老後に夫婦で公営住宅に入ることは可能でしょうか? 年金は夫婦で月15万円ほどしかなく、生活がギリギリ…。入居条件や手続きについても知りたいです。

老後に夫婦で公営住宅に入ることは可能でしょうか? 年金は夫婦で月15万円ほどしかなく、生活がギリギリ…。入居条件や手続きについても知りたいです。

12月5日(金) 23:10

公営住宅とは、都道府県や市区町村の地方公共団体が運営する県営住宅、市営住宅、町営住宅などの総称で、家賃が通常より安く設定された低所得者を対象とした公共の住宅です。申込資格には収入などの基準があり、応募が多数の場合には抽選が行われることもあります。 この記事では、一般的な公営住宅の入居条件などについて確認してみたいと思います。

基本的な入居条件

公営住宅の入居条件は、公営住宅法に定められています。ただし、条件の詳細は運営している地方公共団体ごとに異なる場合があるので確認が必要です。
 

【家族の場合】

(1)同居親族がいること
(2)月収額が基準額以下であること(収入条件)
一般世帯:政令月収15.8万円以下
裁量世帯:政令月収21.4万円以下
※裁量世帯とは、障害者手帳の交付を受けている者や未就学児がいる世帯
(3)住宅に困窮していることが明らかであること

 

【単身者の場合】

(1)60歳以上の者、障害者手帳の交付を受けている者、生活保護受給者など
(2)月収額が政令月収15.8万円以下
(3)住宅に困窮していることが明らかであること

 
政令月収とは、総所得金額(入居する家族全員の1年間の所得の合計額)から、特定の控除額を差し引いた額を12ヶ月で割って算出されます。
 
地方公共団体によっては、控除額などを考慮した政令月収と公営住宅の入居申し込み可否を判定できるサイトを設けている場合もありますので、お住まいの自治体のサイトを確認してみることをお勧めします。
 
タイトルのご夫婦は年金収入が月15万円のため、一般世帯の収入要件を満たす可能性が高く、入居申し込みできるものと思われます。
 

公営住宅の募集

入居者の募集は、各自治体により公募が行われます。特定の月に毎年定期的に募集を行う自治体が多いようです。ただし、入居希望者の募集が多い場合には抽選となる場合もあるため、申し込んでも必ず入居できるわけではありません。都営住宅の事例については以下のとおりです。
 
【都営住宅入居者募集サイトから申込みが可能な募集】

東京都住宅政策本部都営住宅入居者募集サイトポータルより
 

申し込みに必要な書類

一般的な申し込みの際に必要となる書類は以下のとおりです。
 

(1)入居申込書
(2)住民票
(3)戸籍全部事項証明書など(同居者の有無が確認できる)
(4)現在のお住まいの賃貸契約書など
(5)該当すれば、障害者手帳など

 
入居者の募集は、自治体ごとの広報誌やホームページなどで公示されますが、詳しい手続きについては、役所の担当窓口で確認することをお勧めいたします。
 

まとめ

都営住宅の事例のとおり、一般の世帯向けだけではなく、世帯構成や用途に合わせた、若者夫婦・子育て世帯向け、シルバーピア(高齢者の集合住宅で、室内に手すりや緊急通報装置等、高齢者に配慮した設備を設置し、生活相談・団らん室などの利便施設も併設した、すべてエレベーター付きの住宅)、単身者用車いす使用者向住宅などの募集もあります。
 
まずは、お住まいの自治体の公式サイトから確認してみましょう。
 

出典

東京都住宅政策本部都営住宅入居者募集サイトポータルページ
 
執筆者:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー

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