本部長・マンボウやしろと秘書・浜崎美保が、リスナーのみなさんと「社会人の働き方・生き方」を一緒に考えていくTOKYO FMの生放送ラジオ番組「Skyrocket Company」(毎週月曜~木曜17:00~20:00)。
今回の放送のコーナー「スカロケ移住推進部」では、地域とのつながり方を提案する雑誌「TURNS(ターンズ)」プロデューサーの堀口正裕さんをゲストに迎え、石川県小松市の魅力を特集。今回は、小松市 市長公室マーケティング推進チームCMO(Chief Marketing Officer/最高マーケティング責任者)の林聖大(はやし・せいた)さんをスタジオに迎え、民間企業から自治体CMO に就任した経緯や、CMOの仕事内容、今後目指していることなどについてお話を伺いました。
(左から時計回りに)「TURNS」堀口正裕さん、パーソナリティのマンボウやしろ、浜崎美保、小松市CMO・林聖大さん
◆「嫁ターン」がきっかけ!? 民間企業から自治体CMOへ
先週の放送のゲストは、小松市の宮橋市長でした。北陸新幹線延伸で小松駅が開業したことで、ビジネスパーソンや外国からの観光客の方も増えて、賑わいが定着してきていると話してくれました。
また、新たなランドマークとして複合施設「ウレシャス小松」も今年10月に誕生し、雇用の創出に繋がっているなど、市長自ら小松市の現在を熱弁していただきました。
“北前船”をモチーフにした「ウレシャス小松」と小松駅
そのお話の中で、「民間からマーケティングの視点を持つ人材を迎えた」と話していた宮橋市長。この日の放送では、200人を超える応募者の中から選抜され、今年5月に小松市CMO(最高マーケティング責任者)に就任した林聖大さんにスタジオにお越しいただきました。
林さんはもともと都内のIT企業に勤めていましたが、妻が小松市の出身で、年に数回は子どもを連れて帰省していました。「その中で、自然や文化、そして人の温かさなど、小松市の持つポテンシャルを感じていました」と林さん。
そんなとき、SNSで小松市がCMOを募集しているのを偶然見かけ、「自治体のCMOって一体何を目標にするんだろう?」「どんなことを目指しているんだろう?」と興味を持って話を聞いてみたのがきっかけだったといいます。
パーソナリティのやしろが「最近は、旦那さんの実家に帰るUターンだけじゃなく、奥さんの実家に帰るケースも耳にしますね」と話すと、TURNSの堀口さんが、奥さんの出身地に移住・転職する言葉として「“嫁ターン”ですね」と補足しました。
◆税収UPも! 自治体CMOの“3つ”の大きな仕事とは?
ご自身も“嫁ターン”で小松市に移住してCMOに就任された林さん。小松市のCMOとしての仕事について、林さんは大きく3つあると説明しました。
「1つ目は、ふるさと納税の寄付金額を伸ばして、市の税収を増やしていくことです」
この発言に、やしろは「すごいですね、いきなり税収を増やすって。根幹の部分ですよね」と驚きを隠せない様子。
林さんは「今、全国各自治体がこのふるさと納税を通じて税収を増やしていくため、人材登用や投資をしっかりしている中で、小松市としても民間から経験ある人をしっかり入れて伸ばしていこうという思いがあったのかなと思っています」と説明しました。
2つ目は、小松市のブランディング。「小松市がどういう街なのかということを、どのように表現して、より多くの人に知っていただくか、その仕組み作りや具体的な施策を立案して実行していくこと」だといいます。
そして3つ目が、民間での経験やネットワークを生かした官民連携のプロジェクトの企画・推進です。市内外の企業と一緒に商品を作ったり、イベントを仕掛けたりと、「いずれも小松というブランドをどのように広げていくかという視点が軸になっている」と林さんは語ります。
堀口さんは、「税収を増やすことまでミッションになっているのはすごい」とコメントし、小松市が外部人材を受け入れ、結果を出すことを期待している姿勢を評価しました。
◆民間企業も自治体も根幹は“人”
また、やしろから民間企業と自治体との違いについて聞かれると、林さんは「全くギャップがなかったかと言われると嘘になります。ただ、公にしても民間にしても、根幹として動いているのは人そのものだと思っています。コミュニケーションをまずゼロベースでちゃんと構築したうえで、一緒に仕事を進めていくというところは、どちらにしても変わりはないのかなと思っています」と答えました。
また、林さんは移住前、「東京から来る人間が受け入れてもらえるのだろうか……」などの、さまざまな不安もあったと率直に打ち明けますが、「ありがたいことに、町の方々も温かく受け入れてくれました。一つひとつ丁寧に説明していくことで、受け入れていただけているという自覚も徐々に芽生えてきています」と林さんは笑顔で語りました。
堀口さんも「“CMO”と聞いて、カタカナばっかり使う人かと思っていた」と笑いつつ、「まったくそうではなかったです。(本番前に)林さんとお話をして、やっぱり人と人、生身の人間同士なので、コミュニケーションからスタートだよねという話で盛り上がりました」と、林さんの人柄を評価しました。
◆目指すのは「人にとって心地いい小松」
林さんは今後、小松市を「どんな街にしたいか」という視点よりも、「人にとってどんな小松が心地いいのか」を大事に考えていきたいと語ります。
「小松市には、伝統工芸、自然、食、そしてそこにいる人自身など、すでにたくさんの魅力が存在しています。それをどのように届ければ、より多くの方が自分事として感じていただけるのか。オンライン・オフライン問わず、特性を見極めながら、最適な形で発信していきたいと考えています」と林さん。
◆地方自治体では全国初! 渋谷・新宿を走る大型ラッピングトラック
そんな林さんが手がけている小松市のプロモーションとして、来月12月には東京の渋谷・新宿などで小松市の大型ラッピングトラックが走行予定。地方自治体では全国初の取り組みとなり、首都圏での小松市の認知拡大・話題化により、移住・定住やふるさと納税の促進を目指し、一過性で終わらない、記憶に残る自治体を目指していくと胸を張ります。
◆「自然と豊かさが程よく共存、どこにいても余白を感じられる街」
最後に、林さんは地域でのチャレンジを考えている人に向けて「小松市は、空港があり都心からのアクセスも良く、海、山、温泉がすぐそばにあります。食べ物もおいしく、自然と豊かさが程よく共存していて、どこにいても余白を感じられる街です。生活の拠点を移すことは大きな挑戦ですが、飛び込んでみないと見えない世界がたくさんありますし、地方にはそうした挑戦を温かく迎えてくれる人たちがいます。まずは小さな一歩から、ぜひ気軽に連絡してもらえたら嬉しいです。応援していますし、一緒に頑張りましょう!」と呼びかけました。
小松市の移住・定住促進Webサイト「Hello!こまつ」では、小松市に暮らす方々にフォーカスして、まちの魅力を発信しています。詳しくはWebサイトまで。
<番組概要>
番組名:Skyrocket Company
放送日時:毎週月曜~木曜17:00~20:00
パーソナリティ:本部長・マンボウやしろ、秘書・浜崎美保
番組サイト:
https://www.tfm.co.jp/sky/
番組公式X:
@Skyrocket_Co