ウーバーイーツ配達員界隈の2025年「新語・流行語大賞」を独断で発表!【チャリンコ爆走配達日誌】

ウーバーイーツ配達員界隈で生まれた新しい言葉、流行した言葉のなかから独断で大賞を発表します

ウーバーイーツ配達員界隈の2025年「新語・流行語大賞」を独断で発表!【チャリンコ爆走配達日誌】

12月4日(木) 7:00

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ウーバーイーツ配達員界隈で生まれた新しい言葉、流行した言葉のなかから独断で大賞を発表します

ウーバーイーツ配達員界隈で生まれた新しい言葉、流行した言葉のなかから独断で大賞を発表します





連載【ギグワーカーライター兼ウーバーイーツ組合委員長のチャリンコ爆走配達日誌】第128回

ウーバーイーツの日本上陸直後から配達員としても活動するライター・渡辺雅史が、チャリンコを漕ぎまくって足で稼いだ、配達にまつわるリアルな体験談を綴ります!

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毎年発表される「新語・流行語大賞」。今年も11月6日にノミネートの30語が発表され、12月1日に「オールドメディア」「ミャクミャク」といったトップ10の言葉が決定。年間大賞には「働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相」が選ばれました。

そこで今回は、ウーバーイーツ配達員界隈で誕生した新しい言葉、流行した言葉を紹介。独断で大賞を決めたいと思います。

●ノミネートNo.1「フラットレート」

これは配達稼働中の報酬を時給で計算する新制度で、横浜や仙台からはじまり、東京は9月にスタートしました。以前「ウーバーイーツの新報酬システム『フラットレート』はどのくらい稼げるのか?」でも書いた通り、開始当初の時給は2000円ほどで、東京エリアの自転車配達員にとって稼げる制度でしたが、最近は時給が1400~1600円ほどに下がったため「場合によっては使ってもいいかな」程度となっています。個人的には時間に追われる心配がないので、時給1600円以上ならフラットレートを利用しています。

●ノミネートNo.2「マックビニール袋」

マクドナルドでテイクアウトを利用すると、手提げのついたビニール袋の中に商品の入った紙袋を入れてくれます。ですが最近はSDGsの観点からなのか、ビニール袋を省略して紙袋のみを渡す店も増えています。

この流れはウーバーイーツ配達員に対して特に強まっており、都内ではウーバー配達員には絶対渡さないという店舗も出てきています。そのため雨の日の置き配では、濡れた床に紙袋を直接置かなければならず、注文された方からBAD評価を受ける可能性が高まります。今年、配達員の間では「マックビニール袋NG店舗」の情報が広まり、雨の日はその店舗の配達を拒否する配達員が増えました。

●ノミネートNo.3「謎クエ」

今年のお正月に起こった深刻な配達員不足。その影響で1月5日以降、特定の期間内に規定の配達回数を達成すると報酬がプラスされる「クエスト」と呼ばれる特別報酬イベントが突発的に出るようになりました。それまでは雨の日や最高気温が35℃を超える日に出ることが多かったのですが、今年はよくわからないタイミング(おそらく過去のデータから配達員が少なくなる可能性がある曜日、時間帯をAIが判断しているのでしょう)で出ることが多く、配達員の間では「また謎クエが出た」みたいな使われ方をしていました。



●ノミネートNo.4「クジラ」

ウーバーイーツ配達員の報酬がどのように算出されているのか、計算式は公開されていませんが、需要と供給のバランスで決められるとのことなので、利用者が増え、配達員が少なくなるタイミングでは、金額がグッと上がります。普段は500円程度の配達でも雨の日なら1500円を超えることはよくあります。

そんな金額が上がる案件の中でも、3000円から5000円ほどもらえる配達を配達員の間で「マグロ」と呼んでいました。ですが、今年に入ってから8000円から9000円と「マグロ」を超えるような案件がポツポツ出るようになりました。そのような案件を「マグロ」以上にデカいということで配達員の間では「クジラ」と呼ばれるようになりました。

●ノミネートNo.5「県またぎ案件」

クジラ案件の中には「そりゃ高額報酬になるよな」と配達員の誰もが思う長距離の案件があります。自転車配達員の私に届いたことはないのですが、バイク配達員には配達距離が40km以上の依頼が来たこともあるそうです。中でも関西エリアでは、大阪府から奈良県へ峠を越えて配達する依頼も届くことがあるようで、そのような峠越えの配達を「県またぎ案件」と呼ぶようになりました。

●ノミネートNo.6「ロケットナウ」

今年1月から始まった新たなフードデリバリーサービス・ロケットナウ。以前「新たなフーデリサービス『ロケットナウ』参入でウーバーイーツ配達員事情はどう変化した?」でも書いた通り、サービス開始から1年もたっていませんが、驚異的なペースでエリアを拡大しています。配達員の確保にあれこれ動いているようで、ウーバーイーツのバイク配達員の間で「ロケットナウの方が稼げる?」「ロケットナウと兼業した方が効率いいかな?」といったことを耳にするようになりました。

●ノミネートNo.7「追いダブル」「追いトリプル」

去年までは、料理をすべて受け取り、配達を始めたら「追いダブル」「追いトリプル」といった割り込み注文が入ることはありませんでしたが、昨年末からはどのタイミングでも割り込み注文が入るようになりました。そのため、注文された方を待たせてしまうケースが増えました。

では、これら7つのノミネートの中から、独断と偏見で大賞を発表します。

2025年、ウーバーイーツ配達員界隈の新語・流行語大賞は...... 「フラットレート」 です!!

2026年4月から始まる自転車に対する青切符制度のことを考えると、このような時間を意識せずに運ぶことができる制度は安全のためにとてもいい制度です。現在は人数制限があるようですが、今後はいつでも誰でもフラットレートと通常の報酬体系を自由に選べる制度にしていただけるとありがたいです。

ちなみに、この時期は毎年「今年の漢字」も発表されますが、私が独断で決めるウーバーイーツ界隈の今年の漢字は、配達員を始めた年から今年まで、すべてが「酷」です。

文/渡辺雅史イラスト/土屋俊明

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