【写真】鉄華団のMA-1を見せる長井龍雪監督
声優の河西健吾、細谷佳正、アニメーション監督の長井龍雪が11月22日、東京・新宿ピカデリーで行われた特別編集版「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ ウルズハント -小さな挑戦者の軌跡-」同時上映「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」10 周年記念新作短編「幕間の楔」の上映後トークイベントに登壇。制作裏話などを語った。
■「幕間の楔」は長井監督と岡田麿里の希望を一つに
本作は2015年に放送を開始した「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」の10周年記念作。シリーズスピンオフの「ウルズハント」と、本編の新作短編「幕間の楔」が同時上映されている。河西は本編主人公の三日月・オーガス役、細谷はオルガ・イツカ役を務め、長井は両作の監督を務めた。
司会に呼び込まれ、会場からの大きな拍手に迎えられて登場した3人。それぞれが挨拶を行うと、まずは「幕間の楔」からトークはスタートする。同作はテレビシリーズ第1期と第2期の間にあった鉄華団の物語となるが、そこで何を描くは、長井監督とシリーズ構成・岡田麿里との間で希望が分かれたそう。
「岡田さんは(第2期からオルガが着る)スーツの話を、俺は(バルバトスの)刀の話をやりたいと最初に出して。それを混ぜて一本にまとめたという感じです。それこそ本編でできなかった話をやりたいなって、そういう話から始まりました」と、長井監督はコンセプトの成り立ちを明かす。
長井監督が語ったように、「幕間の楔」では、なぜオルガがスーツを着るようになったのか、なぜ三日月はバルバトスの武器を刀から変えたのか、その理由が描かれている。
バルバトスの刀について河西は、「(切れ味が鈍くなったり折れたりする刀では)オルガの目指す場所を突き進んでいくにはやっぱり心許ない。そこから2期のソードメイスに変わっていったんだというのが補完されていて、腑に落ちたなって」と、納得したように頷く。
そして、細谷はオルガのスーツについて言及。「『オルフェンズ』はガチな雰囲気を持った作品で、軟派なことをしてこなかった」とテレビシリーズを振り返りつつ、「10周年になって、人が大人になって抜け感が出るように、作品にもちょっと抜け感が出ているような気がして。だって、1期のとき、2期のとき、オルガのお尻が破れたら大ヒンシュクですよ。そうでしょ?」と、「幕間の楔」内でオルガに起こった出来事を指摘する。
続けて、「10年経って許されるあの柔らかさ。あんな感じで隠して歩くんだと思いました」と、ファンにも好評な一幕となった作中のユーモアシーンについて、笑いを誘いながら振り返った。
■「幕間の楔」EDイラストは当初もっと少ない予定だった
「幕間の楔」のエンディングには、キャラクターデザイン原案・伊藤悠による描き下ろしイラストが使用されている。SNSには「幕間のエンディングイラスト、ホント素敵だった」「エンディングでただただ温かい涙が流れた」といった感想が溢れており、「オルフェンズファンが見たかった世界がここにある」と話題になっている。
じつは当初、このエンディングイラストはもっと枚数の少ないオーダーだったという。
長井監督は、「伊藤さんがどんどん、『これも、これも』と増やしてくださって、どんどん膨らんでいった」と今に至る過程を明かし、「もともと伊藤さんのファンでキャラクター原案をお願いしたというのもあるので、ファンとしてすごくうれしかったですし、こんなに愛してくれていたんだと感無量でした」と述懐する。
■「ウルズハント」は明るいポップなイメージで
トークイベント中盤では、特別編集版「ウルズハント」の話題へ。同作はスマーフォン用アプリゲーム「鉄血のオルフェンズG」内で展開したスピンオフ作品(サービス終了)。金星宙域を舞台に、新たな主人公ウィスタリオ・アファムが賞レースに挑む物語だ。
長井監督は、「鉄華団の話が重かったので、ちょっとライトな雰囲気でこの世界観を楽しんでもらえたらというところから始まった作品です。わりとキャラクターたちも明るいポップな感じをイメージして作らせてもらっています」と、コンセプトを説明。
今回の特別編集版については、「本編ではなかなかできないようなデザインのモビルスーツたちが、所狭しに活躍する姿を楽しんでいただければという気持ちで作らせていただきました」と語る。
河西も「本編とは違ってすごく明るい雰囲気。明るい雰囲気の曲がたくさん使われていて、かつ主人公のウィスタリオ・アファム君が夢を追って頑張る姿がいい」と印象を述べる。
細谷も「賞レースというのがすごくワクワクする。雰囲気を柔らかくしているというのは感じました。見ていてもですし、音楽でも伝わってきます」と、本編とはまた違った魅力を持つ作品であることを伝えた。
そして、時間はあっという間に流れ、最後にそれぞれが10年応援し続けてくれたファンに感謝のメッセージを述べる。長井監督は困り気味に苦笑したものの、河西の「次は長編でお会いしましょう」というさらに未来を見る言葉には、会場から大きな拍手が巻き起こっていた。
特別編集版「ウルズハント」&新作短編「幕間の楔」は全国劇場にて4週間限定上映。11月最終週で終了する。
◆取材・文=鈴木康道
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