルもさることながら、毛先に緩やかで伸びやかなパーマがかかった金髪が目を引いた。

さらに遡って5月13日、坂口は大阪・関西万博開催期間中、大韓民国ナショナルデーの催しに韓国観光名誉広報大使として出席した。ここでもミラノ同様の金髪スタイル(ここでは韓国風マッシュヘアーを強調)があざやかなイメチェンぶりを発揮。朝の情報番組やネットニュースがこぞって報じていた。

登壇した坂口は韓国滞在中にヘアカラーを変えたと説明しているが、中には『東京タラレバ娘』の金髪を思い出した坂口ファンも多いようである。

坂口健太郎にとっての2025年は言わば、圧倒的ビジュアルを誇る金髪が復刻した年。同作の金髪男役の名前は鍵谷春樹だった。倫子たちの女子会トークをこき下ろした鍵谷はどうせ無職か学生だろうと揶揄されていたが、職業は今をときめくきらきらのモデル。

名字である鍵谷の「鍵」を英語読みした「KEY」をモデル名にしていた。そこには物語全体のキーパーソンという意味合いも込められていたが、2025年の金髪復刻もまた坂口健太郎のイメージを論じる上で重要な鍵になっているのではないか?

『東京タラレバ娘』で見せた金髪の破壊力



それにしてもあのKEY役の破壊力は凄まじいものだった。第1話で倫子の同級生・鳥居小雪(大島優子)が看板娘の居酒屋に初めて立ち寄る場面での彼は黒いニット帽を深くかぶり、あざやかな金色を前髪だけで控えめに主張していた。

でも金髪の魅力は隠しきれるものではない。その後の場面で背中合わせでしっぽり晩酌を楽しむKEYに酔っぱらった倫子がぶつかるというラブコメ的なハプニングがある。

立ち上がろうともしないKEYは「いい加減静かにしてもらえませんか?」と言いながらニット帽を脱ぐ。全体があらわになった金髪。この破壊力(回想場面では翻って黒髪ストレート)!

破壊力がみなぎる場面が他にもある。第1話終盤、KEYの毒舌でプライドをずたずたに傷つけられた倫子たちが、自分たちは人生のバッターボックスにも立てていなかったことに気付いてバッティングセンターに行く場面。

「あのクソ金髪男!」と一球入魂しながら空振りを続けているところへKEYが偶然通りかかる(彼はいつもここぞという瞬間に必ず現れる)。小窓から中の様子をのぞく彼の背景に注目。

極端に白飛びした画面上、坂口がまばゆい光を背負っているように見える。あざやかな金髪の色合いがこの光を受けて神々しいばかりに縁取られていた。

定期的なイメチェンで心を新たに



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そういえば桐谷美玲主演のラブコメ映画『ヒロイン失格』(2015年)でクラスのモテキャラを演じた坂口が初登場する場面でも後光が差すライティングが印象的だった。

あざやかな髪色の坂口をさらに際立たせるための照明設計は2014年に俳優活動を本格化させた初期出演作に共通している。逆に落ち着いた髪色の役柄を演じる作品では照明も控えめで坂口のオーガニックな魅力をそのまま画面に取り込む。

映画『盤上の向日葵』でも邪魔者を排除したことを知ってほっとする場面での坂口は激しい息づかいで緊張感をうんでいた。上条役の髪色は金髪ではないが、回想場面と現在の場面での端正な髭面がいいコントラストだった。

坂口本人も『35歳の少女』(日本テレビ系、2020年)で演じた役について「髭の結人もかっこよかったですが、さっぱり結人もいいですね」と放送当時にTwitter(現在のX)上に綴っている。

坂口健太郎は自由自在なビジュアルの変化をうまく演技に落とし込みながら、定期的なイメチェンで心を新たに俳優活動をさらなる大舞台へと洗練させていくのだ。

<文/加賀谷健>

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【加賀谷健】
コラムニスト/アジア映画配給・宣伝プロデューサー/クラシック音楽監修俳優の演技を独自視点で分析する“イケメン・サーチャー”として「イケメン研究」をテーマにコラムを多数執筆。 CMや映画のクラシック音楽監修、 ドラマ脚本のプロットライター他、2025年からアジア映画配給と宣伝プロデュース。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業X:@1895cu

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