21年、御所のお庭で由莉と散策された愛子さま(写真:宮内庁提供)
12月11日(木) 6:00
まん丸のつぶらな瞳で、愛子さまのカメラを見つめる子猫。そんな天皇ご一家の“新しい家族”の写真が公表されたのは12月1日、愛子さまの24歳のお誕生日だった。
「三毛猫の女のコで、『美海(みみ)』と名付けられました。もともと天皇ご一家は猫の『みー』と『セブン』をかわいがっていらしたのです。しかし昨年夏にみーが天国へ旅立ってしまい、セブンが寂しがっているのではないかと、今年8月下旬に生後4カ月半の保護猫の美海を迎えられたそうです」(皇室担当記者)
みーやセブンも保護猫だったが、みーに続いて今年の6月に一生を終えた愛犬の「由莉」も保護犬だった。さまざまな事情で、行き場を失い保護された動物たちへの天皇ご一家の思いは深い。
天皇皇后両陛下は’19年に「全国豊かな海づくり大会」に出席されるため、秋田県をご訪問。現地では犬猫の殺処分ゼロを目指している県動物愛護センター「ワンニャピアあきた」を視察されている。
当時、両陛下をご案内した元所長の金(こん)和浩さんはこう話す。
「その日、私は秋田犬の『小町』といっしょにエントランスホールでお待ちしていました。
両陛下は小町をご覧になった瞬間に、近づいていって、手を差し伸べながら、しゃがまれたのです。小町は皇后さまのほっぺを舐めたのですが、ふだんはそういったことをあまりしない犬なのに、両陛下のお優しさが伝わったに違いありません。私は小町のためにしゃがまれた両陛下にも、小町の様子にも驚きました」
両陛下は、しつけ方教室もご覧に。金さんが続ける。
「リーダーウオーク(飼い主がリードを持って主導し、犬が飼い主の横に寄り添って歩く散歩のしつけ方法)は、両陛下ともとてもお上手でした。特に皇后さまは、ワンちゃんをリードすることがお上手で、動物のことをよくご存じなのだなと感じました。
お帰りになる際に、天皇陛下がポケットからお写真を出して見せてくださり、『実は私どもも保護犬を飼っているんです。名前は由莉ちゃんです』と。ご一家と由莉ちゃんが写っている写真でしたが、陛下はセンターに来ていた子供たちにも写真を見せながら、『うちで飼っているんだよ』と話されていました」
■ご一家が見送られた本勇号は神馬として活躍中
雅子さまは幼いころから動物がお好きだった。かつて父・小和田恆さんは月刊誌のインタビューで、こう語っている。
《子供の頃から大の動物好きで、ハムスターを飼ったり、自分のお小遣いを貯めてカメレオンを飼ったり、昆虫も好きでした。我が家には犬もおりますし、猫もおりましたし。その頃は我が家は動物だらけという感じでした》(『文藝春秋』’93年3月号)
愛子さまは御所でカメもかわいがられているというが、動物好きなところはお母さまゆずりなのだろう。雅子さまの博愛ぶりはご成婚後もお変わりなかった。
「’09年、雅子さまが東京都港区の赤坂御用地でタヌキを救出したことがニュースになりました。御用地内をお一人で散策中に、ケガをしているタヌキを1月に1匹、2月にも1匹発見されたそうです。それぞれ動物病院に運ばれて治療を受けたところ1匹が回復したのです。
タヌキの飼育には法的な制限がありますが、手続きを踏んで、当時のお住まいだった東宮仮御所で元気になるまで一時保護されることになりました。当時、愛子さまは7歳。タヌキを救ったお母さまを誇らしく思われたことでしょう」(前出・皇室担当記者)
皇室番組を長年手がけてきた放送作家・つげのり子さんは、雅子さまと、赤坂御用地に出没していたタヌキについてこんなエピソードを教えてくれた。
「こちらはタヌキを助けられたときより前のお話かもしれません。雅子さまのご友人が『(犬の『ピッピ』と『まり』の)ほかに何か飼っているの?』と尋ねたとき、雅子さまはちゃめっ気たっぷりに『タヌエさんとタヌコさん』とお答えになったそうなのです」
愛子さまにとっても動物たちは“家族同然”のようだ。そして家族はいっしょに住むメンバーだけにとどまらない。
「愛子さまが幼いころから乗られれていたのが馬の『豊歓(とよよし)号』です。両陛下が中東を訪問された際に、オマーン国王から贈られたアラブ馬『アハージージュ』の子供でした。
豊歓号は’22年末に栃木県の御料牧場で生涯を終えましたが、愛子さまは非常に悲しがられたそうです。その半年後の’23年4月、ご一家で御料牧場に滞在された際には、豊歓号のお墓参りもされています。
ご滞在中には子牛の誕生にも立ち会われ、生まれる直前に虹が出たことから愛子さまが『レインボー』と名付けられました。レインボーとは昨年に再会され、その写真を宮内庁が公開しています」(前出・皇室担当記者)
愛子さまゆかりの馬には「本勇(もといさむ)号」もいる。御料牧場で生まれた本勇号は、いまは神馬として伊勢神宮で活躍しているという。
「送り出されるときには、両陛下と愛子さまが皇居内の厩舎を訪れ、にんじんを与えられたり、『がんばってね』と励まされたりしたのです」(前出・皇室担当記者)
前出のつげさんが、本勇号の“その後”について教えてくれた。
「本勇号は、御料牧場で訓練を受け、昨年の2月14日に、神馬になるための儀式『御馬牽進式(みうまけんしんしき)』を受けて、正式に神馬となりました。
本勇号はふだんは内宮近くにある神馬休養所にいますが、体調がよいときには神宮に来ているそうです。昨年3月に愛子さまは、伊勢の神宮を参拝していますから、再会されていると思います」
■愛子さまの作文には《人も動物も大切にされるように》と
上野動物園で人気を集めているのが象の「アルン」だ。
「’02年に愛子さまのご誕生を記念して、タイからオスの象『アティ』とメスの象『ウタイ』が贈られてきたのです。’06年に天皇ご一家は動物園を訪れてウタイと対面されています。
アティは’20年8月に永眠しましたが、その2カ月後にウタイが産んだのがオスのアルンでした。愛子さまはその報告にとても喜ばれ、どんな名前になるのか楽しみにされていたそうです」(前出・皇室担当記者)
アルンはいま5歳。すくすくと成長し、上野動物園によれば、現在は独り立ちした姿で子供たちを喜ばせているという。
天皇皇后両陛下と愛子さまが、動物とふれあうお姿をしばしば公表されているのは、確固たる信念をお持ちだからだという。
ある宮内庁関係者によれば、
「ご成婚から4年後の’97年、雅子さまはお誕生日に際しての会見で、『犬たちがいることで毎日の生活が和やかなものになっているような気もいたします』と、おっしゃったのです。つまり雅子さまは30年近く前から、“動物たちがいることで、心が平穏になり、平和が保たれる”とお考えなのでしょう。愛子さまも、同じような信念を受け継がれているのです」
愛子さまは学習院初等科の卒業記念文集に「動物たちの大切な命」と題した作文を記された。そのなかにはこんな一節がある。
《私は、このような人と動物の絆の素晴らしさや、命の大切さを、広く伝えていかれたら良いと思います。そして、犬も猫も殺処分されない世の中の実現に向けて、たくさんの人に動物の良さが理解され、人も動物も大切にされるようになることを願っています》
人間も動物も、命が等しく尊ばれる社会の実現を――、愛子さまはそんな願いを抱かれてきたのだ。
前出の「ワンニャピアあきた」の元所長・金さんはこう言う。
「動物を慈しんで、共に生きていくということが、動物愛護法の精神です。両陛下と愛子さまが、その精神を実践されることで、国民に大きな影響を与え、日本の動物愛護そのものを牽引してくださるのではないかと考えています。きっと新たに家族に加わった美海ちゃんも、生涯にわたりすごく幸せになると思います」
新たな伴侶となった美海とともに、愛子さまは思いやりにあふれた平和な未来を希求されていく。
