“視聴率の女王”チャオ・リーインのキャリア集大成「与鳳行」ケニー・リンとの再共演で魅せた“大人の恋愛物語”

「与鳳行」/(C) 2024 New Classics Television

“視聴率の女王”チャオ・リーインのキャリア集大成「与鳳行」ケニー・リンとの再共演で魅せた“大人の恋愛物語”

12月3日(水) 12:01

「与鳳行」
【写真】チャオ・リーイン×ケニー・リンのしっとり想いあう心がキュート

2025年10月より配信が開始され、満を持してDVD-BOXが発売となった中国ドラマ「与鳳行」。本作は仙界・霊界・人間界を舞台にした仙侠ファンタジーでありながら、“熟年カップル”のような主人公たちの恋路に注目が集まった話題作だ。 2人のルックスと無関係な“熟年”の意味は後述する。主演は「楚喬伝(そきょうでん)〜いばらに咲く花〜」以来の再共演となったチャオ・リーインとケニー・リン。三界の頂点に立つ2人が、人間界の日常の中で互いに惹かれ合う過程が丁寧に描かれる。ある意味で革新的な仙侠ファンタジー「与鳳行」が名作たる所以を深掘りしていく。

■最強タッグが実現させた“キャリア集大成”の一作

本作の注目すべき点は、主演を務めたチャオ・リーインとケニー・リンという二大スターの存在だけではない。チャオ・リーイン自身が、初めて統括プロデューサーとして制作に関わったところにある。

チャオ・リーインはデビュー以来、「花千骨〜舞い散る運命、永遠の誓い〜」や「楚喬伝」といった数々の大ヒット作を世に送り出してきた“視聴率の女王”。彼女の演技の優れた点は、可憐な外見に反して強い意志と内面の葛藤を表現する演技力にある。本作で演じたシェン・リーも霊界最強の武将でありながら、女性としての柔らかさや、シンジーへの純粋な愛情を覗かせる非常に立体的で魅力的なキャラクターだ。

彼女の演技力を支える根幹は、深い洞察力にあると言えるだろう。本作ではチャオ・リーインが作品の方向性、主要人物のキャスティングを決めただけでなく、撮影進行や予算管理まで担ったという。準備期間から撮影に深く関わることで作品の世界観を壊さず、原作者であるジウルーフェイシャンのなかにある“シェン・リー像”を見事に体現。演技で培ったたしかな観察眼を武器に作り上げた、これまでのキャリアにおける集大成的作品と言うべきだろう。

一方、もう1人の主人公シンジーを務めるケニー・リンは、長身で端正な容姿を持つ人気俳優。コミカルな役からシリアスな役まで、幅広い演技を見せてきた。「楚喬伝」ではチャオ・リーインと悲恋の主人公を演じたが、本作では上古神・シンジーという超越的な存在でありながら人間界では病弱で掴みどころのないシンユンを演じる。

シンジーの魅力は軽やかなたたずまいと、時折見せる年下っぽいかわいらしさ、そしていざという時の圧倒的な強さを兼ね備えている点にある。だがケニー・リンは1988年2月生まれ、チャオ・リーインは1987年10月生まれ。つまりケニー・リンは実際には年の差がほとんどないにもかかわらず、見事に「かわいいスパダリ」を好演した。

主演2人が息のあったコンビネーションで作り上げた「与鳳行」。さらにチャオ・リーインの本気の“熱”が細部まで行き渡ったことで、一般的なドラマとは一線を画すクオリティーが実現できたわけだ。

■視聴者を惹きつけた「熟年カップル」なやり取り

「与鳳行」が他の仙侠ドラマと最も異なるのは、主人公であるシェン・リーとシンジーの関係性。いわゆる初々しい恋や激しいすれ違いによる愛憎劇ではなく、まるで長年連れ添った夫婦のような「落ち着いた大人の愛情」として描かれている点である。この安定感こそが、多くの視聴者を虜にした最大の要因だ。

物語序盤、仙界の神との縁談から逃げたシェン・リーは、怪我のせいで人間界に落ち、鳳凰の姿から戻れなくなるほど消耗してしまった。そのシェン・リーを保護したのが、書生のシンユンだ。2人の関係は世俗の権力や立場の束縛から解き放たれ、1つの家で生活を共にする「日常」から始まる。

シンユンの美味しい手料理と甲斐甲斐しい世話のおかげでやがて力を取り戻したシェン・リーは、病弱なシンユンの家事を手伝うことに。お互いがお互いの世話をする何気ない日常の描写が丁寧に積み重ねられることで、2人の間に生まれる穏やかな愛情。だが2人の正体はそれぞれが“三界一の戦神”と言われる霊界の碧蒼(ビーツァン)王と、仙界のなかでもさらに古い歴史を持つ“三界最後の上古神”だ。運命がそんな2人を穏やかな生活に放っておくはずもなく…。

シンジーのキャラクターは「スパダリ」ぶりと、時折見せるかわいらしさとのギャップが魅力。普段は感情を表に出さない超越者なのに、シェン・リーに対しては献身的で時に焼きもちを焼いて拗ねる姿を見せる。そんな人間味あふれる振る舞いが、視聴者の心を掴んだ。

一方、ヒロインのシェン・リーは「最強の武将」という設定を裏切らない、独立した女性として描かれている。彼女はヒーローに守られるだけの「か弱いヒロイン」ではない。武力、知性、責任感のすべてを備え、困難に対しては自ら立ち向かい、解決を図る。彼女のこの「ストレスフリー」なカッコよさが、現代の視聴者から強い共感と支持を得た。

2人の関係は多くの視聴者が理想とする「対等で心安らぐ、大人の関係性」を体現している。揺れて諦めることもあれば、自分の心に問いかけて決意を固めることもある。現代人にも通じる愛の形をかわいらしくユーモアたっぷりに、それでいて向き合うべき問題はシリアスに描く。そのギャップこそが、「与鳳行」の人気を支える核心だろう。

■細部まで作り込まれた世界観と、制作陣の「本気」

「与鳳行」は、主演俳優陣の魅力だけでなく、その制作陣と世界観の構築においても「名作」と呼ぶにふさわしいこだわりが見られる。

特筆すべきは、その映像美とアクションシーンの質の高さ。本作の映像は仙界や霊界の幻想的な景色はCGとVFXで、アクションシーンは迫力のワイヤーアクションで映像作りをしている。特に技術力豊富な会社が十数社も携わったというCG映像は、「映画並み」との呼び声も高い。

そしてその本格的なアクションやシリアスシーンを引き立てるのが、ドン・コー監督の“ちょっとコメディー”な演出だ。彼はユーモアを交えた演出を得意としており、本作でもシリアスな仙侠の世界観にクスッと笑えるコミカルな要素が詰まっている。

たとえばドン・コー監督の作品「贅婿[ぜいせい]~ムコ殿は天才策士」で主人公の間抜けな従兄を演じたリウ・グァンリンや、 “憎めないクズ男” 役に定評のあるホー・ユー、中国最強コメディエンヌことリー・ジアチーというキャスティングからも見えてくるものがある。フーロンのちょっと自信過剰なあいさつシーンや、シェン・リーが見直したと思ったら足を痺れさせて威厳を保てないシンユンの一幕など、コメディーチックな演出が随所に散りばめられているのだ。

さらに遊び心の1つとして公式サイトでも明かされているのが、ドン・コー監督自身の出演。第1話で鳳凰の姿のまま疲れ切ってしまったシェン・リーを捕まえて、“キジだと思って”シンユンに売った行商人がドン・コー監督だという。ユーモアあふれる監督らしいセリフは、ぜひ「これがドン・コー監督か」と知ったうえで聞いておきたい。

チャオ・リーインという絶対的なトップスターが自らプロデューサーを務め、信頼できる監督と最高の共演者を集めた「与鳳行」。「DVD-BOX 1」が10月8日に、「DVD-BOX 2」は11月12日、「DVD-BOX 3」が12月3日(水)に発売というスケジュールだ。特に「DVD-BOX 3」にはチャオ・リーイン&ケニー・リンのコメント、キャストインタビュー、メイキングなどの映像特典も収録されているという。

シリアスで緊迫感のあるファンタジーと大人の恋愛ドラマを、軽妙なコミカルさで仕上げた同作。監督の遊び心とチャオ・リーインの熱量を映した本気の演技は、何度も見直したくなる魅力を持っている。



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