『ぐりとぐら』を生んだ部屋を再現!ジブリ美術館『山脇百合子の仕事部屋』展

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『ぐりとぐら』を生んだ部屋を再現!ジブリ美術館『山脇百合子の仕事部屋』展

12月16日(火) 21:00

三鷹の森ジブリ美術館(東京都三鷹市)で、企画展示「『山脇百合子の仕事部屋』展 ~ごちゃごちゃから見えるもの~」が開催されている。絵本『ぐりとぐら』シリーズで知られる絵本作家・山脇百合子さんの仕事部屋を再現し、その創作の背景を紹介する展示だ。

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展示のきっかけについて、ジブリ美術館の安西香月館長は、2000年の美術館建設中に山脇さんの自宅を訪れ、実際に仕事部屋を見た経験が原点にあると語っている。安西館長は当時、その部屋に、ジブリ美術館の常設展示として構想していた「少年の部屋」に通じるものを感じたという。

部屋には、長年使われてきた机や文房具、本などがあり、山脇さんはそれらの愛用品について一つひとつ説明してくれた。安西館長は、その姿から「誰からも愛される絵を生み出すことができる人柄」を感じたと振り返っている。

今回の企画展は、2022年に山脇さんが80歳で亡くなった後、家族から「使えるものがあれば」と声をかけられたことをきっかけに実現した。展示は大きく二つの空間に分かれており、第1室では高校生の頃から画業生活を続けてきた山脇さんの仕事部屋が再現されている。机の上には眼鏡やノート、辞書などの愛用品が並び、棚には読書家だった山脇さんの蔵書が並ぶ。

第2室では、仕事で描いた絵のほか、子どもたちのために描いた作品や手紙、スケッチブックなどが紹介されている。安西館長は、展示準備の過程で毎日山脇さんの絵を見続けた経験から、走ったり跳んだりする子どもの感覚や気分を絵で表現できる作家だったと、その魅力に言及している。

また館内の映像展示室「土星座」では、中川李枝子さん作、山脇百合子さん絵の作品を原作とした短編アニメーション『くじらとり』や『たからさがし』も上映されている。これらの作品は、宮﨑駿監督が「どうしてもアニメーションにしてみたい」と感じた作品として知られている。

安西館長は、山脇さんの子どもへの思いが込められた仕事を、ジブリ美術館ならではの形で伝えたいとしており、創作の現場そのものを体感できる展示となっている。

三鷹の森ジブリ美術館は日時指定の完全予約制。毎月10日より、翌月入場分のチケットがローチケWEBサイトにて発売される。
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