サッカー日本代表の苦手チームはここだ ベスト32さえ危ういワールドカップ「最凶」の組とは

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サッカー日本代表の苦手チームはここだ ベスト32さえ危ういワールドカップ「最凶」の組とは

11月26日(水) 10:10

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第1ポットに入るとされる12チームのなかで優勝候補と言えそうなチームはスペイン、イングランド、フランス、オランダ、ポルトガル、アルゼンチン。ブラジル、ドイツ、ベルギーは少し落ち、メキシコ、アメリカはさらに落ちると見る。カナダも強くなっているとはいえ、同じ組に入った国はラッキーだ。

第2ポットに入る日本にとって「嫌な国」はどこかを探るとき、「日本に油断してくれない国」はどこかを探ることが近道だと考える。両者はほぼ同義語である。となると、6チーム存在する真の優勝候補(第1ポットのスペイン、イングランド、フランス、オランダ、ポルトガル、アルゼンチン)のなかで最も嫌な相手が判明する。2022年カタールワールドカップで日本に苦杯をなめているスペインだ。

スペインは前回、日本を少なからず侮り、見くびっていた。警戒心が低く、日本につけ入る隙を与えていた。その教訓や反省が生かされれば、日本にとって勝ち目は薄くなる。厳しくマークしてくるだろう。

「どこと対戦したいとかはあまりない」と語っていた森保一日本代表監督photo by Kazuhito Yamada/Kaz Photography

「どこと対戦したいとかはあまりない」と語っていた森保一日本代表監督photo by Kazuhito Yamada/Kaz Photography



なんといっても昨年のユーロ2024を制した欧州チャンピオンだ。カタールワールドカップ当時より、戦力も上昇している。右ウイング、ラミン・ヤマル(バルセロナ)の攻撃力を森保式3バックが組織で止めるのは難しい。日本の弱点はズバリ左サイドだ。対峙する左ウイングバック(WB)が専守防衛に追われれば、左からの攻撃はゼロになる。

南野拓実は2シャドーの左というよりトップ下だ。適性は真ん中にある。中村敬斗、三笘薫が低いポジションを取ると、左の高い位置をカバーする選手はいなくなる。守備的なWBの候補も現状では長友佑都のみだ。

日本は強烈な右ウイングを擁するチームを苦手とするうえに、ヤマルは世界最強とくる。抑え込むイメージが湧かないのだ。

スペインは左にもニコ・ウイリアムズ(アスレティック・ビルバオ)というウイングがいる。となると、対峙する右WBも引かざるを得ない。堂安律は守らせたら並の選手だ。こちらにも守備的なWBがほしい。だが、現状でその役のイメージができるのは望月ヘンリー海輝ぐらいだ。両ウイングに強力な選手を擁すチームに日本は弱いと見る。

【日本は北欧のチームが苦手】かつてのスペインは真ん中重視のサッカーだった。ボールを失う位置も真ん中だった。中央でリスクの高いパス回しをして墓穴を掘ることがあった。その可能性が近年、著しく減った。ボールを失う位置がよくなった。それが2022年との違いである。逆襲を食いにくいサッカー、弱者に番狂わせを許しにくいサッカーに変わっている。日本にとって戦いやすいチームから、戦いにくいチームに変わった。

第3ポットはわかりやすい。ノルウェーが最大の難敵だ。ワールドカップ欧州予選では8戦8勝。イングランドとともに全勝で通過した。同組で最大のライバルと目されたイタリアには2戦の合計スコア7-1で大勝している。この4年間で最も力をつけた国。現在最も勢いに乗る国だと言っても過言ではない。『ウィリアムヒル』ほか英国ブックメーカー各社のワールドカップ優勝予想でも堂々9位につける。17位タイにランクされる日本にとっては格上にあたる。

アーリング・ハーランド(マンチェスター・シティ)、アレクサンダー・セルロート(アトレティコ・マドリード)、アントニオ・ヌサ(ライプチヒ)で構成される3トップがなにより強力だ。スタメン候補のなかで170センチ台はMFマルティン・ウーデゴール(アーセナル)ぐらい。190センチ台が半数を占める超大型チームでありながら、足元も強い。

タイプ的にも日本は得意ではない。日本は伝統的に、4-4-2をベースとする規律正しいスクエアなサッカーをする相手を苦手とする。2002年日韓共催ワールドカップ直前の5月にアウェーで対戦したノルウェー戦などはその典型で、なすすべもなく0-3で一蹴されている。

当時のノルウェーは大して強くないチームだった。にもかかわらず、3-4-1-2のトルシエジャパンは相性の悪さを露呈させて完敗した。勤勉、真面目、忠実な日本のよさを発露させにくい相手。かつてのノルウェーをひと言で言えばそんな感じだった。それから20数年間、両国は対戦していない。しかし当時よりさらに巨大化し、うまさも身につけたノルウェーに、日本が試合を優位に進める姿は想像しにくい。相変わらず苦手な相手に見える。

第4ポットに北欧系のチームが入ってくると手ごわい。デンマークかスウェーデンか。いずれにせよ悩ましい問題である。理由はノルウェーの場合と似ている。規律がしっかりしている北欧系のチームを前にすると、日本のよさが打ち消されると見るからだ。

想起するのは2010年南アフリカワールドカップのグループリーグ第3戦。デンマーク相手に、前半のある時まで、日本は守りっぱなしだった。0-2ぐらいで敗れそうな展開だった。そこで飛び出したのが本田圭佑のFK弾だった。記憶に新しい魔球のような一撃である。さらに遠藤保仁も立て続けにFKを決めた。

デンマークにとってはまさかの展開であり、まさかの敗戦だった。試合に勝ったのは日本だが、力的にはデンマークのほうが上だった。デンマークにとっては悔しすぎる思い出だろう。スペイン同様、「今度こそは」の気持ちで日本に向かってくるはずだ。実力的にもほぼイーブン。確実に勝っておきたい第4ポットのチームとの力関係がこれでは、決勝トーナメント進出は思いやられる。

目を凝らすべきは過去の戦いだ。日本に悔しい負けを喫した過去があるチームは雪辱に燃えている。要注意だ。



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