12月14日(日) 23:00
年金を受け取る前に亡くなった場合、故人がすでに支払っていた国民年金保険料や厚生年金保険料は戻ってきません。ただし、すべてが掛け捨てになるわけではなく、遺族は条件に合致していれば遺族年金や給付の対象になる可能性があります。
故人が支払っていた保険料を無駄にしないためにも、まずは自身が給付対象になっていないかを確認するとよいでしょう。分からない場合は、年金事務所や社労士などの専門家に相談しましょう。
故人の遺族のうち、子どもが対象になる可能性がある給付は、主に以下の3種類です。
・遺族基礎年金
・遺族厚生年金
・死亡一時金
以下で、各給付の対象や受け取れる金額などを解説します。
遺族基礎年金は、亡くなった本人に生計を維持されていた子どものいる配偶者か子どもが受け取れる遺族年金です。
なお、年金制度における子どもとは、18歳になった年度の3月31日までの子、あるいは障害等級1~2級かつ20歳未満の子を指します。子どもは、故人の配偶者が遺族基礎年金を受け取っていない、あるいはほかに生計を同じくする親がいない場合に受け取れます。
受給額は「83万1700円+2人目以降の子どもの加算額」です。子どもの加算額は、以下のように決められています。
・一人目および2人目の加算額:各23万9300円
・3人目以降の加算額:各7万9800円
故人に子どもが2人いる場合、一人あたりの遺族基礎年金額は「83万1700円+23万9300円×2人」で131万300円(令和7年度)です。子どもが18歳到達年度末を迎える(障害等級1~2級の状態にある子どもは20歳)になるまで、遺族基礎年金は支給されます。
遺族厚生年金は、厚生年金保険料に加入していて条件を満たす人が亡くなった際、以下の優先順位で受け取る遺族が決められます。
・1位:子どものいる配偶者
・2位:子ども
・3位:子どものいない配偶者
・4位:両親
・5位:孫
・6位:祖父母
遺族基礎年金と同様に、配偶者がすでに亡くなっているなどでいないときに、故人の子どもが受給対象者となります。
故人の子どもの場合、受給額は故人の老齢厚生年金における報酬比例部分の4分の3です。例えば、亡くなった父親の報酬比例部分が150万円だった場合、子どもの受給額は112万5000円になります。
もし亡くなった父親が会社員や公務員ではなかった場合、死亡一時金の受給対象となる可能性があります。死亡一時金の受給条件は以下のようになっているためです。
・故人が第1号被保険者である
・死亡日の前日において、故人が国民年金保険料を36ヶ月以上納めている
・故人が老齢基礎年金・障害基礎年金の受給していない
・遺族が遺族基礎年金を受給していない
・亡くなった本人と生計を同じくしていた遺族である
なお、第1号被保険者とは、「国民年金被保険者のうち、自営業者・学生・無職の人など、会社員や公務員ではない人」を指します。もし条件に合致していれば、以下の優先順位で受け取れます。
・1位:配偶者
・2位:子ども
・3位:両親
・4位:孫
・5位:祖父母
・6位:兄弟姉妹
また、死亡一時金の金額は故人が国民年金保険料を納付した月数に応じて、12~32万円が支給されます。
年金受給前に亡くなってしまった場合、年金保険料として支払ってきたお金は返還されません。代わりに、故人の遺族には遺族年金や死亡一時金といった形で年金や給付金が支給されます。一定の要件を満たす遺族がいれば、支払ってきた保険料が遺族への給付として戻ってくることがあります。
給付によって適用条件は異なるため、自身が該当するかどうかよく確認しておきましょう。
日本年金機構 遺族基礎年金(受給要件・対象者・年金額)
日本年金機構 遺族厚生年金(受給要件・対象者・年金額)
日本年金機構 死亡一時金
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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