「非常識だ!」と店で怒鳴る父、その隣で謝り続ける娘…「自分の親が老害かもしれない」と気づいた瞬間【作者に聞く】

気に入らないことに対して怒鳴り散らしているのが、まさか自分の父だったとは…。/画像提供:(C)西野みや子/KADOKAWA

「非常識だ!」と店で怒鳴る父、その隣で謝り続ける娘…「自分の親が老害かもしれない」と気づいた瞬間【作者に聞く】

12月18日(木) 6:30

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気に入らないことに対して怒鳴り散らしているのが、まさか自分の父だったとは…。
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「親」の存在がありがたいものから、次第に重荷へと変わっていく過程は静かで、しかし確実だ。主人公・栄子は夫と二人暮らしで、娘の美咲はすでに独立して結婚している。近所に住む80代の両親は、かつては子育てを助けてくれた心強い存在だったが、生活が落ち着くにつれ、その距離の近さが息苦しさへと変わっていった——。現代の常識とのズレに気づかないまま、かつての価値観を「正しい」と信じて疑わない親。その振る舞いに振り回され、周囲に頭を下げ続ける娘の葛藤を描いたのが、西野みや子(@miyakokko61)さんの漫画「わたしの親が老害なんて」だ。

■善意のつもりが周囲を傷つける、80代の父母の振る舞い
寿司屋で順番待ちをしていたときのことだった。人数の少ない客が先にカウンター席へ案内されるのを見た瞬間、「順番を抜かすな!非常識だろ!」と大声を張り上げた人物がいた。その怒声を浴びせていたのは、ほかでもない自分の父親だった。
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「わたしの親が老害なんて」02

「わたしの親が老害なんて」03

元教員の父は外出先で平気で店にクレームを入れ、母はその背中を止めることもなく、古い価値観を正論のように押し付けてくる。そのたびに栄子は謝罪役に回り、「老害」と見られているのが自分の親だという現実に胸を締め付けられる。親の言動を苦々しく思いながらも、「長女だから」「私が面倒を見なければ」と自分に言い聞かせてしまうのもまた、長年刷り込まれてきた感覚だった。

■娘の妊娠で露わになる“無自覚な価値観の連鎖”
そんなある日、妊娠中の娘・美咲が帰省する。つわりでほとんど食べられないと訴えているにもかかわらず、両親は寿司の出前を取り、「お祝いだから」「少しくらい大丈夫」と譲らない。さらには染めた髪を見て「赤ちゃんに悪影響があるのでは」と言い出す始末だ。栄子は美咲の味方でいるつもりだったが、親の言葉にどこか反論しきれない自分に気づいてしまう。親から受けてきた価値観は、知らず知らずのうちに次の世代へと染み込んでいるのだ。

■「老害」は特別な誰かではなく、古い価値観の押しつけや「良かれと思って」の積み重ね
本作について西野さんは、「老害」という言葉が指すのは特定の誰かではなく、価値観を更新できないまま他人に押し付けてしまう姿勢そのものだ、と語る。限界集落で育ち、男尊女卑や古い慣習に触れてきた自身の経験も、この物語の背景にあるという。描かれているのは極端な悪意ではなく、「良かれと思って」の積み重ねが生む摩擦だ。

■読後に残るのは怒りよりも、価値観の違いや線引きに対する静かな問いかけ
「自分の親にも当てはまる」「自分自身もいつか同じ側に立つかもしれない」。読者の多くがそう感じるのは、登場人物たちがどこにでもいそうな存在として描かれているからだろう。本作は親を断罪する物語ではない。価値観の違いにどう向き合い、どこで線を引くのか。その問いを、読者一人ひとりに投げかけてくる作品である。

取材協力:西野みや子(@miyakokko61)

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