12月4日(木) 4:40
東京〜大阪間はおおよそ500kmの距離があります。一般的な普通車(ガソリン車)を使った場合のガソリン代と高速道路料金を試算してみましょう。
まず、ガソリン代です。経済産業省資源エネルギー庁によれば、2025年11月25日時点でのレギュラーガソリンの全国平均価格は1リットルあたり169円とされています。
仮に車の燃費がWLTCモードで20km/L程度だとすると、往復約1000kmに必要なガソリン量は約50リットル、ガソリン代は169円×50リットル=約8450円になります。次に高速道路料金ですが、東京IC~吹田ICまで片道およそ1万円程度、往復で2万円程度となります。
このほかにも、駐車場代や渋滞による燃費悪化、タイヤやオイルといった消耗品の負担などのコストも考えられますが、今回は主要費用に絞って計算すると、車での移動では合計3万円近くになると見積もられます。
次に、新幹線の利用コストを見てみましょう。東京駅から新大阪駅までの東海道新幹線(のぞみ)指定席の片道運賃(通常期)は、大人1人あたり1万4720円、子ども料金は7350円です。家族4人(大人2人+子ども2人)の場合、片道の合計は1万4720円×2+7350円×2=4万4140円、往復すると8万8280円になります。
繁忙期や最繁忙期にあたった場合はさらに料金が割増となります。新幹線での移動では、車の倍以上の費用がかかる可能性があるといえるでしょう。
コスト面だけを見ると、車移動の方が圧倒的に安く済むように思えます。しかし、交通手段の選択には「時間」や「快適性」「旅行の目的」も重要な要素です。
車の場合、渋滞や休憩を含めて片道6~7時間ほどかかることも想定されます。一方、新幹線なら所要時間は約2時間30分と格段に短く、到着後すぐに観光や食事に出かけられるのが魅力です。
また、小さな子どもがいる家庭では、移動中のトイレ問題や車内のスペースが気になることもあるかもしれません。新幹線なら広々とした座席やトイレの利便性などで快適に過ごせるでしょう。
一方、旅行先で車を使いたい場合(郊外の観光地やテーマパークなど)は、車での移動が便利です。また、荷物が多い場合でも、車なら持ち運びが楽な点も見逃せません。
東京から大阪へ家族4人で移動する場合、費用だけを重視すれば車移動の方が新幹線よりも5万円以上安く済む可能性があります。ただし、所要時間の短さや快適性などを考慮すると、多少コストが高くても新幹線を選ぶ価値はあります。
「節約」を重視するなら車、「効率と快適さ」を重視するなら新幹線といった具合に、家族構成や旅行のスタイルに合わせて最適な移動手段を選ぶことが大切です。目的や優先順位に応じて、コストと利便性のバランスを見極めましょう。
経済産業省資源エネルギー庁 石油製品価格調査 調査の結果 1.給油所小売価格調査(ガソリン、軽油、灯油)調査結果 11月27日(木)結果詳細版
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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