世界累計発行部数1000万部突破の大人気コミック『WIND BREAKER』（略して『ウィンブレ』）が、実写映画となってついに12月5日（金）より劇場公開！11月20日（木）には東京・109シネマズ二子玉川にて最速試写会が開催され、今作『WIND BREAKER／ウィンドブレイカー』で蘇枋隼飛役を演じた俳優・綱啓永と、TVアニメ『WIND BREAKER』で蘇枋を演じた声優・島﨑信長が上映前の舞台挨拶に登壇。”W蘇枋”によるトークの共演に、大きな盛り上がりを見せた会場の様子をお届けする。

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『WIND BREAKER』は、講談社「マガジンポケット」で2021年より絶賛連載中の、にいさとる原作による新世代のヤンキー漫画。超不良校として名高い風鈴高校のてっぺんを取るために学校にやってきた、ケンカが取り柄の孤独な少年・桜遥は、学校の不良生徒たちが”防風鈴”と呼ばれ、街を守る存在になっていることを知る。戸惑いながらも楡井秋彦、蘇枋隼飛、杉下京太郎といった仲間たちとともに防風鈴のメンバーに加わった桜は、力の絶対信仰を掲げる最凶集団＜獅子頭連＞との激烈な闘いに身を投じていくことになるのだった。

理不尽な暴力から街を守る正義の不良たちという設定や、一人ぼっちだった主人公が仲間との絆を得て力強く成長していく姿、そして魅力的なキャラクターたちが大きな話題となり、連載当初から人気が沸騰。2024年にはTVアニメが制作され、こちらも大ヒット。さらに、今年春にTVアニメ第2期が放送されたほか、舞台化やゲーム化とマルチに展開されてきた本作が、ファン待望の実写劇場映画となり、ついに劇場公開されることとなった。

そんな『WIND BREAKER／ウィンドブレイカー』の最速上映会舞台挨拶には、大人気キャラクター・蘇枋隼飛を演じる綱啓永と島﨑信長の二人が登壇し、会場からは大きな拍手が送られた。「僕、余計じゃない？ 綱さんだけでもいいんじゃない？」と、アニメ版からの”出張”に恐縮気味の島﨑に対し、綱は「ここにいる誰よりも僕が嬉しいです」と歓迎の気持ちを込めて笑顔を見せ、和気あいあいとした雰囲気の中でトークがスタートした。

綱が「僕らにしかできない『WIND BREAKER』という作品を創り上げた自信があります」と太鼓判を押す今回の実写映画。島﨑は「商店街や街の人たちを守る物語なので、そこに生きる人々に実感を持てると説得力が生まれる。そのリアリティはとても大切だと思っていましたし、アニメでもそこは大事にしていました」と説明しつつ、「個性豊かなキャラクターたちを実力派キャストさんが演じているので、のめり込んで見ることができました」と作品を絶賛した。

綱も、ロケ地である沖縄の実在の商店街を元に、作品の世界観そのままに組み上げられたセットでの撮影を振り返り、「美術チームの力がバンバン映画に出ているので、そこもぜひ体感していただきたいですね」と見どころを語った。

また、綱が演じた蘇枋について、島﨑は「強すぎて面白い（笑）」と一言。アニメ収録中もキャスト同士で蘇枋の強さに盛り上がったそうだが、今回の実写映画を見た際も同じ感想を抱いたらしく、「『はっ！』って構えたら、そのままクルクルーって（笑）」と、蘇枋の戦闘シーンを身振り手振りで再現しながら大笑い。綱も、「今回の映画では、蘇枋だけ傷メイクが一切ないまま撮影が終わったんです。蘇枋以外みんなが傷メイクをしているのに、僕だけ綺麗な顔のままでした。だから、僕だけメイク時間が短かったです」と撮影秘話を披露してくれた。

MCから「イチオシのシーンは？」と尋ねられた綱は、「蘇枋が鹿沼をボコボコにするシーン」をチョイス。「やっぱり気持ちいいですよね。散々鹿沼にイラつかせられたあとで、蘇枋が一気に圧倒するのはスカッとしました（笑）。闘い方も”自分の力が蘇枋に及ばない”と感じさせるもので、あの性格の悪い感じこそ蘇枋の魅力なのかなと思います」と語り、その解説に島﨑も「クールに見えてるけど、実は激オコというか、内側にある熱い激情が見えて印象的でした」と頷いていた。

島﨑のオススメは、風鈴高校の屋上で”防風鈴”総代の梅宮が農作業をするコミカルなシーンや、蘇枋がアクロバティックに相手を転がすバトルシーン。撮影では風速25メートルもの風が吹き荒れるアクションシーンも印象深かったそうで、「情景や心情に合わせて風が吹くんですよ。強風の中での撮影は大変だっただろうなって」とコメント。すると綱が「楡井役の木戸大聖くんは、まばたき禁止のシーンでガンガン風が当たって何度かNGが出てましたね（笑）。終わったあとは目が真っ赤でした」と裏話を明かすなど、撮影現場での苦労エピソードも飛び出した。

また、綱からは二ヶ月にわたって行われた沖縄ロケの思い出話も飛び出した。「毎日同じホテルに戻って、ごはんも一緒に食べました。壁を挟んだすぐ隣に仲間がいるという状態だったので、撮影中に絆がどんどん深まっていきました」とコメント。撮影の合間にはアメリカンビレッジに遊びに行ってプリクラを撮ったことや、『ウィンブレ』のキャラクターが出るカプセルトイを見つけ、自分のキャラが出るまで挑戦したというエピソードも明かされた。綱はすぐに蘇枋をゲットしたものの、JUNONは数千円投入しても杉下が出ずに終わったそうで、「かわいい。ちょっと杉下っぽい（笑）」と笑い合う綱と島﨑に、客席もほっこりとした空気に包まれた。

MCからは、蘇枋の魅力についての質問も寄せられた。もともと『WIND BREAKER』の大ファンで、特に蘇枋が一番好きだという綱は、「謎が多くてミステリアスなところですかね。でも”強い”という人気が出そうな要素を詰め込んだキャラだなと思います（笑）。ケンカのスタイルも格好いいし」と魅力を列挙。島﨑も「今、僕が一番好きなのは、ミステリアスさの裏にあるウェットで熱い人間味。そういう、人間くさい部分にグッときます」と語り、それぞれキャストならではの視点で蘇枋の魅力を伝えてくれた。

また、蘇枋を演じるにあたって綱は「自分が好きなキャラクターだからこそ、演じるのがメチャクチャ難しかったです。自分としても納得したいし、観る人たちにも納得してもらいたいという思いがあって、すごいプレッシャーがありました」と振り返る。役作りについて聞かれると、「スマートさや立ち姿、セリフの掛け合い、特にケンカのスタイルは”余裕があるように見せる”ことが大事で。必死な表情や動きが出てしまうと蘇枋じゃなくなってしまうので、絶対にダメなんです。だから、形よりも表情や芝居を意識して作っていきました」と撮影時のこだわりを語った。

原作やアニメを参考にした部分も多かったそうで、撮影現場にはさまざまな資料が用意され、キャスト全員が何度も目を通したという。「先輩方の演技を糧にさせていただきながら、力をいただきました」と感謝を述べる綱に、アニメ版で先に蘇枋を演じた島﨑から「実写で蘇枋をやるのは本当に大変だと思うんです。でも、ちゃんと蘇枋でしたよ。実写映画の蘇枋隼飛がそこにいると感じました」とねぎらいの言葉が贈られた。これに綱も大喜びし、「嬉しいです。噛みしめています、今。自信満々で皆さんにお見せできます」と誇らしげに胸を張った。

舞台挨拶のラストには、なんと蘇枋のコスチュームを着た「蘇枋隊」がステージに登場。「蘇枋隊なんて初めて聞いた言葉なんですけど（笑）」「アニメにも実写映画にもいないですよ（笑）」と戸惑う二人の反応に、会場からも笑い声があふれた。そんな中、6人の「蘇枋隊」に囲まれた島﨑は、「実写映画の蘇枋もこれから皆さんにもっと愛されるように、私からエールを込めてこの言葉を贈らせていただこうと思います」と宣言。続けて、蘇枋の名ゼリフ「さあ、俺と一緒に大人の階段のぼろうか！」を生披露した。

思わぬサプライズに、会場のファンだけでなく、隣で聞いていた綱も「えぐいえぐい！」と大興奮。大きな拍手に包まれながら「恥ずかしい！」と照れる島﨑に、綱は「本当に嬉しい！ずっと生で聞きたいと思っていたんですが、失礼かなと思ってグッと我慢していたんです。まさか生で聞けるとは……本当に嬉しいです」と満足げな表情を浮かべていた。

最後に島﨑は、「綱さんとは今日初めてお会いしたんですが、同じ役を演じる役者さんがこんなに気さくで気持ちのいい方で、とても嬉しかったです。みんなで仲良く一緒に盛り上げて、いつかアニメの続きや映画の第2弾、テレビドラマを作れたらいいなと思います。愛情がこもって、こだわり抜いて作られた、あたたかく、笑顔になれる映画ですので、ぜひ楽しんでください。今後も『WIND BREAKER』、そして蘇枋をよろしくお願いします」とメッセージ。

続けて綱も、「本当に贅沢で幸せな時間でした。この映画は原作の良さを踏まえつつ、実写ならではの人間の表情を活かしたドラマにもなっています。あたたかく、熱くなれる作品なので、もし気に入っていただけたら、まわりの人にも広め、一緒に盛り上げてくれたら嬉しいです！」と熱い思いを語った。こうして、大盛り上がりとなった舞台挨拶は終了となった。
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