12月15日(月) 8:10
金融広報中央委員会の「令和5年家計の金融行動に関する世論調査」によると、世帯主が50歳代の2人以上世帯において「貯蓄100万円未満」の人の割合は全体の9.1%です。
一方、「貯蓄ゼロ」の人の割合は27.4%となっており、貯蓄額別に見たときに最も多くなっています。この結果から、「貯蓄ゼロ」も含めた「貯蓄100万円未満」の人の割合は、全体の4割近くを占めていることが分かります。
参考までに、50歳代の平均貯蓄額は1147万円、中央値は300万円です。平均値はデータの合計をデータの個数で割ったもの、中央値はデータを大きさの順に並べたとき、ちょうど真ん中にくる値です。平均値は極端に小さな値や大きな値があることによって影響を受けてしまうため、中央値を参考にしたほうがよいでしょう。
次に、単身世帯における50代の貯蓄額を確認しましょう。
同調査によると「貯蓄額100万円未満」の割合は11.2%、「貯蓄ゼロ」の人は38.3%を占めています。合計すると、5割近くの人が「貯蓄ゼロ~100万円未満」であることが分かります。
また、単身世帯の50代の平均貯蓄額は1391万円、中央値は80万円です。今回の事例の「貯蓄100万円」は中央値を上回っているため、極端に少ないわけではないと考えることもできるでしょう。
総務省統計局の「家計調査年報(家計収支編) 2024年」によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯における1ヶ月の消費支出と非消費支出の合計は28万6877円です。65歳で定年を迎えて90歳まで生きたと仮定すると、約8600万円が必要になります。
一方、65歳以上の単身無職世帯における1ヶ月の消費支出と非消費支出の合計は16万1933円なので、25年間で約4860万円が必要な計算になります。
今後もらえる年金の額を確認し、ほかにどのくらいの資金があれば安心して暮らせるのか、計算してみるとよいでしょう。
50代後半から効率よく老後資金をためるには、保険料や通信費などの固定費を見直すなどして毎月の支出を減らすとともに、毎月一定額を積み立てて貯蓄に回すことをおすすめします。貯蓄を先に確保し、残りで生活する習慣を身につけることで、無駄遣いをなくすことにもつながるはずです。
また、NISAやiDeCoなどのど税制優遇制度を活用した資産運用も検討してみるとよいでしょう。これらの制度を上手に使うことで、資金を増やす効率を高められる可能性があります。
金融広報中央委員会の調査によると、50代で「貯蓄ゼロ」の割合は2人以上世帯で27.4%、単身世帯では38.3%を占めています。また、「貯蓄100万円未満」の人もそれぞれ10%前後の割合でいることが分かっていますが、定年後に必要な資金を考えると、貯蓄が少ないのは不安でしょう。
50代後半からでも、固定費を見直すなどして毎月の支出を減らしたり、積み立てや資産運用でお金を増やしたりすることは可能です。自分の状況に合わせて、無理のない老後資金の備え方を見つけましょう。
金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査
総務省統計局 家計調査年報 家計収支編2024年(令和6年)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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