個人戦を制した小川琥太郎(右)と佐藤小洛が、この大会から世界へ羽ばたく(撮影:ALBA)
12月5日(金) 7:00
<ユニクロ日本ジュニアゴルフカップ2025/ 8地区対抗戦最終日◇4日◇トム・ワトソンゴルフコース(宮崎)◇男子=6984ヤード、女子=6380ヤード、ともにパー72>
全国8地区(北海道、東北、関東、中部、関西、中国、四国、九州)のゴルフ連盟に所属するジュニア選手たちと招待国の韓国による対抗戦の個人部門を制したのは、男子が関西の小川琥太郎(こたろう、大阪学院大附高2年)、女子は四国の佐藤小洛(さら、高知・明徳義塾高3年)だった。
関西は高校2年生までしか出場資格がないため、小川は3度目の出場になった今回がラストチャンスでもあった。トータル7アンダーは2位の韓国選手に5打差をつける圧勝。「プレー中は緊張してましたが、うれしいですね」。ラウンド後にようやく笑顔を見せた。
「すごくうれしい」と話した佐藤は、初日を「68」で滑り出しながら、2日目は「77」と苦しい一日を過ごした。それでも最終日は「72」と踏ん張って勝利。2位だった関西の後藤あい(兵庫・松蔭高2年)に1打差のトータル1オーバーで逃げ切った。「スコアは見ずに、自分のゴルフにだけ集中しました」。これが功を奏した。
2人はうれしいご褒美も手にした。今大会の個人戦優勝者には、後援するファーストリテイリング財団支援のもと、来年開催される「オーストラリアアマ選手権」「オーストラリア女子アマ選手権」の出場権が与えられる。小川は「大きな舞台で戦える。海外で大きい試合に出るのは2度目。自分の実力を試すいい機会になる」と肩を回す。一方、小学校時代に2度のニュージーランドへの短期ホームステイ経験を持つ佐藤は、「海外での試合は初めてなので楽しみです」と目を輝かせた。
8地区対抗が世界につながる舞台になるよう、今年から特別協賛に入ったユニクロが奔走し実現した特典は、常に出場選手のモチベーションにもなっていた。また、個人優勝者がいなかった地区の代表1名は、来年の「オーストラリアン・マスター・オブ・アマチュア」に派遣される。多くの選手が、世界を経験できるチャンスになった。
試合は来年。小川は2026年の目標に「日本アマで優勝したい」というビッグタイトル獲得を掲げる。また高校卒業後はすぐにプロになるため、来年のQT受験というルートが本命。「ファイナルまで行けるように」と腕を磨いていく。
また佐藤は、2度目の挑戦となる「プロテスト合格」を目指す。『ジャンボ尾崎アカデミー』の8期生は、ジャンボ邸でレベルアップを目指す冬を過ごす。来年のオーストラリアの大会は、その年を占う、試金石になるはずだ。(文・間宮輝憲)
