2026年度はSOMPO美術館の開館50周年記念イヤープレ企画『モダンアートの街・新宿』1月10日から

松本竣介《立てる像》1942年油彩/カンヴァス162.0×130.0cm神奈川県立近代美術館©上野則宏

2026年度はSOMPO美術館の開館50周年記念イヤープレ企画『モダンアートの街・新宿』1月10日から

12月4日(木) 18:00

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2026年に開館50周年を迎える東京・新宿のSOMPO美術館で、2026年1月10日(土)から2月15日(日)まで、新宿をテーマとした展覧会が開催される。明治末期から昭和まで、新宿に集った芸術家たちの歩みをたどり、近代美術の歴史を築いた街としての新宿に改めて光をあてる展観となる。

日本の近代美術の歴史は、実は新宿という地の存在なくしては語ることはできないという。パン屋として創業した中村屋が1907(明治40)年に新宿に店を開くと、芸術文化に理解のあった創業者の相馬夫妻のもとには、中村彝(なかむら つね)ら画家や彫刻家、さらに演劇人や文学者など多彩な顔ぶれが集った。

中村彝《頭蓋骨を持てる自画像》1923年油彩/カンヴァス101.0×71.0cm公益財団法人大原芸術財団大原美術館

大正時代には、佐伯祐三も新宿の下落合にアトリエ付き住居を新築し、パリと日本を行き来しながら制作を展開。また昭和の戦前には、下落合に自宅を構えた松本竣介が自らのアトリエを「綜合工房」と名付けて雑誌『雑記帳』を発行し、多様な文化人たちとの活動の場を設けるとともに、仲間らと新人画会を結成し、戦中の時局から距離を置くように静謐な作品を制作した。

佐伯祐三《立てる自画像》1924年油彩/カンヴァス80.5×54.8cm大阪中之島美術館

そして戦後になって、画家の阿部展也(あべ のぶや)が下落合に、また詩人で美術評論家の瀧口修造が西落合に家を構えると、この二人を中心に多くの前衛的な芸術家が集うようになる。シュルレアリスムをはじめとし、新しい手法を絵画に取り入れた作家たちが登場するとともに、瀧口の命名によって、多彩なジャンルの芸術家が結成した実験工房も誕生した。

東郷青児《黒い手袋》1933年油彩/カンヴァス119.2×68.2cmSOMPO美術館

同展では、こうした動きを時系列で紹介しつつ、そのそれぞれを異なる運動としてとらえることで、新宿文化の多様性と持続性に光をあてるという。この街に生きる芸術家が新たな芸術家たちを呼び込むことで、近代美術の一大拠点となった新宿。同展で紹介される芸術家たちは約40名。明治末期から昭和まで、約50年という時間軸で、その芸術家たちの軌跡を追うこの企画は、新宿の美術館としては初めての試みだという。意外なアーティストが新宿に関わっていたという新たな発見もあれば、展覧会後には新宿各所にちらばるアトリエ跡や文士村跡など、ゆかりの地をめぐる楽しみもあって、懐の深い展覧会となっている。

<開催概要>
『開館50周年記念モダンアートの街・新宿』

会期:2026年1月10日(土)~2月15日(日)
会場:SOMPO美術館
時間:10:00~18:00(※金曜日~20:00、最終入場は閉館30分前まで)
休館日=月曜日(※ただし1/12(月)は開館)、1月13日(火)
料金:一般1,500円、25歳以下1,100円、高校生以下無料

関連リンク

公式サイト:
https://www.sompo-museum.org/

チケット情報:
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2561411

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