ディカプリオ「本物のアートは人間から生まれる」AI時代の創造性を問う

AIへの期待と懸念を語る

ディカプリオ「本物のアートは人間から生まれる」AI時代の創造性を問う

12月11日(木) 16:00

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オスカー俳優のレオナルド・ディカプリオが、米タイム誌のエンターテイナー・オブ・ザ・イヤーに選出され、AIが映画製作にどのような影響を及ぼし得るのか同誌に語った。

ポジティブな面では、「AIは若い映画製作者が、これまで見たことのないようなことをするための強化ツールになり得る」とコメント。一方で「真にアートとして考えられるものは、人間から生まれなければならないと思っている。マッシュアップ曲の中には、絶対的に素晴らしいものがあるが、その曲は数分の名声を得たあと、他のインターネットのガラクタの中に霧散していく。そこには引き留めるものは何もない。どれほど素晴らしくても、人間性がないんだ」と負の側面を語った。

さらに「つい先日、映画において次に最も衝撃を与えるものとは何だろうと考えた。すでに多くの影響を与えてきたし、いまの監督たちは本当に才能にあふれ、多様なことを同時にやっている。その中で、人々を揺さぶり、映画的に衝撃を与える“次の何か”とは何なのだろう?」と問題を提起した。

エンタテインメント業界の重鎮たちがAIによって仕事を侵食される可能性と向き合う中で、ギレルモ・デル・トロ、セリーヌ・ソン、ドゥニ・ビルヌーブら多くの著名な映画人は、AIを痛烈に批判し、映画製作プロセスに居場所はないと断じている。一方で、ジェームズ・キャメロンのように、VFXなどの技術的側面のコストパフォーマンスをよくできると認める者もいる。しかし、キャメロンもディカプリオと同じく、生成AIは人間の手によるアートを置き換えることはできないと述べた。

キャメロン監督はCBSの番組で「生成AIにできないのは、一度も見たことのない新しいものを創造することだ。よく考えてみれば、AIができることは本当に驚異的で、魔法のようだが、それ以前に存在したすべてのものを学習している。それゆえ、これまで一度も存在しなかったものを学習することはできない。だから結果として、人類のアートと経験のすべてを一つのブレンダーに入れたようなものになり、それはその平均値のようなものとして出てくる。つまり、個々の脚本家が持つ唯一無二の生の体験や癖は得られないし、特定の俳優の特異な個性も見つけることはできない」と語っている。

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