12月12日(金) 2:10
まず、この問題の根底にあるのは「親が子どものスマホ代を全額負担するのが当然なのか?」という考え方です。これは家庭の方針によって大きく分かれるところですが、一概に「可哀想」と決めつけるべきではありません。
例えば、娘さんのスマホ代が月に1万円を超える場合、その内訳の多くが動画視聴・アプリ課金・通信量の追加といった「自己選択による使用」かもしれません。もしそうであれば、「自分が使った分は自分で支払う」という意識を持たせるのは、むしろ責任感や金銭感覚を育てるために有効な教育手段とも言えます。
実際、「スマホ代の一部を自分で払うようになってから、無駄な課金をしなくなった」「Wi-Fiのある場所で通信するようになった」など、行動が変化する高校生は少なくありません。
タウンワークが高校生を対象に行なったアンケートによると、バイト収入の平均は、3万円台が最多とのことでした。そこからスマホ代の1万円を支払うことは、生活に支障がない範囲であれば十分に可能な額です。
ただし、以下のようなケースでは注意が必要です。
・学業に支障が出るほどバイトを入れている
・娘がバイト代を通学費や学用品に使っている
・精神的な負担が強く、自己管理がまだ難しい
このような状況下で全額を娘に負担させてしまうと、「家にお金を払わせるなんてひどい」と不満やストレスが溜まる原因にもなりかねません。無理のない範囲で部分的に負担させる、という折衷案も現実的です。
親と子が納得した形でスマホ代を分担するためには、「何にいくらかかっているのか」「どこまで親が支払うか」を明確にすることが大切です。表1に、親子でのスマホ代分担モデルを紹介します。
表1
| スマホ代の項目 | 負担者の例 | 備考 |
|---|---|---|
| 基本料金(通話・SMS) | 親が負担 | 連絡手段として必要な最低限の部分 |
| 通信料(データ追加) | 子どもが自己負担 | 高額利用時は自己責任という意識が育つ |
| アプリ課金・ゲーム課金 | 子どもが自己負担 | 無駄遣いの自制につながりやすい |
| 有料音楽・動画サービス | 基本は子ども負担/教育的利用なら親も一部支援 | 利用目的に応じて柔軟に決定する |
※筆者作成
このように項目ごとに分担することで、親子間の衝突を避けやすくなります。
また、月初にスマホ代を確認し、一定金額を超えた分は自動的に子どもが負担するといった明確なルールを設けておくと、トラブルを防げます。
高校生の子どもにスマホ代を払わせることが「可哀想」かどうかは、その家庭の考え方と、本人の状況によって変わります。しかし、単に「支払わせる」ことは悪ではなく、金銭感覚や責任感を育てる重要な機会ともなり得ます。
全額を負担させるのが難しいと感じる場合でも、課金分や通信量の追加分など「使い方に責任を持たせる」部分だけを負担させるという柔軟なアプローチも選択肢の一つです。
親子でスマホ代の中身を一緒に確認し、納得のいく分担ルールを作ることが、金銭教育と家庭内の信頼関係の両立につながるのではないでしょうか。
株式会社リクルート タウンワーク 高校生のバイト代の平均、月いくら稼いでる?【経験者調査より】
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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