12月15日(月) 4:10
NHKの受信料は、放送法に基づき「NHKの放送を受信することのできる受信設備」を設置した人またはNHKの配信の受信を開始した人に対して、NHKとの受信契約の締結と受信料の支払い義務が生じるものです。実際に視聴しているかどうかではなく、放送を受信できる状態にあるかどうかが判断基準となります。
具体的には、テレビ受信機を設置している世帯やテレビ放送を受信できるカーナビなどの機器を備えている場合、スマホなどでNHKの配信について受信を開始した場合に、NHKと受信契約を結び、受信料を支払う義務があります。
一方で、NHKの放送を受信できる設備を一切設置していない場合などには、契約義務そのものが発生しません。
2025年10月から、NHKは新しいインターネットサービス「NHK ONE」を開始しています。「NHK ONE」は、番組の同時配信、見逃し(聴き逃し)配信、ニュース記事・動画などをひとつにまとめ、スマホやパソコン、ネット対応テレビなどで利用できる“ワンストップ”のサービスとされています。
ここで重要なのは、「スマホを持っているだけ」で自動的に受信料が発生するという仕組みではない一方で、「NHK ONE」の対象サービスを“利用する(配信の受信を開始する)”場合には受信契約が必要と整理されている点です。
NHKは、すでに世帯で受信契約(地上契約や衛星契約など)を結んでいる場合は、別途の契約や追加の負担なく「NHK ONE」を利用できると案内しています。
一方、現在受信契約を結んでいない世帯が「NHK ONE」を利用した場合は、新たに受信契約の手続きが必要とされ、NHKのインターネットサービスのみを利用する場合、受信料額は地上契約の料額になる、という説明も示されています。
日本放送協会(NHK)の公式サイトにも「スマホやパソコンを持っているだけでは受信契約の対象にはなりません」と明記されており、「端末の所有」だけで一律に課金されるというより、「配信サービスの利用開始」に着目して契約要否を整理する考え方になっています。
NHKの受信料について「払っていない人がいる」と言われる背景には、制度上、支払い義務が生じないケースと、義務があるにもかかわらず未契約・未払いとなっているケースが混在していることがあると考えられます。
テレビやカーナビなど、NHKの放送を受信できる設備を一切設置していない場合や「NHK ONE」などの配信利用の手続きもしていない場合には、受信契約の義務はありません。この場合、受信料を支払っていなくても制度上の問題はないでしょう。
また、受信設備を撤去した場合には、NHKに届け出ることで契約を解約することが可能なケースもあります。
一方で、受信設備があるにもかかわらず契約を結ばず、受信料を支払っていない場合は、未契約・未払いの状態となります。このケースでは、NHKから契約を求められ、最終的には法的手続きが取られる可能性もあります。実際に、未契約者に対する訴訟事例も公表されています。
NHKの受信料は、基本的に「NHKの放送を受信できる設備を設置しているかどうか」「NHKの配信の受信を開始したかどうか」によって支払い義務が決まります。スマホを持っているだけで、直ちに受信料が発生するわけではありません。また、受信設備がなければ契約義務はなく、制度上、合法的に支払いが不要となるケースも存在します。
一方で、受信設備があるにもかかわらず契約・支払いをしていない場合は、未払いとして扱われる可能性があります。うわさや断片的な情報に振り回されるのではなく、自身の生活環境が制度上どこに当てはまるのかを整理し、冷静に判断することが重要といえるでしょう。
日本放送協会(NHK) NHK ONE インフォメーション 配信における受信契約について
日本放送協会(NHK) 2025年10月から改正放送法が施行されたが、今後スマートフォン(スマホ)を持っているだけで、受信料を支払わないといけなくなるのか
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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