【写真】見たことある?AdoのコンサートAdoメジャーデビュー5周年の集大成とも言えるAdo DOME TOUR 2025「よだか」が11月11日、12日に東京ドームで、22日、23日に大阪・京セラドーム大阪で開催された。本記事では11月11日の様子をリポートする。
■世界ツアー後に迎えた初東京ドームで、Adoに訪れた変化
今年4月から8月まで自身2度目のワールドツアー「Ado WORLD TOUR 2025 “Hibana”」で世界33都市、全34公演を開催したばかりのAdoだが、東京ドーム公演は今回が初めて。
Adoプロデュースのアイドル・ファントムシータが持ち味の“レトロホラー”を存分に発揮したオープニングアクトで盛り上げた後、ステージにAdoが登場すると、会場は大歓声。
モノトーン、ネオン、トロピカル、メタリック、ナチュラル、ビビッドなど、曲のテーマに沿った色調で展開される映像とライトの中、演劇的な表現力を持ち合わせたキレキレのダンスに、衣装が揺らめき、翻る。シルエットでも存分に伝わるパフォーマンスで、曲ごとに全く違う世界を次々と生み出すAdo。
観客が手にした公式グッズ「大進化!割とデカいかも?!キラキラペンライト」と連動する演出も冴え渡り、会場に没入感と一体感をもたらす。曲の転換中には、間を埋めるように「Ado~!」「Adoちゃ~ん!!」といった観客の声が響き続け、まるでライブを共に作り上げているかのよう。
12日の公演では、「昨日、散らかった家でダサいパジャマを着て寝るときに、やっぱりドームなんて夢だったのではないかと思って(笑)」と振り返ったAdoも、「みんな星のように輝いていてきれい。この景色に、夢じゃないんだと思わされます」と感謝していた。
ライブ中盤には、高難易度の未発表曲「アイ・アイ・ア」や、“Hibana”ツアーでも披露した「Chandelier」(Sia)、「ずっと歌いたかった」という「彗星列車のベルが鳴る」(After the Rain)、「アンノウン・マザーグース」(wowaka・ヒトリエ)などを思い入れたっぷりに披露。

■理想から、ありのままへ――Adoのターニングポイントに
ツアータイトルは、宮沢賢治の名作「よだかの星」が由来。MCでは、周囲と自分に絶望して空に向かって燃え尽き星になる、醜く寂しい鳥・よだかを自らに重ね合わせたことで、それまでの「みんなの憧れの場所に立つのだから、ドームにふさわしい、今の自分では想像できないくらい“すごい”人間にならなくては」という焦りから抜け出す視点を得たというAdo。
「今まで、世界に行く、グラミー賞を獲る、など、私に期待して!と言っていましたし、今でもその気持ちは変わりませんが、そう言い聞かせることで憎くて嫌いな自分から目を背けるのはこのツアーで最後にしようと思いました。過去の自分も含めてそのまま受け入れて進んで行こうと」「どうあがいたって私は私。私のまま自分のために生きてみたい。一歩踏み出していこうと、やっと思えました。みなさんにはまだぼんやりして見えるかもしれませんが、振り返ったときにきっとここがターニングポイントだったと思っていただけるはず。焼き付けておいていただけるとうれしいです」と決意を表明し、ラストを「いばら」で締めくくった。

■“完全にかっこいい理想のAdo”からの脱却
アンコールでは、気球に乗って空を舞う演出が。ファンにはおなじみのキャラクター「は(歯)ちゃん」の上にAdoの好物である「マグロ寿司」が乗った気球で左右正面3方向の上方席近くへ赴き、何度も「Adoも空を飛べるんだ!」とはしゃぐAdo。以前はMCの内容も事前に準備して“完全にかっこいい理想の私”を演出していたというAdoが、ここでは曲中に笑ってみせるなど、フランクな様子を見せた。

ステージに戻ってからも「ここから私は長話をすると思います」と、思うままに心境を吐露し、“完璧主義から脱却した新しいAdo”を見せた。「怒涛の日々の中で、どうして歌うのか分からなくなってしまった」「みんなの見ているAdoと私が全然違う」「どうしてAdoは有名になってしまったのだろう、期待してもらっているのにどうしてダメで、醜い私のままなのだろう」「頑張らなきゃと思うのに、100%を目指しながら60~70%しかできないまま嘆いて泣いて後悔して」と次々と弱音が明かされる。
「そんなことを言うならそこを退いてくれよと言いたい人もいると思う。でも、ステージに立つと私がAdoになれて、Adoが私になって、少しだけ自分のことを好きになるから、これからも歌っていきたい。ここまで連れてきてくれて、ありがとうございました」とお辞儀をしつつ、今後はさらに「Adoと私を1つにする」ため、「自分の作った箱庭から出て、誰にも見せたことのないAdoを見せていく」と宣言。

「未来の私を信じていただけたらうれしいです。信じてもらえなくても、見てもらいたいから、それは覚えておいてください」と表明したAdo。ラストは「私を何度も救ってくれた歌い手の皆さん、大好きなボカロ、ちっぽけな情けない私を信じてくれた皆さん、そしてクローゼットで泣いている私に向けて歌います」と、「心という名の不可解」を熱唱。
伸びやかなハイトーンボイス、迫力と圧力のあるがなり声、切なく包み込むようなウィスパーボイスが瞬時に切り替わる圧倒的技量を最後まで惜しみなく見せつけつつ、Adoはアンコールを含め25曲を、MC込み2時間45分で歌いきった。なお、初のドームツアー最終日の11月23日には、2026年7月4日(土)、2026年7月5日(日)に神奈川・日産スタジアム公演を開催することも発表されている。

■Ado DOME TOUR 2025「よだか」SETLIST
1.踊
2.唱
3.リベリオン
4.逆光
5.私は最強
6.夜のピエロ
7.抜け空
8.Stay Gold
9.MAGIC
10.うっせぇわ
11.行方知れず
12.ルル
13.アイ・アイ・ア (未発表曲)
14.ロックスター
15.風と私の物語
16.Chandelier *Sia cover
17.彗星列車のベルが鳴る *After the Rain cover
18.アンノウン・マザーグース *wowaka cover
19.0
20.Episode X
21.いばら
●アンコール
22.阿修羅ちゃん
23.きっとコースター
24.わたしに花束
25.心という名の不可解
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